「言葉 音」を含む小説

日本の海沿いでは人魚との交流が盛んにおこなわれていた。 「王子様って、本当にいるのかな……」 言葉が零れるたびに、泡がポコポコと音を立てては消えていった。 人魚のサクラは、自分だ…

心を託す物語 高校1年の春 少しだけ入学が遅れてきた男の子がいた。 名前は鬼神千姫。 彼は私の隣の席に座ると儚げな瞳で見つめてくる。 崩れそうな表情と陰のある瞳が気になり私は彼…

2020年秋。投資助言業務に従事する霧島現一は、在宅勤務の日々を過ごしながら苦悩していた。コロナ禍なのに株は下がない。顧客の男は、空売りできる銘柄がないかしきりに聞いてくるが、彼…

　その日、世界は言葉を失った。 　発声しようにも、口から…喉から音がでないのだ。 　言葉を失くした世界は、過去の録音物が世界中で高騰した。 　楽器などからは、変わらず音が出…

永遠にマグロを獲る漁船や宝を捨てにいく海賊船に出会い、陰気な小人の洞窟や星の凪ぐ森に迷い、隠者の塔や鬼の住み処を訪ね……ぼくは探しつづけた。家の壁も、人の言葉も、月の光も、静かに…

覇洲堕市内で起きる奇々怪々な事件を 解決するための特別部署 「HMC」(Hasuda Mysterious Case)に 所属する乾凪叶と宮宮路宮を中心に描く 暦事に起きる事件録…

「ようこそ、最果ての園庭へ。君で――1万7217人目の到達者だ」 ごおんという鐘の音が響き、どこまでも真っ白な空間の中、目の前には執務机についたどこか聖職者を思わせるような服装の…

520字の恋愛短編 520は我爱你に音が似ていることから中国では「愛している」の意味を持ちます。

　夏に部活を引退してからあっという間に月日は流れて、もう12月になっていた。 　高校受験も近くなってきてどことなく気ぜわしい日々を過ごしていた俺は、ふとそんなことを忘れる瞬間に出…

「ずっと探していたんだ――お嬢」魔王の言葉に目を丸くした料理人のヴィオネッタ。彼女は元侯爵家の令嬢で、断罪の最中に前世を思い出し、人間界から追放されていた。 　転生前の彼女は美…

テーマは決めず、日常の心の中にこだまする音を拾い集めました。 自分がアダルトチルドレンだと知る前の心の声や 今子育てしながら感じる気持ち 「死にたい」という思いから 希望や夢に着…

2019年春、神崎佑は小さい時から一緒に過ごしてきた幼馴染の花守凛音と新たに中学3年に進級し平穏な生活を送っていた。中学では平穏に生活し、2020年冬に佑と凜音は同じ高校に受験し…

ありがとうを音のヒビキで読むと感謝の気持ちだけでなく、より深いところも見えてきます。

これは現実世界で異能力を振るう「異世界転移者」と、それに抗う人間たちの物語である。 あなたがもし、大事な人を失って絶望したら────代わりに誰かの人生を奪うか？ ＜あらすじ＞…

ただただ美しい言葉の連なりを生み出したい。 絵画のような、音楽のような、それでいて音でも色でもない詩を紡ぎたい。 詩を書く時、私の心は解放される。 それが好きなんだと思う。

春の温かさを感じれるようになった４月、私【音笠麗　おとかされい】16歳は幼馴染のお家騒動に巻き込まれてしまう。 巻き込んだのは私の幼馴染で日本有数の財閥の跡取り息子である【寿々成…

あらすじ どんな業種や仕事、そして娯楽やスポーツにも主役を輝かせるのに、脇役や裏方の存在は絶対に必要だ。 例えば野球、主役の選手を支えるものは多く、試合前に練習を行ってくれる…

色々な詩を詰めた詩集です。（※重複投稿しています）透坂雨音 2018年に公開したものをひっぱった作品です。

※毎週土曜日に更新予定です※ ※スニーカー文庫様より書籍版発売中です！※ 千田薙人（せんだ　なぎと）は、ずっと片思いをしていた朝谷霧（あさたに　きり）に中学卒業の日に告白し、OK…

──夜は、嫌いだ。 理紀と琴音が同棲を始めて半年ほどが経つ。それぞれ昼と夜に働く二人の生活は常にすれ違っていた。寂しさが募り、宥めてくれる言葉にすら不安を感じる琴音。その頬を優し…