4-1 楽園への応援コメント
久里 琳さま
こんにちは。
ぎょっとするほど鮮やかな描写ですね。どこかの高校の日常をそのまま切り出してきたようです。
高校二年、三年は男子9割のクラスで生活しており、ああ、あの教室のもわっとしたにおいって男のにおいだったのか、といまさらながらに思い起こしています (^^;) あれに馴れちゃうと、女子の多いクラスのにおいに耐えがたい苦痛を感じちゃうんですよね。
音をオカズにはわかりますが、激辛カレーは初耳でした! 激辛カレーを自作しようと唐辛子を大量にちぎり、その夜悶絶、という話は聞いたことがあるような……
作者からの返信
応援ありがとうございます!
鮮やかな描写とのお言葉、うれしいです。
男子9割の世界も特殊ですね。1割でも女子がいることで多少やわらぐとはいえ、やはり特有のにおいがあっただろうと想像します。女子クラスはまた別のにおいがあるんでしょうね。においは相性を測る重要な情報で、馴れてしまうと、他のにおいは不快になるんだろうと思います。
この年頃の男子はなんでもオカズにしてしまう才能をもっているような気がします。唐辛子で悶絶、は壮絶な事故ですが、なかにはそれがクセになるのもいるかも…失礼しました。。
4-2への応援コメント
久里 琳様
氷上の楽園。透明で美しいけれど、いつ壊れるかわからない、儚い世界ですね。
一緒にいられるためには黙しているしか無いという思いが切ないですよね。
対する龍君も、蒼多君の好意は心地よくて、承認欲求を満たしてもらえているのではないかと、そんな風に思いました。
どちらも青春あるあるの感情ですが、蒼多君は超える山が大きいですね。
とても繊細な筆致で素敵な物語でした。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
透明で美しいけれど、いつ壊れるかわからない。氷上の楽園という言葉が、ぴったりだと思いました。
一緒にいるためには前へ進んではならない蒼多と、その思いに応えることは決してないけど好意を寄せられることには満更でもなさそうな龍。どちらがしんどいかと言えば、断然蒼多の方ですね。
繊細で素敵な物語とのお言葉、うれしいです!
3-3 談話への応援コメント
久里 琳さま
こんにちは。
第三話を読んでいると、なんだかとても苦しくなって、なかなか最終話を読む勇気が出ませんでした。読んでみれば、辛いのは最終話よりそこに至るまででの経緯であって、それはまるで、現実をなぞっているような気もしたのでした。
今の自分にとって目を向けたくない話題ですが、目を向け、意識していなければならない問題でもあります。このような形で向かい合わせてくださったこと、ありがとうございます。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
苦しくなって、なかなか最終話に進めない、、、それだけ物語に没入していただいたということで、作者としてはうれしいです。
ふつうに考えれば身勝手ではた迷惑な男の話で、その受けとめもまちがっていないと思いますが、それだけで片づけてはいけない話だとも思います。
そういうお話に真摯に向き合ってくださるのが、佐藤さんらしさだなと思いました。
4-2への応援コメント
若く健康的でどこか可愛らしくもある少年たちと、同じ方をどうしても向けない息苦しさを抱える蒼多と。
密かに想いを寄せる龍とのやりとりがこれまたリアルな距離感で、切なくて苦しかったです。
ちょっとしたことで今のバランスが崩れてしまうかもしれない、だけどその危うい状態こそ現状最大の悦びを得られるものでもあるんですよね……
繊細で、素晴らしいお話でした!
作者からの返信
応援ありがとうございます!
ふたりのやりとりがリアルな距離感とのお言葉、光栄です。
ちょっとしたことで崩れるかもしれない危ういバランスだけど、その状態が一番悦びを得られる、、そうですよね。だからこそ動けない、でもいつかきっと動いてしまう、、そんな繊細な心の動きを読みとっていただいて、うれしいです。
4-2への応援コメント
伝えてしまったら、はっきりさせてしまったら、今の関係が壊れてしまう。このままでいいっていう感情は少数派な性的指向に限らず、ごくふつうにあるものですよね。大切であればこそ臆病になる。ちょっと触れただけで、これだけで充分だと自分に云い聞かせる。でも、ずっとこのままだと苦しいはず。そのうちなにかのはずみで蒼多は、この楽園を自ら壊してしまうのだろうな、と思いました……。
そういう、彼らの行き着く先まで描かないところが、いつ壊れるかわからない危うさを感じさせたままの余韻となって、胸に残った感じがしました。
琳さん、ほんとになんでも書けてすごいなあ……。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
今の関係が壊れるのが怖い、だったら今のままで、、でも進みたい…そんな逡巡にみんな悩むんですよね。仰る通り、蒼多はいずれ楽園を自ら壊してしまうだろうと思います。でもそうすることで自らかけた呪縛を解いて、前へ進むことになればいいなと思います。
いつ壊れるかわからない危うさ、、それを表現できたらいいなと思っていましたので、うれしいです。
☆もいただいて、ありがとうございます!
4-1 楽園への応援コメント
久里 琳様 こんにちは。
6年間そのサバンナにぶち込まれた永倉です。
でも性的指向は変わりませんでした。告白っぽいことはされましたが……
最近ようやくBL耐性もつきつつあるのですが、今回はさてどうなる事でしょう。楽しみです。
蒼多と龍の今後に目が離せません。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
性的指向は、元々その素質がなければどんな環境であろうとたぶんそっちへはいかないような気がしますね。その点、「目覚める」という言葉は適切だと思います。
一方で読み物として受容するのは、その人の指向がどちらに向いていようと、可能なんじゃないかと。「慣れ」もあるような気がします。まさに「耐性」ですね。
4-1 楽園への応援コメント
冒頭の注意書きを読んで、おっけーおっけー、苦手どころか大得意でーす、とか思いながら読み始めたのですが……おおぅ。。。ギリギリを攻めてる感じがすごいです(^^;
一歩間違えば下品になりかねないところなのに、若く健康的な明るさがいやらしさを感じさせないように思いました。でも、その明るさのなか、ひとり猥談に入っていけない妄想に耽る蒼多……。
この「楽園」に、何事かが起こるのでしょうか。まったく先の想像がつきません、とても楽しみです!
作者からの返信
応援ありがとうございます!
千弦さんにかかればぜんぜんチョロい、、と思っていますが、カクヨム的にはギリギリかもしれませんね。
カクヨム基準はともかく個人的にはポルノにならないように…と気をつけているのが、一歩ちがいで下品になっていない、という評価につながっているのかなと思いました。
ちょっと期待値を上げてしまったかもしれません、、、今回は2話で明日完結です。彼らの関係や思いに触れていただければと。
3-2 年譜への応援コメント
仕事がら色んな方の経歴をよく見ていたので、まあそうだよなと思いました。収監後、すぐに亡くなってしまったことが残念です。
こうして見るとあそこでこうしてたらとか、どうしてもっとこうとか、特に家計が苦しいはずなのに私立大学かあとかありますが、それら全てを引っくるめて、人間の人生なのだなと思います。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
人生がうまくいかない人の経歴らしさが出ていたのでしたら、良かったです。でも亡くなってしまったのは残念ですね。。
私立大学に行ったのは、国公立は不合格になってしまって、浪人するよりは早く社会に出て働くことを優先した、、ということに。(後付けですが… ^^;)
3-3 談話への応援コメント
母親にとって一番の苦しみは子供に先立たれることですね。
ああ、母親の願いを知ったあと、年譜を思い出すと胸が痛くなります。
もちろん、久里様のフィクションですが、本当にあったように感じました。
これから障碍が社会問題になっていく気がします。
そして、私の小学校の同級生男子と重なって涙を禁じえませんでした。
(衝動的に放火ではなく……首に手をかけて殺めてしまいました)
彼の生い立ちが重なるのです。
『ユダ』と『福音書』このもやっとした組み合わせが、三話で腑に落ちました。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
子供に先立たれるのは、いくつになっても耐え難い苦しみだと思います。身近な現実のように胸を痛めていただいたんですね。
実際にこんな事件・こんな家族がいても不思議じゃないというつもりで書きましたが、、、本当にお知り合いがいらしたんですね。生い立ちが重なるとのこと、どんな方だったかは存じませんが、私も他人事とは思えません。
「福音書」という訳語に私は惹かれます。悩める者たちに差し伸べられた「福音」。なぜユダなのか、、ひとことでは説明できませんが、腑に落ちたと仰っていただいて、ほっとしました。
3-3 談話への応援コメント
淡々と書かれた記事だからこそ、この家族の人間模様に想像が膨らみますね。
大輔さん、何かの歯車が狂ったとかじゃなくて、ずっと生きづらい人生だったんだろうなと思います。放火事件を起こしたから悪いところばかりがピックアップされていますが、お母さんの話の通り、良いところだってあったはず。
愛とは、情とは、幸せとは……いろいろ考えさせられるお話でした。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
仰る通り、大輔は生きづらさをずっと抱えていたんだと思います。それでも必死に人生にしがみついていたのが、すこしずつはがれていって、、最後に事件を起こしてしまったらそれまでの努力はなかったことにされてしまうというのも、厳しいですが現実なのだと思います。
淡々と書かれた文章の力というのはありますよね。そこからいろいろ考えていただいて、うれしいです。
編集済
3-1 記事抜粋への応援コメント
久里 琳様 おはようございます。
私も発達障害なのですが、それに関する描写も偏りなく的確で素晴らしいと思いました。
これは家族(母)と子の関係性の物語となるのでしょうか。これからが気になります。
私も前作で新聞記事を使った描写も考えてはいたのですが、やはりこの事実を淡々と客観的に伝える迫真性には息詰まるものがあります。
しかし38リットルとはさすがにひどい。一斗缶にして二本以上ですものね。
※別の話で恐縮ですが、いつも誠にありがとうございます。久里様の作品には足元にも及びませんが今後とも末永くお願い申し上げます(やっと折り返し点)。この場を借りて御礼申し上げます。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
発達障害という概念はひと昔前には知られておらず、社会も医療もまだ手探りで向き合っているような状況ですので、当事者の方々はご苦労されているのだろうと想像します。私の理解もまだまだですが、社会全体が理解を進めていくべきだと思います。
事実を淡々と客観的に伝える、ということの持つ力はやはり強いですよね。新聞記事スタイルはうまく使えば効果が大きいと思います。
御作は、ふたりそれぞれにとっての救いが来るのか、それともさらなる困難と破局が待っているのか、と想像しながら追っています。続きを楽しみにしています。
編集済
3-1 記事抜粋への応援コメント
御作の筆致にはいつも驚くばかりです。各話の題材のみならず、文章から伝わる印象もがらりと変わり読み応えがあるなと感じます。特に「記事抜粋」という表現形態は、フィクションでありながらもリアリティに富んでいますね。感情を抑制した、情報の羅列だからこそ想像力を働かせたくなります。書き手として、色々な作風に挑戦される姿勢に敬服します。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
お褒めのお言葉をいただき、光栄です。さまざまな表現を試して、お読みいただく方にも自身にも刺激になればと書いていますが、それが読み応えにつながっているのであれば、うれしいです。
今回は特にトライしたいと思っていたノンフィクション風で、仰るとおり、感情を抑制した情報の羅列がもつ妙な迫力が魅力かなと思っています――その魅力をこの物語でも発揮できれば、と。
2-4 えなへの応援コメント
思春期の女性らしい複雑な心境、錯綜する人間関係が面白かったです。
もっとも私は男子校でしたので思春期の女性に触れたことはほとんどありませんでしたし、子供も息子しかいないので、そんな偉そうなことを言えるはずもないのですが(苦笑
女性同士の触れ合いを描く話を書くことが多い私には大変勉強になりました。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
この時期の子たちの心の動きは、明るいときも切ないときも色が透きとおっているような気がしますね。
異性の心がどうなっているかはなかなか見えないですよね。女性作家による女性像・男性像、男性作家による男性像・女性像を読むのは、参考になるような気がします。
2-5 おりえへの応援コメント
久里 琳様
短編での群像劇。毎回それぞれの立場、見方が見えて、どんどん物語が立体的になっていって読み応えがありました。この時期特有の悩みがリアルで、醜さも歪さも、脆さも、傲慢さも全部抱えていて、読んでいると抉られました。大人になっても、これらの悩みが解決したり納得できるとも限りませんし、抱えて生きていくのだろうなと。それでも、経験が増えることで、大局的に見れたり優しい気持ちになれたりするといいですよね。自戒も込めて、そう思いました。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
物語が立体的になっていくとのお言葉、うれしいです。少女たちの傷つきやすさだけでなく、醜さや歪さとかもぜんぶ肯定して描き出したいと思っていました。抉られるというのは、涼月さんの感受性の敏感さを反映しているのだと想像します。
こういったものを抱え、自分なりに消化しながらすこしずつ大人になっていくんでしょうね。それが優しい気持ちにつながれば本当にいいと思います。
2-5 おりえへの応援コメント
若い頃の女子同士の関係のややこしさを思いだしました!
あの頃はクラスの人間関係が世界の全てみたいな感じで……本当に濃厚で息苦しかったですぬ。
ちょっとどんくさい子に対して「しつけ」などと称していじりつつ、いじめを正当化……そういう事ってよくありましたね。
それぞれが葛藤を抱えつつ大人になっていくのだと思いますが、言い訳でいじめを正当化せず、見て見ぬふりせず、いじめられたら毅然とした態度を取れる大人になりたいものです。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
濃厚で息苦しい、ストレスフルな時期をrainyさんも経験されたんですね。
まだ大人になっていない子たちが、ややこしい関係にがんじがらめになってしまうのを責めるのは酷なんでしょうね。いじめを正当化するなかでも何より自分に対して正当化してしまうのが、根が深いような気がします。
成長するにつれ、あのとき違う選択・違う行動ができたんじゃないかと省みることができればいいなと思います。
2-5 おりえへの応援コメント
久里 琳さま
こんにちは。
よくわからないのですが、今まで登場した少女たちのなかで、だれよりも、織衣さんに強くひかれます。好きだと言うのではないです。彼女の行動は気分が悪いし、身近にいたら耐えられそうにもないほど嫌らしさを感じるのですが、彼女の心の動きにはどうしようもなく引き込まれます。しばらくもやもやしそうです。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
織衣は5人のなかではいちばん自己本位というか弱いというか、、そんな織衣に引き込まれるのは佐藤さんの懐の深さかな、と思いました。
断罪するのでも弁護するのでもなく、ただありのままを肯定してぽんと置くように描き出せていればいいなと思います。
2-3 うららへの応援コメント
久里 琳さま
こんにちは。
反抗期かあ……。実は経験不足で、ぴんとこないのです。友達どうしでも、ひりひりする心の一角を互いにぶつけあったりするものなんですね。おそらく、はたから見る分には大したことではなく、過敏になっている当事者だからこそ感じ取れるようなものなのでしょうけれど。
自分に欠けているものをいろいろと気づかせてもらっています。
恵那ちゃんの「おなじ服を二日つづけて着ない」がクリティカルヒットでした(笑)。二日までは許して?
作者からの返信
応援ありがとうございます!
反抗期にも個人差はあるでしょうね。反抗期がなかったという人の話もちらほら聞きます。麗の場合はかなり特殊で、友人に対して反抗期のような態度をとるのはきっと、友人が親のような立ち位置に見えていたためだと思います。
思春期の不安定な心を持て余して、友人と傷つけあうような関係は、あると思いますが、、麗はそうではないようです。
おなじ服を二日、、恵奈はそのあたり気を配るタイプですからね(^^) そして人にも押しつけちゃうんです。。
2-2 いつきへの応援コメント
久里 琳さま
こんにちは。
中学生のころに有無を言わさず突き付けられた友達の死はどのように心に刻み込まれてしまうのでしょう。いつきさんの心をしばり、行動を支配し、良くも悪くも忘れがたい存在になっている織衣さんとの折り合いを彼女がどうつけていくのか、気になります。
ただ無為に生きようとした新しい学校で、そのきっかけとなった織衣の名を持つ別の少女と出会うのは、なんとも残酷な皮肉です。死んだ織衣とあまりに違う卑劣な行為、それに憤って彼女に立ち向かったとき、いつきさんが見ていたのは何なのでしょうね。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
中学時代に心の支えとなる親友を亡くした衝撃は絶大だと思います。無為に過ごすつもりの高校生活が、すこしでも彼女が立ち直るきっかけになればいいと思いますね。
同じ名の織衣との出会いが、いつきの再生につながればいいですが、、今のところは相性は悪いようで、、いつきからすれば許せないことがたくさんあるでしょうね。ふたりの関係が今後どうなるのかも興味深いところですね。
2-5 おりえへの応援コメント
かなり複雑な女子関係でしたね。
ラストの、織衣さんに対するいつきさんの態度。事情を知っているだけに、グッと来ました。
みんながそれぞれ失敗したり苦いものを抱えたりしながら、素敵な大人に成長してほしいと願います。もちろん、いじめはいけないことだと子供に教えてあげられる大人に。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
いつきの思い、酌んでいただけたでしょうか。
たぶん人間同士のいざこざって、角度を変えればぜんぜん違った見方ができて、ちょっとした捩じれやすれ違いからそれぞれ傷ついたり後悔したりもあるのかなと思います。
それでも葛藤を経て素敵な大人に成長してくれるといいですね。いじめはいけない、とちゃんと教えられる大人は素敵だと思いますね。
編集済
2-3 うららへの応援コメント
麗さん、素敵な大人になりましたね✨
中学時代くらいの女子たちのカオスっぷりは、正直二度と経験したくないくらい面倒臭いものですが、ちゃんと成長の糧にできた。喜ばしいことです。
「親の言いつけ」って、けっこう無意識に染み付いてしまうもの。信頼できる級友のアドバイスがその役目を果たしてくれて、心の財産になっているのですね。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
こんな子が危機を乗り越え育ってくれると、ほっとしますね。作者もほっとしていますが、ご両親はもっとほっとしていると思います。
中学女子のカオスっぷり、、その言葉からして面倒臭さが窺えます…(^^;)
級友のアドバイスが親の言いつけと同じぐらい染み付くのも、麗のすなおさでもあるし、友人に恵まれた(多少の逆遇はありましたが)ということかな、と思います。
編集済
2-5 おりえへの応援コメント
最後まで、胸が痛くなるような滋味深い作品でした。
どの人物も、生身の人間だからこその感情があるんだなと実感します。所謂、善悪二元論、加害者と被害者といった二項対立で物事を捉えることは簡単なのだと思います。しかし、物事の解釈は多面的で、要因が錯綜していることも多いのが実情ではないでしょうか。倫理や道徳を説き、理性で感情を制御するだけでは片手落ちになる時もあると感じます。不適切な表現があればコメントを削除いたしますので遠慮なくご指摘ください。観察眼の光る、含蓄のある物語をありがとうございました。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
胸が痛くなるほど物語に入り込んでいただいて、うれしいです。
単純な善悪や加害者/被害者という役割から離れた生身の人間を描きたいと思っていました。それが事件を多面的に捉え、人間らしい感情を表すことにつながったのであればいいなと思います。
正しい倫理や正しい理論だけでは人を動かせないし、人を論ずることもできないんじゃないかなと私も思います。
不適切な表現などもちろんありません。(先の追記も拝見しました)。考えを深める契機になるコメントをありがとうございます。
2-1 あやへの応援コメント
金色夜叉を読んだとき、お宮のことを「彼」と呼んでいるのに違和感がありましたが、120年前にはそれが普通、「彼女」のほうが違和感があったのでしょうか。
時代を超えてカッコいい、そうだよこういうことだよ、といういつきさん。活躍が楽しみですねぇ
作者からの返信
応援ありがとうございます!
本来「彼」は男女ともに使えたのが、西洋語に倣って「彼女」という言葉を使ううち、女性を「彼」と表すのに違和感が出てきたのかなと想像しています。「彼女」という言葉が出て来た当初は逆に「彼女」に違和感があったかもしれませんね。
颯爽とあらわれたいつきにも彼女の事情があるようで、、この先もお楽しみくださいませ!
1-4への応援コメント
久里 琳さま
こんにちは。
「たぶんひとつにはここにいるやつみんな例外なくKを愛した仲間たちなんだってことが、ぼくらの若い自然治癒力を俄然活性化させたんだと思う」
これは残されたものが生きるための必須の力であると同時に、畏怖すべき力でもあるとも感じます。集団になったからこそ発動した生々しい力。それぞれが一人でKの死に向き合っていたら、ここまで急速に治癒されることはなかったでしょう。
Hの憤りに安易な共感はできないけれど、全員が同じ方向を向いてしまう結果にならなかったということで、Hにありがとうと言いたくなります。
「Kの死」と繰り返すたびに『こころ』の葛藤を意識させられます。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
集団の中にいるからこそ効いてくる力というのはありますね。畏怖という言葉で表されることに、その特質が表れていると思いました。
その強い力を以てしてもHは癒やされませんでした。彼は他の友人たちより身近にいたからこそKの自死に責任を感じて、巨大な力で癒やされることを拒んでいたような気もします。
そういえば下宿で自殺したのもKでしたね。カフカの蟻地獄に落ちていくような主人公もKでした。小説世界のKにはなにか呪いがかかっているのかも。。
編集済
2-2 いつきへの応援コメント
はじめまして、蘆蕭雪と申します。
先日は、拙作に星を賜りありがとうございました。
御作の題名に惹かれ、影ながら拝読しておりました。ユダと聞くと、太宰治の「駈込み訴え」を思い出すのですが、御作は目の覚めるような鋭敏さに人間に対する洞察と思惟が徹底された作品だなと感じます。
第二話目の題名も、他の方のコメントで気付きましたが、「阿形」と「ア行」が掛詞になっているんですね。スケッチとの言葉に相応しく、人物の心情を端的に写し取った筆致が見事です。私見に過ぎませんが、人間の人格は立体なのだと思います。石膏像のデッサンと同じで、見る視点によって人物像も印象も変わるもの。誰かの視点を通じ、肖像画やスケッチになるのだろうと感じます。「阿形」の少女たちが、どのような像を見出されていくのか陰ながら楽しみにしております。(博覧強記の久里様にとって、ご不快な内容があれば申し訳ありません)
2024.02.24 追記
ご丁寧なご返信をありがとうございます。
こちらこそ、過分なお言葉を賜り恐縮しきりです。詩作も嗜んでおられ、漢詩までもと芸の幅広さと見識に感服いたしました。小説からは、「多角的な視座」を意識した創作への哲学を感じます。久里様のお名前は、琳派から採られておられたのですね。私の場合は、蘆雪の展覧会で画風の磊落さに憧れを抱いての命名でした。読書の量も乏しい浅学の身で、誠に恐れ多い限りですが、お言葉に恥じぬよう精進してまいりたいと思います。長々と拙文を連ね失礼いたしました。
作者からの返信
お越しいただき、ありがとうございます!
コメントでお話しするのは初めてですね。エッセイで拝読する文章から、深い思索と鍛錬に裏付けられた執筆をなさっている方だと感じています。その蘆蕭雪さんから「人間に対する洞察と思惟」と仰っていただけるのは光栄です。博覧強記とのご評価を裏切るような尻尾をどこかで出してしまわないか恐いですが。。
人間の人格は立体、まさに同じ思いです。物語の進行や演出上、ある程度ステレオタイプな造形をするのは仕方ないところかと思いますし私自身もしばしばやりますが、善悪正邪で割り切れない多角的な性質・言動が描き出されている方が、物語の色が豊かになるような気がします。
ところで筆名を長澤蘆雪と曽我蕭白から採られているとのこと、こちらも趣味嗜好が窺われるようで、興味深く伺いました。私のは琳派の琳(さほどのこだわりはなく、後付け・・・)で、蘆雪と蕭白とは共通するところもなくはないですが、、異なる部分の方が多そうですね(^^)
編集済
2-1 あやへの応援コメント
ふむふむ、考えさせられるシーンですね。取り敢えず、よそのクラスにまでイジメに来たら追い出す理由にはなりますな。
あと、途中で「当然耳は彼らの方へ」とありましたが、みんな女性のようなので彼女ら、かなと思いました。
《追記》
気になったので調べてみたら、似たような疑問を抱く方が他にもいたようで、どうやら元の日本語としては「彼ら」も正しいようですね。
久里琳さんはそこら辺に凝ってる印象だったので、気付かないはずがないよなーとは思いましたが、やはり余計だったかも。同じような指摘があったときのためにも、一応コメントは残しておきますね!
作者からの返信
応援ありがとうございます!
女性の場合は「彼ら」より「彼女ら」の方がいいというのはおそらくその通りだと思います。
私は意識的に「彼ら」を選択しているのですが、悩ましいところではあるので、いずれ考えを変えるかもしれません。
(以下、長くなりますが、こんな議論は好きなんですよね(^^) おそらくアクリル板Wさんもけっこうお好きなのではと想像しています)
「彼ら」とする理由は、、もともと「彼」という漢字には性別を表す機能は(たぶん)なく、明治頃の文章には女性を「彼」と表すケースがちらほら見られます。(おそらく西洋語に倣って次第に「彼女」が一般的になっていく途上だったのかなと)
さすがに現代では女性単数を「彼」というのはほとんど見なくなりましたが、女性複数を「彼ら」というのはときどき見るので、これは現代でもアリかなと考えています。一般的な通りの良さなら「彼女ら」、言葉のシャープな美しさをとるなら「彼ら」かな、と。
なお、ポリコレ的に男女差をなくそうという意図ではありません。ポリコレ全般に反対というわけではないですが、「言葉の美しさや豊かさ」と「ポリコレ」を天秤にかければ、断然私は前者をとります。
《追記に》
どんな表現が妥当で、そこから外れるのはどこまで許されるかを考えたり試したりするのも文章を書く愉しみですね。語源や変遷などを辿るのもまた楽し!だと思います。
コメントを残されるのに賛成です(^^) 他の方のお考えも伺えたりするといいですね。
1-3への応援コメント
久里 琳さま
こんにちは。
「運命の仕打ちへの代償」……人間、いくつになっても、これを免罪符にいろんなことをやらかしてしまうよなあ、ふと、そう思わされました。
一週間前に同じメンツで同じ会話をすることだってありえて、そのときならば屈託なかったであろう話題にすら、今は余計な意味を勘ぐってしまう。そういうのがまた重たいですね。
鬱々として誰も抜け出せない沼地のような雰囲気をざっくり切り開こうとするFさん。ときどきいらっしゃいますね、こういう方。似た情報を与えられ、同じ状況に放り込まれても、自信を持って主張できる人とそうでない人。Fさんにとても興味があります。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
運命の仕打ちへの代償、、犯罪者が自己正当化したり、弁護士が情状酌量に持ち出す常套手段でもありますね。・・・ひとへは迷惑かけないようにしたいものです。
重い現実をまえにすると、なにげない会話まで重たくなってしまうんですよね。
Hみたいな思いこんだら頑固に突き進む人間も私は好きですが、Fのような人間も魅力的ですね。モデルにした友人は鉄道会社ではなく士業に就いていて、今は世界を飛び回っています。まさに切り開くタイプです。
1-1 レクイエムへの応援コメント
久里 琳さま
こんにちは。
第一話から自殺の話でちょっと動揺しました。
「おどけてばかりでまじめな話なんてしないKがじつはぼくらよりよほどナイーブでなかったとだれが言い切れるだろう」
ナイーブという言葉は難しくて、どうとらえたらよいのかいつも迷うのですが、もし「感じやすい」という意味であれば、ナイーブな人ほど、まじめな話を口にできず、おどけた言葉しか言えないものだと思います。自分の発する言葉にも傷つき、怯えてしまうんですよね。でも、「純真・朴訥な」ととらえるなら、ナイーブな人は真面目な態度で真面目な話をしそうですね。
自殺を選んだ人の決行するまでの葛藤を想像しようとすると、自分自身がもうこの世に浮上できなくなるのではないかと怖くなりますが、それに負けず劣らず、親しい人の自殺を知らされた人の衝撃を考えると、苦しくなります。とくに、有無を言わさず遺体を目にさせられる、第一発見者について。
他の方もコメントなさっていますが、漢字や読点が少なめの文章は、混乱する頭に錯綜する思いを感じさせますね。いくつもの記憶が頭をよぎっては消えよぎっては消え、抜け出せない迷路でうろたえているようです。
作者からの返信
お越しいただき、ありがとうございます!
ナイーブは、ここでは「感じやすく傷つきやすい」ぐらいで使っています。まじめな話や真剣な対話や真情の吐露をするのは怖い、という心情はありそうですね。
自殺に至るまでは当人が苦しみ、決行されてしまえば周囲が苦しむことになりますね。この微妙な罪については容易には語り得ませんので深くは触れませんが、ともかく自殺する方がひとりでも減ってほしいと思います。
そんな消化しきれない思いの迷路をさまようような心が、この文章に読みとっていただければ幸いです。
1-4への応援コメント
なんだかやるせない余韻が残ります。独りの人間の存在はこうやっていつの間にか忘れられ、なかったことになって、近い人間の中にだけしこりのように残るのでしょう。この語り手も社会に呑まれていくのかな、と思いました。でも自殺だけは選ばないような気がしました。
作者からの返信
お越しいただき、ありがとうございます!
「去る者は日々に疎し」となるのは人の宿命ですが、そうやって死者は忘却に呑まれ生者は社会の渦に呑まれていくのが本当にやるせないですね。
仰る通り、この主人公が自殺を選ぶことはないと私も思います。彼が生き続ける限り、彼のなかのしこりとしてKも残るだろうことがせめてもの救いですね。
1-4への応援コメント
Kのことをうやむやに済ませてしまった大人社会に、これから入っていくわけですね。
楽しかった学生時代との対比がすごくくっきりと現れています。
社会に出ることに不安はあるでしょうけど、この日、みんなそれぞれが何か大きなものを学んで一歩大人に近づいた気がしてなりません。それは決して悪いことではないのだと、信じたいものですね。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
学生時代が輝いていたからこそ社会での理不尽を乗り越えられるという面もあれば、逆にギャップに耐えられないということもあるかもしれませんね。
たしかにこの日の経験が彼らを大人に近づけたような気がします。挫折感や怒りさえも糧にして、たくましく生きてほしいですね。
1-4への応援コメント
『二十歳の原点』を18歳の時に読んでいたハナスです。こんにちは。
まさか、あいつがっていう人が自死する時、周りは衝撃的ですね。
しかも友達だったら色んな感情が渦巻く。
丸めこまれたという表現がリアルです。理不尽な現実を突きつけられた中で
どう展開していくのか気になります。
さらに気になるのはタイトルです。
一番福音に遠いユダの名前が!更新お待ちしてます♪
作者からの返信
お越しいただき、ありがとうございます! ☆もいただいて、ありがとうございました!
『二十歳の原点』は、二十歳を迎える準備の段階で読むのがいいのかもしれませんね。けっして自死の心準備ではなく。
友達が自死したときの衝撃は言いようがないですね。無力感にしばらく苛まれます。現実の壁に丸めこまれつづけるのが人生なのかも、、とまたネガティブになったりして。。
5人目の福音書記者がもしユダだったら、、なにを伝えてくれるのか、聞いてみたい気がしますね。この短編集でなにを伝えられるかはまだわかりませんが、、続きもお楽しみくださいませ!
1-4への応援コメント
もやもやを抱えたまま日常が戻る、そんな未来が思い浮かびました。理不尽ですが、現実ってそういうものですよね。
体育会系だったこともKが思い詰めてしまった一因かなと思いましたが、一方でFみたいにあっけらかんとした人もいる。人って色々ですね。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
もやもやを抱えたまま生きていく、それも現実ですよね。世界の理不尽に怒りながらも、そんなものとともに生きていく準備ができたのかもしれません。
体育会系でまっしぐらに過ごした者だからこその脆さもあるような気がしますね。純粋培養されてしまったみたいな。一方でしなやかな強さを身につける者もいる。ほんとに色々ですね。
1-4への応援コメント
自死というものはいつだって理不尽で、不条理で、不合理なものです。
私も彼女に自殺された女性(!)の話を書きましたが、ストーリーのスタート地点が違うのもあってかこういったやるせなさまで描き切ることはできなかった。無念です。
その点、久里さんは絶妙な表現に加え、HやFを巧みに使って導き出された空疎感が胸にきます。
これからも日本の自殺者が劇的に減ることはないでしょう。
第1話完結おめでとうございます!
作者からの返信
応援ありがとうございます!
自死が周囲へもたらす衝撃は甚大ですよね。その直後だけでなく、先々までじくじくと痛みが続きます。まして恋人だったらどれだけショックかと。。そこから導かれるドラマは一様ではないと思いますが、やるせなさ、空疎感が響いていただけたのであればうれしいです。
☆もいただいて、ありがとうございました!
1-4への応援コメント
うまく言語化できないんですが、じわじわと染み込んでくる無力感を、受け入れるしかない諦観……のようなものを感じました。
Kが自殺したことに怒りを覚えるわけでもなく、「世の中そういうものだ」というような。そういう不条理感がすごくリアルです。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
世界が自分の思う通りにならないことを、頭ではもちろんわかっていたけれど初めて取り返しのつかない形で突きつけられたような、その現実の前では無力感を感じないではいられないような。。「諦観」といっても悟りきったわけではなくただただ呑みこむしかないなかで折り合いをつけていく、、そんなところにリアルを感じていただけたのであれば、うれしいです。
☆もいただいて、ありがとうございました!
編集済
1-1 レクイエムへの応援コメント
このあとどう展開するのかもですが、それ以上に『ユダによる福音書』というタイトルが気になります。短編集なんですね。裏切りや自死(このくらいしか思いつかなくてお恥ずかしいのですが;;)など、重い話が多くなるのでしょうか?
今までとはやや違う漢字とかなの使い分けも合わせて、楽しみに読ませていただきます。(*^^*)
作者からの返信
お越しいただき、ありがとうございます!
タイトルに引っかかりを感じていただきましたね。仰る通り、裏切り、自死、それに後悔や罪や救いといったイメージを引き出せたのであれば、目論見は成功です(^^)
最近なんとなく自分なりの文章スタイルが出来てきたような気がしていますが、それをまだまだ研いでいかなければと考えています。この物語の文章でも進化することができればいいなと思います。
1-1 レクイエムへの応援コメント
お久しぶりです。ご無沙汰しています。
何とも言えないすごみがありました。素晴らしかったです。
こういう書き方ができないから私はだめなんだ、と痛感しました。それと短編を書けない自分も。ああもうどうすればいいんだろう自分は……(泣
こたつの上の『二十歳の原点』にものすごい何かをにおわせる不穏さを感じました。あれをむさぼり読んでいたころの自分と重なります。自死から遠いのか近いのか判然としない距離感が怖いです。
作者からの返信
お久しぶりです。お越しいただき、ありがとうございます!
すごみがあったとのお言葉、うれしいです。
何をどのように書くかに、個性が出ますよね。どれが正解というものはないと思いますが、自分なりに精進していきたいと思っています。永倉さんになんらかの刺激になったのであれば光栄です。
『二十歳の原点』には不思議な読後感がありますよね。主人公が何を感じたのか、、聞いてみたい気もします。
1-1 レクイエムへの応援コメント
久里 琳様
思考を経巡るような言葉の連続が、物凄くリアルに感じました。人間って、実は無意識にもずっと何か考えていますものね。
漢字を使わなくても伝わる言葉は平仮名を使い、句読点も無い文章。それでもとても読みやすいです!
続きも楽しみです。
作者からの返信
お越しいただき、ありがとうございます!
ほとんど行動はせず頭のなかだけで行き来しているような出だしでしたが、リアルとのお言葉、光栄です。じっとしていても頭の中はフル回転、ということはありますよね。
すっと入ってくる文章を目指していますので、読みやすいとのお言葉、うれしいです。
続きもお楽しみいただけるよう、がんばります。
4-2への応援コメント
これもまた一つの恋なんですよね。
性別を別にしても他人と分かり合えるのは難しい。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
恋はいろいろ、ですね。
性別の壁が困難度を増しているとはいえ、それを別にしてもやはり簡単ではないんですよね。
☆もいただいて、ありがとうございます!