「人 純文学」を含む小説

頭の中で聞こえる会話、独り言に思い付き。気の向くまま風の向くまま。短編や詩に纏めています。

私は彼の記憶を自らの中に閉じ込めようとした。彼の記憶の堆積物、琥珀を、優しく溶かして。

くらげ、というあだ名を持つ青年と、一人旅をしている金持ちのお嬢さんの晩熟な恋物語。

ある島の少年、りんね。彼は蜃気楼をもう一度見たかった。何故かは思い出せないが、大切な何かがそこに有る気がする。そんな漠然とした思いが、彼を浜へと導く。 その頃、港では一人の少女…

二人の幼馴染が一週間だけ一緒に過ごすお話。

不思議なお話です。ＳＦではありませんが、ふつうの物語でもありません。 私は『本』についての物語を書きたかった。 手の届かない「高尚な本」についての物語を。そのまま。 私の短…

いつも、偉ぶって威張ってそうな印象のおじいさん、という感じの ノロですが、彼なりに悩んでいることはちゃんとあるのです。 ファンタジー的な要素は一切ないので、純文学として楽しんでね。

長編小説のアイデアの一説です

あなたがいなくなったあの日から、私は夏が嫌いになった。 大好きなのに。大好きだったのに。 それなのに、私は生きているから、どんどんあなたが薄れていく。 ＊エブリスタ様で公開した…

かつてベストセラー作家として名を馳せたクリスの凋落と謎の美女ミカとの出会いによって生まれた結末とは？

過去に縛られたまま生きる孤独な大学生中村太一は、今日も暗鬱な気分で電車に揺られている。大学生活に期待するものは何も得られず、一人で授業を受け、仕方なく付き合っている気に入らない友…

少女の無くした赤い傘は、めぐりめぐり、三組の男女の関係を少しだけ揺れ動かす。その淡い片思いの行方は——？

「私」という主人公の告白録。 母に置いていかれたことがきっかけで、父と二人きりの生活になる。だが、母の不在の悲しみが癒えずに不登校になり、父との関係がねじれていく。 中学校も相変…

入水自殺への抗えぬ衝動の苦しさを抱え、物語と愛する人に縋ってしまう儚い美貌の三十路小説家と、それを受け止めざるを得ない配偶者たる「彼女」の行く末を描いた純文学風掌編。 語り手で…

〇あらすじ 少女は目を覚ますと退屈から紙風船に命を吹き込む。 ひとりでに飛び跳ねる紙風船とじゃれて遊ぶ少女。 しかし、しばらくすると少女は紙風船に飽きてしまう。 紙風船を叩き…

西暦3000年。 夜空に浮かぶ星々のほとんどが天体ではなく光源だということがわかった。 また、人類にも大きく関わっているという。 子供のうちは本人にしか見えない一等星があり、大人…

〇あらすじ 主人公が目を覚ますと自分が牛になっていることに気づく。 パニックを起こすが、なんとか冷静さを取り戻してなぜ自分が牛になってしまったのかを考え始める。 牛に変化す…

1990年台の日本を、小学生、中学生、高校生と過ごしてきた、当たり前に別々の二人を中心に、ひとひとりの世界が宇宙まで広がってゆく、そんな話