久里 琳様
短編での群像劇。毎回それぞれの立場、見方が見えて、どんどん物語が立体的になっていって読み応えがありました。この時期特有の悩みがリアルで、醜さも歪さも、脆さも、傲慢さも全部抱えていて、読んでいると抉られました。大人になっても、これらの悩みが解決したり納得できるとも限りませんし、抱えて生きていくのだろうなと。それでも、経験が増えることで、大局的に見れたり優しい気持ちになれたりするといいですよね。自戒も込めて、そう思いました。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
物語が立体的になっていくとのお言葉、うれしいです。少女たちの傷つきやすさだけでなく、醜さや歪さとかもぜんぶ肯定して描き出したいと思っていました。抉られるというのは、涼月さんの感受性の敏感さを反映しているのだと想像します。
こういったものを抱え、自分なりに消化しながらすこしずつ大人になっていくんでしょうね。それが優しい気持ちにつながれば本当にいいと思います。
若い頃の女子同士の関係のややこしさを思いだしました!
あの頃はクラスの人間関係が世界の全てみたいな感じで……本当に濃厚で息苦しかったですぬ。
ちょっとどんくさい子に対して「しつけ」などと称していじりつつ、いじめを正当化……そういう事ってよくありましたね。
それぞれが葛藤を抱えつつ大人になっていくのだと思いますが、言い訳でいじめを正当化せず、見て見ぬふりせず、いじめられたら毅然とした態度を取れる大人になりたいものです。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
濃厚で息苦しい、ストレスフルな時期をrainyさんも経験されたんですね。
まだ大人になっていない子たちが、ややこしい関係にがんじがらめになってしまうのを責めるのは酷なんでしょうね。いじめを正当化するなかでも何より自分に対して正当化してしまうのが、根が深いような気がします。
成長するにつれ、あのとき違う選択・違う行動ができたんじゃないかと省みることができればいいなと思います。
久里 琳さま
こんにちは。
よくわからないのですが、今まで登場した少女たちのなかで、だれよりも、織衣さんに強くひかれます。好きだと言うのではないです。彼女の行動は気分が悪いし、身近にいたら耐えられそうにもないほど嫌らしさを感じるのですが、彼女の心の動きにはどうしようもなく引き込まれます。しばらくもやもやしそうです。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
織衣は5人のなかではいちばん自己本位というか弱いというか、、そんな織衣に引き込まれるのは佐藤さんの懐の深さかな、と思いました。
断罪するのでも弁護するのでもなく、ただありのままを肯定してぽんと置くように描き出せていればいいなと思います。
かなり複雑な女子関係でしたね。
ラストの、織衣さんに対するいつきさんの態度。事情を知っているだけに、グッと来ました。
みんながそれぞれ失敗したり苦いものを抱えたりしながら、素敵な大人に成長してほしいと願います。もちろん、いじめはいけないことだと子供に教えてあげられる大人に。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
いつきの思い、酌んでいただけたでしょうか。
たぶん人間同士のいざこざって、角度を変えればぜんぜん違った見方ができて、ちょっとした捩じれやすれ違いからそれぞれ傷ついたり後悔したりもあるのかなと思います。
それでも葛藤を経て素敵な大人に成長してくれるといいですね。いじめはいけない、とちゃんと教えられる大人は素敵だと思いますね。
それぞれの持つ心理が交錯する一瞬、でも分解すると、なるべくしてこうなったのだと。
微妙な立ち位置設定が社会性を作り上げてゆく、性格すらそこに追随してゆく、そんなことを思いました。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
置かれた状況が行動や性格さえ規定していく、、人は自分で思っているほど自由意思で動いてはいないのかもしれませんね。
そんな不自由な少女たちの心理を堪能いただければ幸いです。