とにかくテンポが良く、それでいて、スケールがものすごい。どこまで行くんだろう、これ、と笑いながらも戦々恐々として読み進めたら。最後に綺麗に、ほっこりと、しんみりとした気分にさせてくれるこの一話。ぜひとも読んでみてください。できれば、お誕生日の前の夜に!
「最悪」と「最高」を両面から描く手腕が光る作品
誕生日前日に、女性に振られた太田。まあ最悪な気分だったでしょうな。そのまま酔い潰れて、玄関で寝てしまい、そのまま日を跨いだもので、最悪な誕生日当日を迎えてしまいました……ところが……?と、困るのが、ここから先が全てネタバレ禁止なんですよ!!一体なぜそうなった!? の連続で、一行一行進ほどそれはエスカレートしていきます。そして、それが結局何だったのかわからないまま終わります。これが不条理。人生は不思議なことの連続だ。と終盤主人公は言いますが、これは不思議ではなくて不条理です!!いやあ、衝撃でしたな。驚くと思います。世にも奇…続きを読む
最初はただフラれただけの話かと思ったら、まさかの誕生日サプライズ地獄に巻き込まれていく展開にびっくり。どんどん人が増えて、祝福が恐怖に変わっていく感じが不気味だけど面白かった。太田の「なんで?」っていう戸惑いがリアルで、自分が同じ立場だったら発狂しそう。笑えるのにちょっと怖い、不思議な読後感のある話でした。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(260文字)
起きたのは、主人公か、出来事か。
不条理が振り切っている。すごかったです。
主人公の太田は誕生日の前日女性に振られる。その女性に対し、太田は小説の最初と最後に「あ、はい」と同じ返事をする。この二回目の「あ、はい」で笑った。ちょっと「ざまぁ」の快感があった。状況は筒井康隆っぽいがキャラはつげ義春みたいだと思った。つげの描くキャラも常に受け身だがなぜかいい目を見る。といっても太田ほどではないが。ひさしぶりにナンセンスを読んで楽しかった。初期の諸星大二郎が好きなかたにおすすめします。
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