BBQ、お昼寝、お祭り

 水着観賞会の後は、普通に海で遊びました。砂のお城を作って遊んだり、波打ち際で水を掛け合ったり。お昼には皆で作ったお弁当を食べて……。充実した時間を過ごせました。


「あ、久美」


「あ、文香さん。それ、気持ちよさそうですね」


 文香さんが大きなフロート、いかだのような形の浮き輪、に乗ってぷかぷかしていました。


「久美も乗る?」


「え、いいんですか?」


「もちろん。どうぞ」


 文香さんに誘われて、私もフロートに乗せてもらいました。


「いいでしょ」


「そうですね、気持ちいいです……」


 この後、美香さんが来て「私も乗る!」と言って無理に乗り込もうとして、フロートがひっくり返ったのはいい思い出です。



 そして夕方にはバーベキューをしました。誰かがお肉を焼いている時は、近くにいる人が「あーん」して食べさせてあげるという流れが出来て……。とても尊い光景でした。


「最後はアレだな」

「ああ、あれね! 楽しみだよねー!」


 むむ? 翠さんとアヤメさんがクーラーボックスの底から何かを取り出しました。え、これって!


「じゃーん、ホタテだ!」

「ホタテ貝のバター醤油焼きだよ!」


 おお、そんなものを準備してたんですか! 美味しいですよね、バター醤油。


「「「「いただきます!」」」」



 旅行三日目、まずは荷物を整理してペンションを掃除しました。立つ鳥跡を濁さず、ですからね!

 それが済んだら、ハンモック公園へ向かいました。なお、ハンモック公園というのは通称でして、正式名称は「○○市立永遠の森公園」と言うそうです。木々の間にハンモックをかけて、ゴロゴロするアクティビティーが人気だそうで、私達も体験させてもらいました。


「あ、これ気持ちいいですね」


「そうですね。うーんっ、風が心地いいです」

「いい場所だな。読書とかしたくなるな」

「Zzzz……」


 あくせくせず木々の間でボーっとする時間、それは私達現代人が忘れかけた物かもしれません。ハンモック公園は何か大切な事を教えてくれた……のかもしれません。

 だけど文香ちゃん? あなたはちょっと寝すぎでは……?


 お昼ご飯はハンモック公園内にあるカフェで軽食を頂きました。そして午後からは――。


「お祭りです!」


「あ、綿あめが売っています。買ってきてもいいですか?」

「焼きそば! たこ焼き! どれもいい匂いだねー」

「わぁ~、りんご飴が売ってるよ~」


 お祭りです! ここで色々食べるために、お昼ご飯は軽くで済ませたんです。


「みて、可愛いガラス細工! ねえ文香ちゃん、一緒に買ってペアルックしない?」

「うん、いいね」


「久美さん、見てくれ! 射的で一等賞を獲得したぞ!」

「わぁ、大きなぬいぐるみですね! ……」

「さては今、『荷物が増えたな』って思った?」

「あはは、バレちゃいました?」

「そりゃあな。私もそう思ったから」


 大きなぬいぐるみは郵送することにしました。



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