「似ていない」を含む小説

　ある日、伝説的歌手・海空ひかりは謎の部屋の中で目を覚ました。 　その場所は一見すると、かつて自分が住んでいた部屋によく似ていた。しかしそこにあるすべては、全てがよくできた贋作物…

　中之島公会堂と川を挟んだ向かいの場所画廊を構える鴨井陸は自分の画廊主催の公募展に寄せられた一枚の絵に思わずうなる。それはフランスで活躍した画家ユトリロの風景画「白の時代」ととて…

　男女が猫を通じて見たもの。優しい彼と、愛おしい彼女のお話。

絵が好きなのですが、見る方が主で、色を混ぜたりどんな色が使われているかを当てることだけが得意でした。パレットで混ぜていた色をふっと思い出して、童話になりました。有名な絵本の「あ…

「ど田舎からの汽車旅、本当にご苦労だったね。引き篭もり、世間知らず、嫁ぎ遅れの三拍子が揃った君には、大層な負担だったんじゃないかい？」 　周囲を不幸にする呪いを宿した貴族…

　初恋はいつですか、って聞かれたら。 　そもそも初恋、ってのをどうやって定義するかによって変わってくるだろうけど。 　とりあえず今は、相手を好きになる、ってことを自覚して、それで…

ワルナヴィエ皇国には、異界「地球」の中にあるニホンからの漂流物の流れ着く、月の浜辺なるところがある。 リシャールはニホンで用いられる言語の研究のさなか、巨大な不死鳥を見る―。そ…

実況者として生活する主人公｢かなた｣ ある日視聴者から不思議なゲームをすすめられるのであった。 そのゲームの内容はどこか現実世界の｢かなた｣と似ていた... 登場人物 主人公 …

『ハリソン探偵社は、難事件から相談事まで、どんな依頼でも幅広く承ります』 1920年代、私達の世界と似ていて違う世界の物語。 『彼女達』はどこへでも向かい、どんな依頼も果たして…

アキと話をしたのは、お店の女の子が死んでしまったからだった。私たちはとてもよく似ていた。私たちは急速に仲良くなった。そして花火のように、あっという間に楽しい時間は終わった。都会の…

笹森美奈子は、雨の日に一人の女性と出会う。傘も差さず、ずぶ濡れで歩く彼女に、美奈子は声を掛けた。そして、その日から二人の不思議な同居生活が始まる。彼女は「猫さん」、そして美奈子は…

命は循環します。

天使も神もいない都市「箱庭」。 その街の五番街の外れに、人々へ脅威をもたらす魔素複合体（マナ・キマイラ）の捕縛及び殺戮を任されている吸血鬼の館「黒薔薇館」があった。 主人は吸血…

ちらちらと降る雪の中、満開の桜の下。 桜の花が、まるで私みたいだと、君は言った。 ※「君の血の味は少しうるさい」（https://kakuyomu.jp/works/1177…

二卵性双生児のため見た目はまったく似ていないが、槇絵と千草はとても仲の良い姉妹だった。そして、二人が同じ高校に進学したころから、千草に奇妙な手紙が届きだす。ラブレターと言えなくも…

一目惚れというのだろうか。 　 それは夏の終わりに感じる寂しさに似ていた。 でも、どこか幸せで切ない。 色とりどりの感情が一気に溢れだす。 そんなありふれた物語。

　『僕』たちはどこか似ているかもしれないし、全然似ていないかも知れない。 　『僕』たちは悩みながら、もがきながら、何かを望み何かを諦めたりしながら生きている。 　この文はそんな『…

前作「フクロウと母」のオカンが、オトンと出会う話。 居酒屋で行われた合コンで孤立していた女性、美鳥。 声をかけてきた男は、フクロウによく似ていた。 カクヨム三周年記念コン…

これは、きっと紡がれ終った物語です。 このお話に出てくる庭園は、今ではお城の片隅に忘れ去られ、陽だまりだけが永遠に微睡んでいます。 公開と後悔は似ています。どちらも過去を振り…