「いらない」を含む小説

まだ幼い魔法使いは、その強大な魔力により体を蝕まれ、絶望の中で死を待つだけの日々を過ごしていた。「魔力なんかいらない。平凡な人生がほしかった」「外を歩けるような、健康な体がほしか…

ぼくは君のお葬式で、遺品のメガネをもらった。すぐに君そっくりのロボットを作り始めた。目覚めた君のロボットは、メガネのいらないロボットだった。

普通の大学生の理玖は、異常なほど美しい女、椿の魅力に狂っていく。そしてだんだん、他に何もいらない、椿さえいればと思うように。美しい女に傾倒し、嫉妬に狂っていく男の物語。

ローマ市民とその代表たる元老院。ローマに王はいらない！

王国騎士団長の父に自慢の息子として育てられた少年ウォルト。 だが、彼は１４歳の時に行われる儀式で【草】という謎のギフトを授かってしまう。 周囲の人間はウォルトを嘲笑し、強力なギフ…

何も無い空っぽの日々。 そんな日常に光を当ててくれた恵麻。 有り難う。 君のお陰で僕は救われた。 君のためならお金も時間もいくらかかってもいい。 君の聞かせてくれる音が僕の光なん…

わたしは稀代の編集者である。作家の魂を食い尽くすと言われる。それでもこのわたしの魂を食い尽くそうとする輩がいる。

　2015年にメフィスト賞に応募して一次選考で落選、当時は全応募者に対して審査した編集者の方から一言コメントが掲載されましたが、「2015年にこれを読むのはきついです」と悪評をい…

　僕達には、とってつけたような希望なんていらない。そこにあるのは、僕が選り好んで定住することのできた居場所だけ――。 　流血に性的感情を抱く大学生の光基と、痛覚を感じられなくな…

っていう

──私は睡眠が大好きだ。 ──私は行動が大嫌いだ。 　昔から私は、やる気というものが完全に欠けていた。 　何かしようとしてもすぐに面倒になり、全てのことを途中で放り出してしまう…

「契約中に死んだら、どうなるんですか？」 たしかに悩む。ラストもね…。トリが…。

高校を卒業した後、夢も目標もなく退屈な日々を送っていた綾小路真人は、トンネルを抜けた先にある渓谷の道筋に、 『温泉スタッフ大募集中！！』 と書かれた求人広告を目にする。 …

一度欲しいと感じると、その気持ちは際限なく強くなる。それはだれでも、いつでも変わらない。 無論、死んでも。

私はスコヤ。カクヨムで有名なカンナちゃんの友だちだよ。カンナちゃんは、カクヨムで『カンナのお菓子教室』というお料理教室を開いていてね、みんなにお菓子作りを教えているのよ。今日はね…

　私達は生き方の前に、愛し方を学ばなくてはならない。 　この文章は Harry Frederick Harlow をモチーフにした創作物です。 　ただし、本文中にある実験はモチ…

栞34歳主婦。洗い物が多いせいか乾燥肌のためか、昔っからささくれの出来やすさには定評がある。そんな定評はいらないんだけど。 今日もささくれが取れて血が滲み、絆創膏を探して戸棚を漁…

　瀬川空也（せがわ　くうや）は魔力量が極端に少ない魔法師だった。 　それでも一級品である【索敵（さくてき）】スキルで敵の攻撃を予測したり、ルート決めや作戦立案をするなど、冒険者パ…

子供の頃から強がってしまう風香には、大型犬のような愛しい夫・マサがいる。

ポーラはクラスメイトで友達のボブから授業で作ったびっくり箱を渡される。 最初はいらないと拒否したポーラだが……。