ざまぁ役に転生したので嘘とハッタリで乗り越え続けたら大変なことになった件

ある時、一人の男はとあるざまあ役へと転生した。

ヤンデレ彼女との恋は命がけ、通称ヤンカノに登場するイケメンだ。

しかしながら彼は物語序盤はおろか、始まる前に退場し大した役割もなく、ただただ馬鹿をやって悲惨な未来を迎えたという描写しかない男である。

しかしながら、転生した側からすればそんなものは認められない。

いきなり転生して、いきなりそんな役目を背負わされて、それで忘れられるように消えろ？

そんな理不尽を認めるわけにはいかないと、男は戦うことを決めた。

武器は原作知識、そして嘘とハッタリ！

原作知識を知っているからこそ通用する嘘とハッタリは、男を有利な状況へと導いていく。

だがしかし、同時に自分がヤンデレヒロイン製造機になってしまう自覚など……持ち合わせてはいなかったのだ。