ch.12 Blood

 いつもと違うひんやりとした温度を感じ、ゆっくりと目を開ける。そして身動きの取れないことと、最近ではありえない目の前の見慣れぬ男性の体に固まる。


「ん、起きた?」


 顔をあげると、月色の髪をさらりと垂らしながら吸血鬼が未だ眠そうな目でこちらを見ていた。そうだ、昨夜はこいつに抱き枕にされたまま眠ったのだった。

 聞こえる声がいつもより近くて、掠れて低い。途端に逃げ出したくなる。が、相変わらず私を離す気はないようで、身動きは取りずらいままだった。

 こいつが起きていると言うことは、今は夜だろうか。もしや、昨夜の夜から次の日の夜まで寝続けたと言うことか。私はそんなに過眠な体質ではないと思っていたのだけれど、夢も見ずそんなによく眠れたのか。

 吸血鬼は昨夜よりかは幾分、体調は良さそうに見えた。流石にまだだるそうにはしているが。


「もう、離して」

「ん……」


 離せと言っているのに余計に力を込めて抱きしめられる。擦り寄ってくるところなんて、やはりこいつ猫では。

 

「まだ、眠りたい」

「私は起きるから」


 吸血鬼を押し返すも全く意味がなかった。わかってはいたが腹立つな。

 しばらく抵抗していると体勢を変えることに成功して、今度は後ろから抱き抱えられる形になる。

 このままベッドから出られないだろうか。体を起こそうとすると、後ろから腕が伸びてきて再びベッドに沈められ抱き込まれる。


「離せ」

「もうダメ?」

「ダメよ」

「……君がいると、よく眠れたのだけれど」


 最後にぎゅうと抱きしめられてから、ようやく私は解放された。

 ブラウスとスカートのまま拘束されたから皺がひどい有様になってしまったが、まあ良いかと思い直す。

 今までの礼くらいはしただろう。


「もう、行ってしまうの」


 気だるげに四肢を投げ出して、未だ具合が悪そうな吸血鬼を見やる。金色の目は濁りながらも蕩けていた。

 なんだか無駄に罪悪感が湧いてくる。本当に今必要のない罪悪感だと、頭を振って霧散させる。


「後でまた、様子を見にくるから」


 ついそう言ってしまい、逃げるように王の自室を後にした。

 あいつの自室を出たところで、ハイデンが待っていた。


『オルドレット様、ありがとうございます。お風呂とお着替えをご用意いたしました。こちらへ。後ほど、お食事もご用意いたします。ご希望はございますか』

「アイスがあれば十分よ」


 誘導されるままに豪奢な浴室で入浴を済ませて、軽いドレスのような袖の長い黒いワンピースに着替える。そのまま客間に案内されると、そこには老吸血鬼がソファに座っていた。


「ギルベルトには会えたかい?」

「会えましたよ。まだ随分と具合が悪そうでしたけれど」

「そうだろうね。でも、君のおかげで随分楽になったはずだよ」


 とりあえず老吸血鬼の目の前のソファに座ると、ハイデンが紅茶を淹れてくれた。ありがたいことに、よく冷えた水で出した紅茶だった。ひとまずそれに口をつける。

 隣に色とりどりのアイスも用意してくれていた。


「君もそうだけれど、あの子もだいぶ中身がこんがらがった子でね。君で自身の中身に向ける意識を逸らして、なんとか自我を保っているんだよ」


 悪魔様やヴェレーア、あの月色の吸血鬼もそうだが、どうしてここまで私の中身がバレているのだろうか。そんなに私ははたから見てわかりやすいのだろうか。

 こいつら以外には私の情報なんて、あの友人にも最低限しか教えてないはずなのに。

 そして、あの友人には確実にバレてはいないはずなのに。


「年の功だよ」


 ゆったりと笑いながら老吸血鬼は、温かい紅茶が注がれたカップに口をつける。

 それに、私の中身がぐちゃぐちゃなことは自覚しているが、あの吸血鬼もそうだとは思えなかった。あいつだって、私に何も情報を渡してくれていない。そもそも怪異の中身なんて人間以上に知らない。


「これは後で本人からも聞くと良い。とにかく、ギルベルトは自分の中身に圧迫され続けてそれが原因で辛くなっている子でね。なんとか楽にしてやりたいと思っていたところに、君がいた」

「私がいて、何になるのですか」

「何にもならないなんてことはないさ。事実、昨夜あの子は君のおかげで随分と楽になったはずだ」


 確かにさっき見た時は昨夜より顔色は良かったし、よく眠れたとも言っていた。でもそれだけだ。

 私がしたのは一緒に眠ったことだけ。


「君がもし、まだ協力してくれるなら頼みたいことがあるのだけれど、構わないかな」

「……どうぞ」


 もう昨夜以上のことは起こらないだろうと、半ばやけくそに了承する。この老吸血鬼の目的はあくまで、あいつを楽にしてやるということなのだから、それは特に私も断る理由はない。今までの礼だ。


「ありがとう。君には月の雫を作ってもらいたい」

「……それはなんですか」

「気つけ薬だよ。吸血鬼用のね。吸血鬼にはもちろん人間用の薬は効かない。それに作り方が特殊でね。あの子に対しては君でないと用意できないんだ」

「私にしか作れないんですか?」

「正確には、君の血が必要なんだ」

「……血ですか」

「そんなに警戒しないで。そうだな、ギルベルトと君の場合は一滴もあれば十分だろうね」

「作り方は人によるのですか?」

「使用する血の分量がその吸血鬼と血の提供者によって変わってくるんだよ」

「どうしても、私の血でないといけないんですか」

「そうだな、君以外の血でもできないことはないけれど、その場合は人間二、三人分の血は必要かな」

「そんなに……。どうしてわたしなら一滴で済むんですか」

「それはギルベルトに聞くと良い」


 そう言って子供を見守るかのように微笑まれる。疑問点は多いが、あいつの回復のために月の雫というのを私の血を使って作らなければならないらしい。


「作り方は、一晩月を閉じ込め映し取った真水に君の血一滴と、月見草の蜜、月光花の花弁を入れて果実水のようなものを作るんだ。今言った材料はハイデンライシュタイン城が用意してくれているから、君はそれに自身の血を混ぜてギルベルトに飲ませてくれれば良い」

「……わかりました」


 よろしくね、とまたしてもにこやかな笑顔でキッチンへと送り出されてしまった。あの老吸血鬼に逆らいずらいのは何故なのだろうか。これが年の功なのだろうか。

 キッチンではハイデンがすでに材料を用意して待ってくれていた。まず月を一晩水面に移し続けた真水に月見草の蜜を垂らしてかき混ぜ溶かす。そして針で自身の指を軽くぷつりと刺して血を一滴だけ落として、さらに混ぜる。最後に氷と月光花の花弁を散らして、これで月の雫の完成らしい。

 

「できました」


 一応、あの老吸血鬼に確認しに行く。


「うん、ちゃんとできてるね。大丈夫だよ。血はちゃんと一滴だけにしたね?」

「はい」

「そう。それくらいがあの子にはちょうど良いはずだよ。じゃあ、ギルベルトに届けてあげて」


 グラスと月の雫が入ったガラスジャグをワゴンに乗せたものをハイデンが持ってきてくれた。今回は一緒に入ってはくれないらしい。


「ふふ、この城化物はギルベルトを随分と怖がっているからね。城主だから逆らえないし、今回は君一人で行ってあげて。部屋はわかるよね」

「構いませんけど、どうしてこんなにあいつに怯えているんですか」

「ギルベルトが昔この子を二度、廃城になるまで破壊し尽くしたからだよ」

「は?」

「それにギルベルトは今でも気分でこの城をよく壊すからね。本体を破壊されるのは城化物にとって致命傷だろうから、堪らないよね」


 あいつは本当に何をやっているのだろうか。自分の世話をしてくれるはずの城化物にトラウマを植え付けて、一体どうする気だ。しかし中から見ただけだが、こんなに大きな城を気分で二度も破壊し尽くすなんて、改めて最上位の怪異の恐ろしさと能力の高さを感じる取る。

 では言っておいでと、話は終わりと言わんばかりに背中を押されて廊下に追い出される。

 仕方なしとため息と共に、あの吸血鬼の部屋をまた目指すことにした。


 ♦︎


「気つけ薬を持ってきたのだけれど、飲める?」

「気つけ薬?月の雫を作ったのかい?君が?」

「悪いか」


 相変わらずベッドで脱力している吸血鬼に声をかけると、またしても驚いた顔をされる。今まで胡散臭い笑みばかり見ていたから、こんなに驚く顔を見たのは出会った頃以来かも知れない。それに私がお前に何かすることがそんなに珍しいか。いや、珍しいか。

 ゆっくりとベッドから起き上がったので、グラスに注いで手渡す。


「……良い香りがする」

「花が入っているから」

「入っているのは君の血だよね。どれくらい入れたの」

「一滴でいいと言われたわ」


 そう、としばらく沈黙してグラスを眺めた後、吸血鬼は一気にグラスの中身を煽った。

 そして再びの沈黙。どうした。これ気つけ薬だって聞いたらから作ったけれど、何かまずいことをしただろうか。


「もう一杯もらえる?」

「……どうぞ」


 その後もするすると飲んでいき、あっという間にジャグの中は空になり月の雫はなくなってしまった。これ、一気飲みするやつなのか?


「気分は?」

「だいぶ良いよ」


 確かに顔色はかなり良くなったように見える。目の濁りもだいぶ和らいだ。機嫌も良さそうだし、今なら聞いても良いだろうか。


「お前相手なら、月の雫を作る時に私の血は一滴でいいと言われたのだけれど、それはどうして」

「……君の血が、僕にとって特別だから」

「どういうこと」

「そのままの意味だよ」


 緩く笑まれ、これ以上は答える気がないことが分かる。こいつが肝心なことは何も話さないのは、わかっていたと言えばわかっていた。仕方ない。なら、次の質問。


「ねえ、お前が私でお前自身の中身から気を逸らしていると聞いたけれど、それは本当?」


 私の精神性はなぜかこいつにバレている。だけど私はこいつに関して何も知らない。今はそれが少し癪で、この吸血鬼の中身を少しでも知りたくなった。


「……ロザリオに聞いたんだね。そうだよ。僕は君に縋ることで自分の中身から意図的に意識を逸らしてる」


 そうでもしないと、死にたくなるから。

 そう言って陰った金の瞳を私に向ける。


「僕は再生力が強すぎてね、死ねないんだよ。いくら殺されても、どんな自殺をしても。どれだけ死にたくても」

「お前は、死にたいの」

「存在していたくないんだよ」


 だって、存在する理由がない、と天災と呼ばれる吸血鬼の王はそう言った。


「僕には何もない。自身の存在を認識した時から何もないんだ。だから本能のままに殺して喰べて、壊した。それでも何も楽にならない。僕の中には何もないくせに、それでも圧迫してくる何かから逃れられない」

「だから私に構うの」

「そうかもね。君がいないと、僕は死んでしまう」


 死ねないくせに、と自嘲気味に笑う吸血鬼に思わず手を伸ばしそうになって、思いとどまる。

 今、私は何をしようとした。


「だから、君の近くにいることを許してほしい。君はそのまま変わらずにいて。それだけで構わないから」


 そしてまた、許して、の言葉と共に抱きすくめられる。

 こいつの精神は脆弱だ。苛烈な暴君と災害級の残酷さを併せ持ちながら、薄氷のような脆さも抱えている。

 月そのものとすら思った美しい鬼は、実際水面の月のように揺れ動き掻き消える危うさを孕んでいた。

 これでわかったことがある。こいつに私の魔性が効かないのは、あの友人とはまた別の理由からだった。友人は根底から人間らしい感情がなくそれによって、私を私として受け入れて壊れずにいてくれていた。だが、この吸血鬼は違う。最初からこいつは自分を壊し続けている。はなから壊れているものは、これ以上壊れようがないのだ。だから私に当てられることはない。私で壊れることはない。しかしあまりに不安定。あまりに危うい。

 そしてそれを受け入れて、繋ぎ止めたいと思っている自分がいる。こいつが私をよすがにすることに嫌悪も憎悪も不快感も抱かない。ただ、楽に息をしてほしいと思った。

 私自身も自身の中身に矛盾を孕んで抱えて息を詰めて暮らしているから、この吸血鬼にも似たようなものを感じてしまう。

 今はまだ抱きしめられても、私からは腕を回すことはできないが、いつかは応えられるだろうか。

 私たちが息ができる夜は、来るのだろうか。


「……オルドレット」

「なに」

「君の、血が欲しい」

「……いいわ」

「……君、僕を許しすぎだよ」


 ゆっくりベッドに押し倒され、首元にあるドレスのリボンを口で解かれる。胸元までくつろげると首元に吸血鬼の冷たい息がかかる。


「本当にいいの」

「ダメって言ったら、どうするの」

「止めるよ」

「なら、いいわよ」


 ふっと軽く吸血鬼が笑ったのがわかった。最初は首元に口付けを落とされた。何度も、ゆっくりと。その後にぶつりと皮膚が貫かれる感覚に襲われる。

 じゅる、ごくん。と、自身の血液が吸われ嚥下される音がよく聞こえた。痛みはよくわからなかった。ただ首元がとても熱いのに冷たくて、まるで酩酊しているような感覚だった。

 吸血鬼は吸血している間、空いている手でずっと私の頭を撫でていた。


 ♦︎


 流石に今度目が覚めた時は、目の前で吸血鬼が眠っていることに驚くことはなかった。これで2回目だ。

 

「……オルドレット?」


 腕の中から出ようとすると、あちらも起きたようでまた拘束に戻される。不本意ながらそれにも慣れてきた。


「もう、家に帰るわ。仕事にも行かないと」

「仕事なんてしないで、ここにずっといればいい」

「それもいいかもね」


 そう言いつつも、吸血鬼の腕の中からは抜け出そうとする。起きあがろうとした瞬間、昨日吸血されたところをかぷりと噛まれた。


「待って、ダメ」

「もう吸血はしないよ」


 後ろから抱きしめられながら、同じところにキスを落とされる。

 ぞくりとしたものを感じて、慌ててそれに目を瞑る。


「この城への行き方はわかったよね。君なら道を通れるように繋げておくから。……また来て」

「そして一緒に眠って、って?」

「そう」


 くすくすと随分と愉快そうに笑う吸血鬼。もうだいぶ回復したようだった。


「君の血はもらったけれど、そこまで飲んだわけじゃないし、噛み跡も治したから」

「治した?」

「吸血鬼の血には治癒能力があるんだよ」


 私を吸血した後、自身の血を塗布して傷跡を治してくれたらしい。それはありがたいけれど。


「ちゃんと加減するし治すから、また君の血を飲ませて」

「そんなに美味しいものとは思えないけれど」


 何せ不摂生、不健康には自信がある。まともな食事をそもそもとっていない。


「とても美味しかったよ。僕にとっては、何よりも」


 蕩けた金の目で見られて瞬間的に目を逸らす。ああ、もうダメかもしれない。引き返せないところまで来てしまった。

 

 城を出たその後も、私はあいつの城に入り浸るようになった。そもそも私の家はヴェレーアに用意してもらった家であって、そこまで手放しに居心地の良いものではなかった。動向も把握されている。そもそも監視のための家だ。

 しかし、あいつの城は常に夜のようで静寂が守られ私が不快に感じるものは一切ない。これ以上ない逃げ場だった。

 それにあいつも言っていたが、あの吸血鬼と眠ると私もよく眠れた。あの温度のなさが、心音すらない静けさが心地よかった。

 その代わりに今度は私が抱き枕にされたり、吸血のために噛まれるなんてことは毎回のように起こったが、それも構わなかった。

 本当に自身が嫌悪も憎悪も不快感も抱かずにいられる相手がいるとは思っても見なかった。

 だから、猫の時の延長で私もあいつに縋っていたのかもしれない。

 それでも、自身の中のあいつに向けての感情とあいつから向けられる感情に向き合うことはまだできなかった。もし完全に向き合ってしまったら、今度こそあいつに嫌悪も憎悪も不快感も抱えてしまいそうで、それだけは絶対に嫌だった。

 月のように美しい鬼に、私の抱える醜さをぶつけたくはなかった。


 白夜も過ぎたある夜。鏡を通りここのところ毎晩通っているあいつの城に着くと、あの老吸血鬼とあいつが客間で向き合っていた。

 ローテーブルの上には何かの封筒が置いてあり、それを挟んで何事か話しているようだった。

 老吸血鬼はにこやかだったが、あいつはかなり不機嫌なのが見て取れた。

 そんな中でもあいつは私を見つけると、機嫌が上向くのか手招きをして私を隣に座らせる。


「何をしていたの」

「俺は招待状を届けに来ただけだよ」

「招待状?」


 この間、ずっと私の隣の鬼はむすっとした顔のままである。子供かこいつは。


「怪異が開く夜会があるんだ。それに王は必ず出ることが慣例でね。ギルベルトをそれに出席させたいのだけれど」


 なるほど、もう言わんとしていることがわかった。こいつがその夜会のへ出席を嫌がっているのだろう。だけれど、どうしてもそれに王であるならば出席しなければならないと。やはり子供のわがままか。

 というか、怪異にも夜会があるのか。なんだか奇妙な感覚を覚える。まるで人間のよう。


「行ってくれば。面倒かもしれないけれど」


 そう言っても、隣の奴の態度は変わらない。仕方ないものは仕方ないのに。

 しばらく不機嫌そうにこちらを見ていたが、何を思いついたのか突然にこりと胡散臭い笑みを浮かべた。

 何か嫌な予感がする。


「オルドレット。君が一緒に来てくれるなら、夜会に行っても良い」

「は?」

「それは良いね。パートナーと出席する怪異も多いだろう。まあ、俺はギルベルトがちゃんと出席してくれるならなんだって良いからね。悪いけれど付き合ってあげて」


 私の了承もない中でポンポンと決まっていく話についていけず、じとりと隣の元凶を睨んだ。が、また嬉しそうな蕩けた目を向けられ居た堪れず目を逸らした。

 この目には別の意味で慣れることはないのだろう。

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