久里 琳さま
こんにちは。
第一話から自殺の話でちょっと動揺しました。
「おどけてばかりでまじめな話なんてしないKがじつはぼくらよりよほどナイーブでなかったとだれが言い切れるだろう」
ナイーブという言葉は難しくて、どうとらえたらよいのかいつも迷うのですが、もし「感じやすい」という意味であれば、ナイーブな人ほど、まじめな話を口にできず、おどけた言葉しか言えないものだと思います。自分の発する言葉にも傷つき、怯えてしまうんですよね。でも、「純真・朴訥な」ととらえるなら、ナイーブな人は真面目な態度で真面目な話をしそうですね。
自殺を選んだ人の決行するまでの葛藤を想像しようとすると、自分自身がもうこの世に浮上できなくなるのではないかと怖くなりますが、それに負けず劣らず、親しい人の自殺を知らされた人の衝撃を考えると、苦しくなります。とくに、有無を言わさず遺体を目にさせられる、第一発見者について。
他の方もコメントなさっていますが、漢字や読点が少なめの文章は、混乱する頭に錯綜する思いを感じさせますね。いくつもの記憶が頭をよぎっては消えよぎっては消え、抜け出せない迷路でうろたえているようです。
作者からの返信
お越しいただき、ありがとうございます!
ナイーブは、ここでは「感じやすく傷つきやすい」ぐらいで使っています。まじめな話や真剣な対話や真情の吐露をするのは怖い、という心情はありそうですね。
自殺に至るまでは当人が苦しみ、決行されてしまえば周囲が苦しむことになりますね。この微妙な罪については容易には語り得ませんので深くは触れませんが、ともかく自殺する方がひとりでも減ってほしいと思います。
そんな消化しきれない思いの迷路をさまようような心が、この文章に読みとっていただければ幸いです。
編集済
このあとどう展開するのかもですが、それ以上に『ユダによる福音書』というタイトルが気になります。短編集なんですね。裏切りや自死(このくらいしか思いつかなくてお恥ずかしいのですが;;)など、重い話が多くなるのでしょうか?
今までとはやや違う漢字とかなの使い分けも合わせて、楽しみに読ませていただきます。(*^^*)
作者からの返信
お越しいただき、ありがとうございます!
タイトルに引っかかりを感じていただきましたね。仰る通り、裏切り、自死、それに後悔や罪や救いといったイメージを引き出せたのであれば、目論見は成功です(^^)
最近なんとなく自分なりの文章スタイルが出来てきたような気がしていますが、それをまだまだ研いでいかなければと考えています。この物語の文章でも進化することができればいいなと思います。
お久しぶりです。ご無沙汰しています。
何とも言えないすごみがありました。素晴らしかったです。
こういう書き方ができないから私はだめなんだ、と痛感しました。それと短編を書けない自分も。ああもうどうすればいいんだろう自分は……(泣
こたつの上の『二十歳の原点』にものすごい何かをにおわせる不穏さを感じました。あれをむさぼり読んでいたころの自分と重なります。自死から遠いのか近いのか判然としない距離感が怖いです。
作者からの返信
お久しぶりです。お越しいただき、ありがとうございます!
すごみがあったとのお言葉、うれしいです。
何をどのように書くかに、個性が出ますよね。どれが正解というものはないと思いますが、自分なりに精進していきたいと思っています。永倉さんになんらかの刺激になったのであれば光栄です。
『二十歳の原点』には不思議な読後感がありますよね。主人公が何を感じたのか、、聞いてみたい気もします。
ナインストーリーズは私も大好きな本です。
本の中に何か読み取ろうとして、結局掴めないもどかしさ。共感できます。
作者からの返信
お越しいただき、ありがとうございます!
ナインストーリーズ、いいですよね。
本は私たちの心を豊かにしてくれますが、それだけでは満たされないような気がしますね。