「ちょっとだけ不思議」を含む小説

彼には盗癖があったが、運命的に出会った彼女との平凡な幸せを夢見て、まじめに暮らそうと努力する。ある日、彼女は祖母の形見だというペンダントを彼にみせる。涙型をしたそれは不思議な色に…

ランドセルの中には色々なものが詰まっていた。けれど、どの中身も僕の興味を引かない。ランドセルには毎日、与えられたものが詰め込まれていく。やがて、ランドセルはいらないもので溢れかえ…

僕はドーナッツが大好きだ。僕は家族から離れ、施設に入れられた。でも、家族はつながっている。ドーナッツのように。ドーナッツの上を歩いていれば、いつかは元に戻ることができる。

子供の頃、６本指の男の子がいて、私はその子に憧れていた。何か自分だけの特別なもの。私だけの大切なもの。私はずっとそれが欲しかった。ある日、健康診断で見つかった小さな肝のう胞。それ…

きりんは僕の通う店にいた。彼女の願いは叶えられた。けれど、願いが叶い過ぎた彼女は不安を抱えている。心配しすぎて不眠症のきりんと間もなく寿命を迎える僕、ねずみ。僕らが望むのは、ささ…

ある日、溢れかえる川の流れに、私は『あれ』を見た―― 小説家になろう様、アルファポリス様、ノベルバ様、エブリスタ様、セルバンテス様でも公開させていただいております。

ある夏の昼時、私はほんの気まぐれで交差点を曲がり―― 田圃の中を通る道を走り始めた。 小説家になろう様、アルファポリス様、ノベルバ様、エブリスタ様、セルバンテス様でも公開…

現代ファンタジージャンルの短編をオムニバス形式で書いていきます。 優しい魔女や不思議な図書館、学校の七不思議から近未来のアンドロイドまで、様々な不思議をお届け。 あとは少しでもス…

巨乳の自称後輩が先輩（アホ）と仲良しする話。 なんもわからん

　ふたりがけのシートが向かい合っているボックス席に、ぼくはひとりで腰掛けていた。 　車窓は夕焼けを切り取っていた。もしかすると朝焼けなのかもしれなかった。黄金に朱を流しこんだかの…

「切り札はフクロウ」のお題にそって書いた作品です。結婚を間近に控えた女性が飼う、コミミズクのフク助の物語です。

長い間恋焦がれた人は、彼氏を作った。それが原因で、事故による死を迎える。 時間が流れ引きこもりになった少年のもとへ、時を戻すものが現れる。 「本来あるべき歴史を変えても、彼女のこ…

荷葉詩織さまの自主企画『#400字アタック』https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054887947365に合わせて書いたものです。 企画…

クリスマスイブの夜。カップルが、たまたま見つけて入った料理店。 そこは奇妙な注文が繰り返される「注文の多い料理店」だった。 お互いにイライラして喧嘩をしながら、お店が出す”注文”…

　人は誰だって、物心つく前から抱えているものがある。 　蛇が嫌いな女と、蛇が怖い少年。 　出会い、語らい、そしてそれぞれのカルマと向き合い、選択する。 　＊未成年を性行為に誘…

プツリ、と突然少年の世界が暗闇に包まれた。小さな光を頼りに繋がったのは、知らない世界の知らない青年の声。 《……－－っ！　だ、誰だ！？》 －－ボクは、上にいるよ。小さな穴から君を…

いつもの時間に駅に向かった。 しかし、いつものように電車に乗ることはなく、行き過ぎるオレンジ色の車両を見送った。

竹籠の中にいる彼女の独白。

※この物語はフィクションです。実在する人物、事件、団体などとは関係ありません。 ※暴力表現や性的表現を含みますので苦手な方はご注意下さい。 ※反社会的、反道徳的な内容を含み…

少年、イワオは困っていた。岩の下の虫を捕まえようと持ち上げたはいいものの、岩を降ろすことができなくなり、体力が奪われる一方だった。 自主企画『「１シーンから連想して物語を書く」…