「百合短編 百合」を含む小説

幼い頃、冷蔵庫には永遠の魔法がかかっていると思っていた。 勿論、今は違うと分かっている。冷蔵庫の仕組みだって知っているし、動力がなければただの無機質な箱だ。 それでも、時折考えて…

彼女の作ってくれた味噌汁と手作りのマフラー、それととっておきのものを冷蔵庫で冷やして。 ああ、今日がその日だと思った。

阿間音雫と吽野詞葉は、互いにクラスやグループは違えど、同じ夢の中を歩める者同士。 ある日、二人はいつものように「おまじない」をして夢の中を謳歌していると、詞葉がいつもより積極的に…

彼女はいつもタバコを吸っている。 虎視眈々と狙いを定めて……よし、キスのチャンスだ。

　親友の女の子にこっそり恋心を寄せる少女、加奈。自宅で開いた二人きりの勉強会で、何とかキスがしたい加奈は親友のジュースにちょびっと睡眠導入剤を投入っ！ 　少しだけでも思ったより効…

女主人と女主人の奴隷の鳥と女主人が愛している第三十二王女と第三十二王女が愛している第二王女の殺伐した百合の話。

一日ひとつの百合物語、第二期の五組は全て社会人。会社の平社員、在宅業、社長令嬢なんてのも居たり居なかったり。それぞれが一期以上に多彩な人生を送っている、毎日投稿の百合小説です。 …

「人とすれ違うとき、どこを最初に見る？」 「……唇かも」 　そう答える藤堂亜美と、ひょんなことから仲良くなった、クールビューティな南雲さん。初々しいふたりの、ファーストキスまで…

昭和の春、安井金比羅宮に女学校の友人と共に訪れた14歳の鈴。そこで彼女は、暗い藤色の瞳をした女と出会う。花房と名乗る彼女の首には、首くくりの縄目のあとがあった。無垢な娘と死を願う…

だいたいミネコは微笑みを浮かべていて、その表情がひとを蕩かすときもあれば、怯えさせるときもある。わたしは両方、経験がある。

新時代。 「タネ技術」が開発されたことにより、人類は自身のコピーを手軽につくれるようになった。 いまや、自身の遺伝子情報をタネ技術に提供することは当然のこととされる。 だが、高…

＿＿＿自分の顔を好きになれたらどれだけ楽だっただろう。 エリートキャリアウーマン舞子。舞子の大学生時代からの同居人、結衣。 どれだけエリートでも、自分の顔に自信が持てない舞子は、…

魔女見習い、フェリエ・シルヴェリアが使い魔を速度超過させ風を切る。 それもこれも憎たらしいクラスメイト、レミュリス・フォン・ロレンツに手違いで渡してしまった物が原因で―― ※K…

わたしはレスポールが嫌いだ。 重くて、古臭くて、弾きにくいから嫌。 わたしはストラトが好きだ。 丸っこくて、軽くて、弾きやすいから。 ギターを弾くことくらいしか取り柄のないわた…

『理不尽で不条理ではた迷惑、それが愛ってやつなのさ』 最終的に殺し合う運命にある二人が暴力的にイチャイチャするナンセンス・バイオレンス・ラブストーリー。毎回世界が滅び二人とも死ぬ…

少年少女宇宙探索隊のメンバー、黄金（こがね）と久留美（くるみ）。 彼女たちは、母星から遠く離れた蜂蜜色のこの惑星で、ともに暮らしていた。 ささやかな日々を送っているつもりだった…

なボコボコの軽自動車で佐久間さんは現れた。 「一緒に逃げよう」と。 高校中退した不良少女と、父から暴行を受ける少女の逃避行。 彼女たちはどこでUターンするのか。 何のためにUター…

地球にいる「私」と、月にいる「彼女」の、四年に一度の再会のお話。

千春にとって四年に一度の大事な時期が、またやってくる。しかし今回はいつものように大好きな人に甘える事は出来ない。 そんな片想いのお話。

私に構ってくる四々戸一花は今日が何の日か聞いてくる。何の変哲もない月曜日に特別な日なんてあったかな。