第4話
そして時は少し飛んで1934年海軍及び陸軍によって創設された戦略共同航空局より海軍の九五式艦上戦闘機、陸軍の九五式戦闘機の後継となる新型戦闘機の要求案が出された。
要求性能は以下のとおりである
・最高速度: 高度3000 m付近で190 kt (352 km/h)以上
・上昇力: 高度5000 mまで6分30秒以内
・兵装: 7.7 mm機銃×2
・新型無線機を搭載すること
・主翼を折りたためるようにすること
・全金属性であること
・生産性に配慮した機体構造であること
・防弾構造を有すること
などがあげられた。
これを見た私としては史実の九六艦戦よりわずかに要求性能が違うことから史実とは少し違った機体になるのであろうというのが正直な感想だ。
特に違うのは防弾装備の搭載を求められている点だろう。
これは陸軍からの要望で追加された項目だ。陸軍としては制空戦闘を終えた後一部の機体は対地攻撃機として運用することを考えたらしく、低空で飛行しているときに敵の小銃弾一発で落とされてはたまらないと考えた陸軍の一部の上層部の要望で追加された。
そしてこの世界では陸海軍共同研究所である、戦略研究所により手動で主翼を折りたためる機構が開発されていることで史実であった寸法制限がなくなっている。
そして海軍ではマル二計画が計画された。
この計画では運用の結果大改装が必要となった「赤城」「加賀」を廃艦とし、その後継艦として当初から計画が行われていた「蒼龍」「飛龍」の2隻に追加して「赤城」「加賀」の代替艦としての「蒼龍」の同型艦2隻が要求されて終わる予定だったが偵察機として使用される水上機の母艦である水上機母艦の予算が取り消され空母として就航することとなり、さらに1隻が要求された。
このことに伴いロンドン軍縮条約参加国から苦情が殺到したが、追加した3隻のうち2隻は上記の艦の代替であるとして説明したため激しい追及は受けなかったが残った1隻はかなり激しい追及を受けたが練習空母と言い逃れをしごまかした。
こうして建造されたのが改良型も含めてかなりの数が製造されたのが準大型空母である、「蒼龍」型である。艦橋は煙突を一体化した一体型艦橋となっており以後に設計された空母はすべて一体型を採用している
なぜ準大型空母となっているのかは理由があり中型空母より一回り大きく、しかし大型の空母には及ばない大きさであるからである。
性能は以下の通り
「蒼龍」型航空母艦(就航時)
基準排水量:20,000t
全長:237.0m
全幅:25.0m
最大速力:34.0ノット
航続距離:18ノットで8,000浬
搭載機:常用機64機
(戦闘機32機,艦攻16機,艦爆16機)
補用12機
兵装:12.7センチ連装高角砲6基12問
同単装高角砲2基2問
25mm三連装機銃16基
乗員:1,450名
起工:昭和9年4月
就役:昭和11年12月
同型艦:「蒼龍」「飛龍」「赤城」「加賀」「翔龍」
改装後の諸元はこちら
https://kakuyomu.jp/my/works/16818093086201913730/episodes/16818093086202454643
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