第19話 水子の怨念

 大魔王ナポレオーレの入っている水子牢。水子が何十匹もひしめき合っている。カエルのモンスター雨頭冬夜はじっと見守った。


 ナポレオーレは余裕を見せて水子にモンスター用の魅了をかける。しかし、水子の様子がおかしい。ナポレオーレを見るや水子は奇声を発してナポレオーレを襲い始めた。


「キシャーーッ!! シャシャシャオーーーーーーンッ!!!!」


「な?? なんだ?? 何が起こっているんだ!!??」


 水子牢に齧り付いて見守る冬夜と下がって見守るティーナ。


「さあ? お腹が空いてたんじゃないですか?」


 ちょっと冷ややかな目で見てるティーナ。ナポレオーレは慌てている。


「ゴボゴボゴボゴボッ!!!!」


(なッ何だよッ!! 離せッ!! 噛みつくなッ!! 躾の悪い奴らだなッ!! 離せッ!! 服がッ!! 高かったんだぞッそれッ!!!! ゴボゴボゴボゴボッ!!!!)


 水子の噛まれ服やアクセサリーを引きちぎられる大魔王ナポレオーレ。それを見守る冬夜とティーナ。異世界の精霊術はこの世界では耐性のあるアーティファクトがないようだ。


 冬夜は言う。


「何じゃ? こりゃ??」


 ティーナ。


「いいザマです。アクセサリぶっ壊せばいいのです。」


ナポレオーレは相当ティーナに嫌われたな、冬夜は肩をすくめた。






                                   つづく

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