第11話
1937年(皇紀2597年)③計画が計画され扶桑型の置き換え用含めて戦艦が4隻、航空母艦が2隻、防空巡洋艦が4隻、駆逐艦が16隻、潜水艦が8隻のほか工作艦や各種支援艦が計画された。航空機関連予算は練習機が500機と航空基地の建設などとなった。
またこのタイミングに陸海軍の航空隊の運用を円滑にするべく空地分離が行われた。
さらに陸海で別々に設置されていた航空学校が統合されたため陸軍航空隊所属であっても空母に着艦できるという世界的に見てとても珍しい状態になった
ここで計画艦艇を見ていく
戦艦だが船体などに問題のある扶桑型の置き換え含めて4隻で主砲に46cm砲を搭載した超大型戦艦となる予定だ。
空母は「蒼龍」型の改良型でエンクローズドバウおよびバルバスバウを一度に採用した初の空母となり、格納庫が密閉式からシャッター付きの開放型に変わる予定だ。
防空巡洋艦は新型の電探及びバルバスバウを装備する。また主砲となる九五式連装両用砲だが新造時から二型を搭載している。
駆逐艦に関しては防空駆逐艦が8隻と汎用駆逐艦が8隻であるがすべての艦に新型の電探とバルバスバウが装備される
③計画で計画されたほとんどに艦にはバルバスバウが採用されたほか、機関室の配置をシフト配置としたことで抗堪性に優れた。このため③計画建造艦は戦闘指揮所を新造時から設置した。これにより戦闘能力が従来の艦より向上している。
新型の防空巡洋艦および防空駆逐艦に搭載する予定の新型電探だがマグネトロンと真空管の小型化により従来のものよりサイズが小さくなっており駆逐艦のマストトップに配置できるようになった。さらに電算機と連動させたことにより探知精度も向上しており4,000mを飛行する航空機であれば40浬程で探知が可能になった。艦船に関しても20浬で探知可能だそうだ。戦略研究所では真空管に変わる半導体を使用した物を開発中でこれを採用すれば故障率が従来の比ではないほど低下するという。また探知距離や精度も向上するようだ。
ちなみにだがこの世界では日本は国連を脱退していない。(しかし軍縮条約は脱退している)満洲国自体は存在しているが国連と交渉し、朝鮮から完全撤退するかわりに満洲国を認めさせた。ちなみに満洲国建国の遠因となった関東軍は解体され新たに教育総隊と試験評価隊として生まれ変わっている。敎育総隊は新米の教育を行う部隊で新米パイロットだけでなく新米戦車兵やそれらの整備士もここで教育を受ける。一方試験評価隊は現代でいうアグレッサーと新兵器の試験の兼任している部隊で新編から今まで演習で負けたことが一度もないと言う。試験評価航空隊に所属するパイロットは全員がエース級であるため試験評価隊に所属することは「エースと認められた」という認識になっているそうだ。そのため1938年度の徴兵や志願入隊などの入隊希望者のうちなんと半数以上の6割が航空隊を目指し、入隊したという。
鉄道関係でも動きがあり政府の命令で軍が開発の協力した試作電車列車が完成し、実際に投入された。結果は従来のものに比べ振動が圧倒的に少ないことや騒音がかなり小さくなっていることなどがあげられる。このようになったのは車体や台車の設計で軍が開発した電算機を使用したからであろう。当初軍は電算機を使用することに否定的だったが鉄道網が発展すれば物資の移動が楽になるという話を聞かされたためしぶしぶ同意したという話が合ったとかなかったとか。最終的に電車列車は101系として製造が始まった。
一方現在建設中の弾丸列車には電車列車を旅客・貨物両方で採用することが決まりまたもや軍の電算機が駆り出された。結果的に旅客型は未来でいう100系新幹線に似た形状となり、貨物のほうはJR北海道が実証実験を行ったものの最終的には計画とん挫したトレイン・オン・トレインシステムに似たものを採用することになったそうだ。(貨物のほうは私が国土交通省に掛け合った。)
実験用の路線が綾瀬-鴨宮に敷設され貨物・旅客両方の実験が行われた。
この世界では鉄道省は廃止され国土交通省として生まれ変わっている。理由だが道路網と鉄道網がとんでもなく発達したからだろう。
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