日本魔界府府庁魔術呪術物品秘匿一課

第六章 登場人物評価と登場魔術に関する資料

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（資料１）今回現れた秘匿課及び違法術師の評価に関する南極卿財団秘匿資料。

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・春沙クラビス（知識のクラビス）　（３６）

・B評：≪特別指定級評価≫：幾重にも重ねあわされた術式による魔術は最大限、魔力効率を高めたものになっている。１時間以上の戦闘は不可能。

・I評：≪特別指定級評価≫：東西を問わず呪術・魔術を蒐集し自らの知識として操っている。隠者の薔薇、青き血の新秩序、呪塔會と組織を問わずその知識を得ている。

・M評：≪第四級評価≫：元来、最大魔力量の伸びが悪い。

･Ｓ評：≪一級評価≫：（前回の評価は詐称）魔術結合に関して特異とも言える鋭敏な感知能力を持っている。感知範囲に関しては半径１０メートル程度である。対象の魔力操作、魔術的結合の認識、身体内外の状態などの感知に長けている。呪医などに似た傾向の訓練によりそうした感知能力を獲得した。これにより的確に急所や防御の手薄な地点を把握することが可能である。

･Ｐ評：≪二級評価≫：弾道予知、危機察知能力に非常に長けており、未来視とまで考えられるほどに研ぎ澄まされている。はっきりとしたイメージは視ることはできないが気配や雰囲気、デジャヴなどで予知を見る。予知夢などは視ることはなく、占いなどの現状把握の能力・技術なども鋭敏ではない。一点に特化した修練により開花した能力である。

・T評：≪特別指定評価≫：不明言語に対する切断等の高い感知力を要する介入術を可能にしている。また、扱う全ての魔術が最高の練度まで練り上げられ、最大の効率で扱われている。この効率の右に出るものは世界でも屈指である。

・総合評価：≪第一級免許・特別指定級相当違法術師≫

　隠者の薔薇「黄金の教示」の十人のうちの秘匿された最後の一人である。諜報機関『カニス』においても実力が頭一つ抜けている。前回までの評価の一部を詐称していたことからも高い諜報能力が伺える。

　ロマ族のルーツを持つ母と元ルーマニア駐在外交官であった父の間に生まれた。出生地は南アフリカ共和国。イギリス国籍は偽装。身体に幾つかの魔力出力・効率強化の刺青がある。

　彼が所属していると自称していた『呪塔會』は呪術を扱う魔術師であればだれでも簡単に会員となることは可能であるが本部は極端な秘密主義により謎に包まれている。隠れ蓑として利用することは多く、呪塔會もそれに関心がない。

最大魔力量：１．１＊１０g＾２

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トロネゲのハゲネ（４８）

・Ｂ評：≪特別指定級評価≫：どのような状況下においても対応できる適応能力と第一級魔術師を複数人相手取る戦闘能力の高さ。特異指定存在に相対した際にも冷静に対処し傷を与えて撤退する引き際の良さと熟練の戦闘技術は特別指定級相当の違法術師の中でも目を見張るものがある。

・Ｉ評：≪二級評価≫：攻撃術から封印術、全般の術に通じ、あらゆる状況への対応を目標として知識収集に励んでいるが習得言語は少ない。複雑な術式を見る事である程度の効能を判断することは可能。

・Ｍ評：≪第一級評価≫：強力な魔力量を有している。隠者の薔薇の訓練および、カリオストロの私兵の訓練を続けた結果、大幅な最大魔力拡張が為された。

・Ｓ評：≪三級評価≫：半径数メートル程度の感知範囲。子細な感知能力は持たない。

・Ｐ評：≪三級評価≫：危機察知能力と弾道予測をある程度備える。予知能力への適性は低い。

・Ｔ評：≪二級評価≫：術式、魔力操作共に技巧は成熟している。

総合評価：≪特別指定級相当違法術師≫：魔術師として堅実な能力成熟を果たした男であり、カリオストロの腹心であることから、魔界において一目置かれる存在である。昨今その行動が活発化しており、隠者の薔薇とカリオストロへの警戒が強まっている。

最大魔力量：２．８１＊１０＾３

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安部実巳（２６）特別指定級魔術師免許取得

・Ｂ評：≪特別指定級評価≫：刀を利用し、斬撃を飛ばすシンプルな術式ながら研ぎ澄まされた斬撃の精度と自身の無意識領域を操作する術式との相乗効果により高い戦闘性能を持つ。身体の耐久性に関しては特別指定級にはやや劣る。

・Ｉ評：≪第一級評価≫：陰陽師名家の中でも最も高名な安部家の相伝・秘伝術式を知っている数少ない術師の一人。

・Ｍ評：≪第一級評価≫：元々はそこまで魔力適性は高くなかったが、第一級の魔力量へと成長を果たした。成長性が目覚ましく今後の伸び幅も広いと思われる。

・Ｓ評：≪三級評価≫：半径数メートル程度の大雑把な感知が可能。

・Ｐ評：≪二級評価≫：戦闘にまつわる予見・察知能力は二級相当に練り上げられているほか、勘の良さや予知能力も有している。

・Ｔ評：≪二級評価≫：斬撃の性能のため複雑な術式の操作や魔力操作の能力はじっくりと研鑽されている。日々の修練も欠かさない。

　総合評価：≪特別指定級魔術師≫：姉と共に伏魔殿における特別指定級の代表。安部家は他の幸徳井家、土御門家の元となる家系であり、安倍晴明の興した家でもあることから伏魔殿の筆頭の座を賀茂家と代わる代わる務めてきた。本流の陰陽師の家系は賀茂であるが表舞台において高名な家系は安部、幸徳井、土御門であり、賀茂家は常に伏魔殿術師と共に歴史の裏に隠れてきた。安部実巳は幼少期は姉の後ろに常に隠れる引っ込み思案な少年であったが、あることをきっかけに強いリーダーシップと努力による実力を発揮するようになる。今では次期伏魔殿筆頭として目されている。土御門春奈との交際も周知の事実。

最大魔力量：１．７３＊１０＾３

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安部美鶴（２８）特別指定級魔術師免許取得

・Ｂ評：≪特別指定級評価≫：機運操作占術を再解釈し身体能力の強化術式とした魔術を使う。五段階の身体能力強化により月の民に比肩する身体能力を一時的に得る。身体の耐久力は特別指定級術師の中ではやや劣るが、術式の一部が自身の身体に直接刻まれているが故に介入されることはほとんどあり得ない。

・Ｉ評：≪第一級評価≫：安部家相伝・秘伝術式を熟知している数少ない術師の一人。

・Ｍ評：≪第一級評価≫：魔力の才に恵まれ、更なる魔力の拡張の可能性もある。

・Ｓ評：≪三級評価≫：半径数メートル圏内の感知が可能。

・Ｐ評：≪三級評価≫：戦闘の不足にならない程度には鍛えられている。

・Ｔ評：≪二級評価≫：魔力効率、術式効率共に天性の才に奢り修練を怠るがその実力は確かなものがある。

　総合評価：≪特別指定級魔術師≫：強化された身体能力を利用し、敵を翻弄する戦闘を得意とする。自由奔放傍若無人な性格から敵は多いが強さによって退けてきた。安部家の中でも次期家督と目される弟以上の実力と噂される実力者であり、取り巻きも多い。神祇寮術師との確執などの噂もある。特別指定級術師の中では下の中。

　最大魔力量：７．１＊１０＾３

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幸徳井類（２２）第一級魔術師免許特例取得

・Ｂ評：≪第一級評価≫：芻霊を利用した呪詛呪術の使い手である他、霊魂操作術を組み込んだ術を最近編み出した。陰陽道系の呪術は古くから蘆屋道満などの民間呪術師により開発されてきた歴史があり、伝統的な術であるが、彼は現代的な術式構成により効率化を図っている。

・Ｉ評：≪第一級評価≫：知識においても幸徳井家相伝・秘伝の他、各魔術に対して貪欲に知識を蒐集している。

・Ｍ評：≪二級評価≫：訓練により着実に魔力を拡張している。

・Ｓ評：≪第一級評価≫：半径百数メートル規模の広い感知範囲を持つ。精度は低いが遠距離から呪いを飛ばすことに長ける。

・Ｐ評：≪四級評価≫：近接戦経験の浅さから戦闘用の予知能力は低い。

・Ｔ評：≪二級評価≫：呪いの運用の肝である術式操作は練度が高いが魔力操作による肉体の強化などは粗が目立つ。

・総合評価：≪第一級魔術師≫：幸徳井家家督として第一級魔術師免許を特例取得しているが、実力も十分。近接戦闘が不得手であるがそれを補う遠距離からの呪いの投射は強力。

最大魔力量：３．２＊１０＾２

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幸徳井雷（２２）二級魔術師免許取得

・Ｂ評：≪三級評価≫：防御・回復以外の術式を扱うことが少ないため、戦闘には慣れていない。本人の精神的な不安定さもあり、戦力にはなり得ない。

・Ｉ評：≪第一級評価≫：防御術と回復術に対する異常なまでの執着により利用できる文献全てを暗記している。

・Ｍ評：≪第一級評価≫：魔力量に優れ、以前はそれを誇っていたが、現在では誇りとは別の理由で修練に励んでいるようだ。

・Ｓ評：≪二級評価≫：半径十数メートル規模の感知範囲。精度も高い。必死に感知能力の修練を行っているためか伸びしろが高い。

・Ｐ評：≪二級評価≫：異常な執着から危機察知能力や予知・予見能力の修練を行っているほか独自の偏執的な修練も相まって予知夢などにも長けているが、稀に妄想が含まれる。

・Ｔ評：≪二級評価≫：回復術・防御術以外の術式は慣れていない。また魔力操作に関しても慣れていない。

・総合評価：≪二級魔術師≫：幼少期のトラウマから双子の兄弟類に対して異常な執着心を抱き、回復術と防護術を偏執的に学んでいる。本人の精神状態は非常に不安定で、戦闘のような不安状態は不向き。強烈な女性蔑視の思想はトラウマが原因と思われる。

魔力最大量：３．３３＊１０＾３

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慈悲のゲドゥラー（２３１）

・Ｂ評：≪特別指定級評価≫：高い予知能力による回避により相手の攻撃を全て回避することが可能。攻撃の最適なタイミングをはかることも可能。優れた予知能力者か、完全に退路を塞ぐ以外に勝ち目はないが、強力な幻覚を操る術式も持つため、隙は少ない。

・Ｉ評：≪特別指定級評価≫：チベットの高僧であった彼は自身の身体を極限まで魔力に適応させ、天啓を得ると言えるほどの予知能力を極めた。隠者の薔薇へ加入して以降も『蒼褪めた聖者』を求め薔薇の知恵を吸収していった。世界でも屈指の知識を保有する魔術師の一人である。

・Ｍ評：≪特別指定級評価≫：２００年近くかけて練り上げられた魔力は特別指定級に相当する。

・Ｓ評：≪第一級評価≫：百メートル規模の感知範囲を持つ。

・Ｐ評：≪特異指定存在評価≫：規格外の予知能力を持ちしばらく先の未来の可能性を明晰に複数知ることができる。

・Ｔ評：≪特別指定級評価≫：魔力操作の効率化は極限まで練り上げられている。術式操作の練度も高い。幻覚を見せる術式は対象を無差別にとるなど原始的な術式であるが予知能力も相まって自身に適応しており、その原始性により呪術的な強化と信仰心による強化が為され、特異指定存在の扱う術に匹敵しうる強さとなっている。

・総合評価：≪特異指定存在相当違法術師≫：古くはチベットの高僧として、修練を続けていた。出身地は別にあるが、身体の極致と精神の極致へのあこがれ、『蒼褪めた聖者』への探求心から魔術的な才をゆっくりと開花させ齢８０にして隠者の薔薇へと入団。以降１５０年近く構成員として魔術の研究・開発、予知能力の研鑽を続けている。

魔力最大量：２．３１＊１０＾４

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蟹江鋤矢（３１）

・Ｂ評：≪第一級評価≫：隠者の薔薇諜報員カニスとして特別秀でた戦闘の才を持つ。扱う術式は比較的シンプルなもので強力な力で穴をあけるモノや身体能力を強化するものなど細々とした術を複数利用する。金剛に捕らえられたのは半分は任務によるものだが、一撃で倒されたのは実力差によるもの。

・Ｉ評：≪二級評価≫：隠者の薔薇諜報員として高い教養と魔術知識を修めている。

・Ｍ評：≪二級評価≫：隠者の薔薇の教育プログラムと修練を経て二級相当の魔力を有する。

・Ｓ評：≪四級評価≫：感知能力は低い。

・Ｐ評：≪三級評価≫：修練により戦闘用の予知能力は有している。

・Ｔ評：≪三級評価≫：魔力操作、術式操作共に一定水準を越す力量を持つ。

・総合評価：≪第一級相当違法術師≫：彼は神祇寮に対してのテロ行為から指名手配された術師で、魔界への潜入工作はカリオストロの指示によるもの。魔界の籍を偽り、複数の正式な魔界入境手順を踏んで潜入していた。高いコストが必要な潜入工作は隠者の薔薇においては特別に訓練された諜報員が担当する。カリオストロは諜報部に幾つかのコネクションがあり、潜入担当工作員本人に対して取引等を用いてこうした指令を行わせていた。

魔力最大量：１．１＊１０＾２ｇ

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（章末資料２）：今回使用された魔術について　南極卿財団資料・魔術事典より

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・Ａ群／強度：キロトン級／魔術言語媒体・魔術紋様媒体・物理媒体／力学操作術・精神操作術　作成者・使用者：安部実巳

『八百万型斬撃流』【逆鱗に触れた！】

　刀に刻まれた紋章により刀から斬撃を飛ばすことができる。研ぎ澄まされた術であり、呪文を唱えることで自分のあらかじめ設定した軌道での無意識連撃を発生させることができる。

使用言語：現代日本語、古代日本語、中世日本語、近世日本語。

消費魔力量：最大瞬間出力（呪文詠唱時）・１００ｇ：（斬撃発動時）・２５ｇ／常時出力：０．４ｇ毎秒

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・Ａ群／強度：メガトン級／魔術紋様媒体・魔術言語媒体・身体媒体／身体変容術　作成者・使用者：安部美鶴

『五段祈祷式身体強化術』【水のように優しく】

　五段祈祷を応用した身体強化術。機運操作の力を自身の能力の強化に再解釈した術式であり、自身が圧倒的な暴力を求めたが故にこのような身体能力強化を選んだ。激しく、強く、全てを破壊する。自身の圧倒的優位を求める心に忠実な術であり、術者本人の精神も相まって非常に相性が良い。

使用言語：現代日本語、古代日本語、中世日本語、近世日本語、ラテン語。

消費魔力量：最大瞬間出力（発動時）・７００ｇ／常時出力・５ｇ毎秒（一段階ごとに５ｇ増加）

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・Ａ群／強度：キロトン級／魔術言語媒体／力学操作術　作成者・使用者：幸徳井類

『芻霊呪術』【ごっすん】

　呪術は相手に溜まる感情の量に依存する。また、対象が物品の場合その感情の溜まりやすさは人間よりも比較的溜まりやすいと言える。芻霊呪術は日本においては比較的近年に成立したものではあるが形代などの似通った呪法は多くあり、また現代においても親しまれていることから呪術としても魔術としても強度は高い。場合によっては相手を即死させることもあるため利用には注意が必要である。またこの様な術の場合対象に善意で以て呪術を施すのは難しいと言える。それは、芻霊に五寸釘を指すという行為は明らかな危害の模倣行為であるためである。

使用言語：現代日本語、近世日本語、中世日本語、古代日本語。

消費魔力量：最大瞬間出力（発動時）：２５ｇ

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・Ａ群／強度：メガトン級／魔術言語媒体・魔術紋様媒体・物理媒体／霊魂操作術　作成者・使用者：幸徳井類

『霊魂延伸術』【名前を言ってはいけない】

　自らの魂との関連性を物品に付与する術。その物品に対して魔術的結合により魔術を掛ければ本体へと魔術の効能が反映される。魂の分化や変質にまつわる術式が使われており、陰陽道を外れた、神道の術を含めた他の術の影響が見られる。

使用言語：現代日本語、古代日本語、中世日本語、近世日本語、ラテン語、ルーン文字

消費魔力量：最大瞬間出力（作成時）：３００ｇ／（発動時）：１０ｇ

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・Ｃ群／強度：キロトン級／魔術言語媒体／身体変容術　使用者：幸徳井雷

『陰陽祈祷回復術』【今だけは悲しい】

　祈祷と呪文により触れた者の傷を癒す術。基本的な術であり、使用者の力量により強度が変化する。キロトン級の強度ともなれば、自然治癒力に強力に作用し、骨折なども急速に回復することができる。あくまでも自然治癒力の作用であり歪な回復の可能性や癌の発生の可能性も速度に比例して高まる。

使用言語：現代日本語、古代日本語、中世日本語、近世日本語

消費魔力量：最大瞬間出力（発動時）：１５３ｇ／常時出力：１０ｇ毎秒

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・Ｃ郡／強度：メガトン級／魔術言語媒体・魔術紋様媒体／力学操作術・介入術　作成者・使用者：幸徳井雷

『陰陽祈祷防護護符』【逃れ逃れ辿り着いた】

　祈祷と呪文・霊符により攻撃に対する無力化を行うバリアを発生させる。使用者の力量・知識量により強度が大きく変化する。幸徳井雷の場合、機関銃の銃撃程度ならば１０分間以上耐えられるバリアを張ることができる。ただ、あまりにも強力な攻撃に対しては無力化は難しく、衝撃を軽減し壊れる。重ね掛けも可能。

使用言語：現代日本語、古代日本語、中世日本語、近世日本語

消費魔力量：最大瞬間出力（呪符作成時）：１００ｇ・（呪符起動時）：２０ｇ／常時出力：０．１ｇ毎秒

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・Ｂ群／強度：メガトン級／魔術言語媒体・魔術紋様媒体・魔術儀式媒体／霊魂操作術　作成者・使用者：幸徳井雷

『血縁結合式霊魂半融合術』【私を月まで連れてって】

　血縁関係にある者と肉体関係を結ぶ儀式をすることで一時的に魔力を共有する術。黒魔術のサバトなどを古い血縁の術に盛り込み強化した術。こうした儀式を利用した術は利便性の悪さと術効率の悪さから忌避されているが幸徳井雷は敢えて採用している。本来は魔力の一部を外付けで一時的に拡張する術だが、改良により疑似的に魔力を共有化し、回復効率も二人分、上限も二人分の魔力で回すことができる。術の効果期間は三日間である。

使用言語：現代日本語、古代日本語、中世日本語、近世日本語、ラテン語、ルーン文字、古フランク語、古英語、中世ドイツ語、中世フランス語、中世イタリア語、中世スペイン語、中世英語

消費魔力量：最大瞬間出力（儀式時）：１５００ｇ（儀式中：１０ｇ毎秒）

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・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／霊魂操作術・情報操作術　作成者・使用者：賀茂瀬里奈

『鎮宅霊符反転呪符』

　鎮宅霊符神の霊符の効果を逆転させた術式。呪いを溜める効果を持つ。解放呪文を唱えるか呪術を行うことで対象者に強力な呪いによるダメージを与えられる。

使用言語：現代日本語、古代漢語、古代日本語、中世日本語

消費魔力量：最大瞬間出力（作成時）１０ｇ／（発動時）５０ｇ

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・Ａ群／強度：メガトン級／魔術紋様媒体・魔術言語媒体・魔術儀式媒体／霊魂操作術・力学操作術　作成者・使用者：賀茂瀬里奈

『陰陽薬師十二神将調伏式神術：伐折羅大将神霊八卦式操作』【海に帰れたらいいのに】

　薬師十二神将の一柱、宮比羅大将を召喚し式神として操る。賀茂瀬里奈の解釈によりインドの神話に登場するガンジスの神クンビーラの要素を取り入れ、鰐のような姿をしている。聖なる水流とともに現れ、術者以外の足元をすくうほか、強力な攻撃能力を持つ。

使用言語：古代漢語、古代サンスクリット語、現代チベット語、中古日本語、現代日本語

消費魔力量：最大瞬間出力（調伏時）・２００ｇ／常時出力（解放時）・０．１ｇ毎秒

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・Ａ群／強度：核分裂級／魔術言語媒体・魔術紋様媒体・魔術儀式媒体／霊魂操作術・力学操作術　使用者：賀茂　瀬里美（特異指定存在・日本魔界府秘匿１課所属）

『冥道十二神式神呪縛』【無慈悲な夜の女王　Harsh Mistress of night】

　冥道十二神を封じた護符を解放し１２体の不可視の式神による軍隊を操る。強力な暴力性を持った１２体の式神はそれぞれ独立した能力があるわけではないが一発一発が敵を塵殺できる。冥道十二神は完全自律型であるが命令をすることも可能。予め組んでおいた陣形などを指令することもできる。移動可能範囲は無制限。

使用言語：現代日本語。古代漢語。古代日本語。中世日本語。

魔力消費量：最大瞬間出力（無詠唱）５０００ｇ／最大瞬間出力（詠唱）５００ｇ　常時出力０．１ｇ毎秒

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・Ａ群／強度：核融合級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／物質生成術　作成者・使用者：春沙クラビス

【０．愚者】

　春沙クラビスの所有するタロットカードの大アルカナに刻まれた術『不幸は知性を呼び覚ます』を起動する術。大アルカナを使用するには必ずこのカードから使わなければならない。このカードの術は人為的に対生成を発生させ、エネルギーを微小な物質に変換する。本来ならば彼の魔力量を大幅に上回る消費魔力量となるはずだが術式効率を極限まで高め、呪術による自身とタロットの持つ呪いによる魔力を利用した結果、春沙クラビスに扱える量の消費魔力量を実現した。生成した物質は微小な衛星として彼の周りを絶えず周回している。

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、アラビア語（文・口）、各時代英語、各時代フランス語、テュルク諸語、各時代イタリア語、古代ギリシャ語、ケルト語、ゲール語、ルーン文字、サンスクリット語、ヒンドゥースターニー語およびインド周辺諸語、各種中国語および各時代漢語・漢字文化圏言語、エスキモー諸語ほかアメリカ先住民言語、ミクマック象形文字、ヒエログリフ、アナトリア・ヒエログリフ、クレタ聖刻文字、マヤ文字、トンパ文字、線文字Ｂ、ヒエラティック、デモティック、楔形文字、チュノム

消費魔力量：最大瞬間出力（発動時）：１０ｇ／常時出力（タロット大アルカナ『不幸は知性を呼び覚ます』の術はすべて共通）：０．００１ｇ毎秒

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／力学操作術・情報操作術　作成者・使用者：春沙クラビス

【２．女教皇】

　タロット大アルカナ、２番のカード。秘密、神秘、叡智を示すこのカードの術式は自身の魔力と自身に反射する光を調整し擬態・透明化する。魔力的な感知にもほとんど悟られることなく動くことができる。０番、１番以外の他のカードの術とは併用が不可能。カード自体や他の物体、触れた人間にも効果が適用される。その分効果時間は減衰する。効果時間は最大３０分。呪文は『秘密に溶け込む甘美なる智慧』。

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、ルーン文字、ラテン語、古代ギリシャ語

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／精神操作術　作成者・　使用者：春沙クラビス

【３．女帝】

　タロット大アルカナ３番目のカード。強力な催眠効果をもたらす。複数人の場合は効果は減衰してゆく。催眠は眠り、自傷暗示など一般的な催眠術の枠から少し離れてはいるが自死の強要はほぼ不可能。強い命令である自傷を一度命令すると解除される。呪文は『無慈悲な指令も何のその、報われなくとも進み続ける』

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、ラテン語、古代ギリシャ語

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／身体変容術・力学操作術　作成者・使用者：春沙クラビス

【４．皇帝（ジプシー・キング）】

　タロット大アルカナ４番目のカード。身体を硬質化し、あらゆる攻撃を減衰させる薄い境界を身体に張る。移動不可。０番、１番以外との併用不可。ほぼ無敵となる術だが移動ができないため、相手の渾身の一撃を防ぐための術。また０番、１番以外の全てのカード同様一度効果を切れば次に使えるのは２１番の『世界』を使用したのち、再び０番、１番を発動した後。呪文は『帝王の権力は砕けない、民衆の目が覚めぬ限りは』。

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、ラテン語、古代ギリシャ語、ルーン文字、フランス語

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／力学操作術　作成者・使用者：春沙クラビス

【５．教皇（ジプシープリンス）】

　上方向から下方向にかけての強力な重圧を発生させる。一部呪いの力に近い作用が発生している。そもそも呪いと魔術との境界は実に曖昧で双方の極点も中間点も存在していない。簡単に分化することはできない技術なのだ。呪文は『信条と恵みをふりまくがいい、それが無限という嘘と共に』。

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、ラテン語、古代ギリシャ語、ヘブライ語、フランス語

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／神経操作術　作成者・使用者：春沙クラビス

【６．恋人（エロース）】

　タロット大アルカナ５番目のカード。脳神経に興奮剤を使用したような作用をもたらす。過度な効果を発揮することはないが戦闘時の興奮作用は自他ともに有用にである。呪文は『優柔不断な私は道を踏み外した』。

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、ラテン語、古代ギリシャ語

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／霊魂操作術　作成者・使用者：春沙クラビス

【７．戦車（凱旋王）】

　タロット大アルカナ７番目のカード。騎馬戦車を霊魂から生み出し突撃させる。乗ることも可能。人間の霊魂三人分を利用しているため多くの命令を基に自律した行動が可能。魔力によって霊魂に肉付けを行っているため高威力の自爆も可能である。呪文は『しもべを従え気を良くする、そんな哀しみ』

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、ラテン語

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／力学操作術　作成者・使用者：春沙クラビス

　【８．力（ヘラクレスの勇気）】

タロット大アルカナ８番目のカード。三方向の立体的な力を発生し空間ベクトルを発生させる術。角度、方向、大きさを細部まで手軽に調整でき術式効率も良い。単純な力の発生であるがそれ故にやれることは多い。制限も少ないため、脱出用や一撃必殺として利用されている。呪文は『力の名誉か、偽りの武勲か』

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、ラテン語、古代ギリシャ語、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／力学操作術・境界術　作成者・使用者：春沙クラビス

【１０．運命の輪（ホイール・オブ・フォ―チュン）】

　タロット大アルカナ１０番目のカード。使用者と対象者を境界で包み双方の位置を回転させる。場面転換、位置の変更に有用。強い強制力を持つ。呪文は『巡る運命は報いさえも入れ替えてしまう』

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／力学操作術・情報操作術・霊魂操作術　作成者・使用者：春沙クラビス

【１１．正義】

　タロット大アルカナ１１番目のカード。対象者の呪い（罪過）を爆発に変換する呪術。原始的な呪術を模した術式であり呪術としての純度が高い。自身の魔力ではなく他者の魔力を利用する戦いは古くより重宝されてきた。呪文は『正義は勝つ、なんてね』。

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、ラテン語、古代ギリシャ語、ヘブライ語、古フランク語、中世フランス語、古英語、中世イタリア語、中世英語、中世イベリア地方各種スペイン語方言

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／力学操作術　作成者・使用者：春沙クラビス

【１２．吊られた男（使徒）】

　タロット大アルカナ１２番目のカード。対象へ呪いの縄を発射する。捕縛術に関しては日本の術の影響が大きい。捕縛を旨とした呪術は真言密教や修験道その他でよくテーマとして扱われているためである。それ故に日本の術式が一部利用されている。呪文は『罪人の最期は吊られて死ぬのだろう、だが正直者の末路も同じではないか』。

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、ラテン語、古代ギリシャ語、現代日本語、中世日本語、近世日本語、古代日本語

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／熱力学操作術　作成者・使用者：春沙クラビス

【１３．死神】

　タロット大アルカナ１３番目のカード。細胞を簡単に凍らせ、凍傷を直ぐに追わせられるほどの温度を奪う力をカードの先に発生させる。触れた時間が５秒を超えれば凍傷が確実に発生する。触れる時間が長いほど深刻なダメージを与えるほか、じわじわと相手の体力を奪うこともできる。まさに死神のカード。呪文は『静止とは死。死は冷たく、何一つ残さない、まるで嘘のように』

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、ラテン語、古代ギリシャ語、ヘブライ語、古フランク語、中世フランス語、古英語、中世イタリア語、中世英語、中世イベリア地方各種スペイン語方言

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／力学操作術・霊魂操作術・境界術　作成者・使用者：春沙クラビス

【１４．節制（大天使の衛星）】

　タロット大アルカナ１４番目のカード。大天使の神霊を召喚しそれを境界として力を無効化するバリアを創り出す。内と外の境界がバリアとなるが、術者は出入り自由。また神霊は自律して動くが、指令も可能。神霊自体に攻撃能力はない。大天使の神霊を操るため、キリスト教・ユダヤ教・イスラム教の術式を一部採用。【１５．悪魔】との併用は不可能。呪文は『倹約続きの人生よ、なんて嘯き贅沢三昧』

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、ラテン語古代ギリシャ語、ヘブライ語、古フランク語、中世フランス語、古英語、中世イタリア語、中世英語、中世イベリア地方各種スペイン語方言、アラビア語（フスハー）

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／力学操作術・霊魂操作術　作成者・使用者：春沙クラビス

【１５．悪魔（バフォメットの衛星）】

　タロット大アルカナ１５番目のカード。バフォメットの神霊を召喚し操る。ある程度自律して動き、戦闘を行う。式神術に近しい。神霊の視界も共有でき、半径２０メートルほどまでなら離れても動く。黒魔術の術式を利用している。黒魔術の大元はユダヤ教・キリスト教・イスラム教であり、必然的に術にも盛り込まれる。【１４．節制】との併用は不可能。呪文は『黒魔術の宿命。魂と引き換えに君の願いを叶えよう』

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、ラテン語古代ギリシャ語、ヘブライ語、古フランク語、中世フランス語、古英語、中世イタリア語、中世英語、中世イベリア地方各種スペイン語方言、アラビア語（フスハー）

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／情報操作術・介入術　作成者・使用者：春沙クラビス

【１７．星（シリウス）】

　タロット大アルカナ１７番目のカード。二種類の効果を呪文によって判別する。一つはタロットの中から０番、２１番以外の効果をランダムで発生させる。呪文は『星に願いを祈り給え、神を試してみようじゃないか』。もう一つは対象の幻覚作用を認識しそれを解除する介入術。かなり多くの言語が利用されているため、ほとんどの術に介入が可能。その効果が必ずしも発揮できるとは限らないが、万能性はある。呪文は『欺瞞を破壊しろ』。

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、アラビア語（文・口）、各時代英語、各時代フランス語、テュルク諸語、各時代イタリア語、古代ギリシャ語、ケルト語、ゲール語、ルーン文字、サンスクリット語、ヒンドゥースターニー語およびインド周辺諸語、各種中国語および各時代漢語・漢字文化圏言語、エスキモー諸語ほかアメリカ先住民言語、ミクマック象形文字、ヒエログリフ、アナトリア・ヒエログリフ、クレタ聖刻文字、マヤ文字、トンパ文字、線文字Ｂ、ヒエラティック、デモティック、楔形文字、チュノム

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／精神操作術・境界術　作成者・使用者：春沙クラビス

【１８．月（魔王）】

　タロット大アルカナ１８番目のカード。『悍ましいもの』の幻覚を発生させる術。対象の周囲を薄い境界で閉じ、対象が幻覚の結合を回避・介入を行ったとしても幻覚を発生させる。人によって幻覚に映るものは異なり、その人の体験した記憶を基に更生されている。呪文は『欺瞞に満ちた夜が来る』。

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、ラテン語、古代ギリシャ語

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／力学操作術・熱力学操作術　作成者・使用者：春沙クラビス

【１９．太陽（永遠の青春）】

　タロット大アルカナ１９番目のカード。光線を発射し相手に攻撃する。激しい熱線に凄まじい破壊力が伴う。呪文は『輝かしい栄光は、見る人の目を潰す』

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語、ラテン語、古代ギリシャ語、ルーン文字

・Ａ群／強度：メガトン級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体・身体媒体／精神操作術・霊魂操作術　作成者・使用者：春沙クラビス

【２０．審判（最後の審判）】

　タロット大アルカナ２０番目のカード。術者の無意識の洞察力を高め、複数の霊魂も利用し多角的に真偽を判断する。そのプロセスと基準は全く不明。正答率は高いが外れることもある。相手が嘘をついた場合、自動的に【教皇】の効力が発動される。

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語

・Ａ群／強度：核融合級／物理媒体・魔術言語媒体・魔術紋様媒体／物質消失術・力学操作術　作成者・使用者：春沙クラビス

【２１．世界】

　タロット大アルカナ最後のカード。春沙クラビスのタロット大アルカナの術『不幸は知性を呼び覚ます』においても必ず最後に使用される。【０．愚者】が創り出した物質による衛星を消失させエネルギーに変換する。対消滅により周辺に凄まじい破壊が発生するがこれは結界術により規模を限定できる。破壊の終了とともに結界は崩壊する。本来、特異指定存在級の魔力を必要とする対消滅の発生を術式を複雑化すること、術式の条件を追加することなどで少ない魔力で再現したことは世界レベルの偉業である。

　呪文は『笑い化粧の道化も終わり、その化粧の下の顔を示せ。己の暗愚を知る愚者よ、それこそ知の極点と知れ。願わくば【不幸は知性を呼び覚ます】ことを。世界よ、秘匿を破れ』

使用言語：トランシルヴァニア地方ロマ語

消費魔力量：最大瞬間出力（発動時）：５ｇ

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・Ａ群／強度：メガトン級／魔術言語媒体／霊魂操作術・力学操作術　作成者・使用者：勝利のカリオストロ

　【大真球（デウス・エクス・マキナ）】

　霊魂を基に【大真球】と呼ばれる黒い球体を作成する。これは世俗人には見えず隠匿術により視認性を減らすこともできる。

・先ず術者は対象に取りたい相手に触れることで数字を刻む。数字の刻まれた対象は同じ数字が刻まれた【大真球】に強く引き寄せられる。引き寄せ範囲は半径約５メートルほど、近づくほど強い力で引き寄せる。対象が【大真球】に触れると対象の数字が１増加する。対象の数字以外の数字が刻まれた【大真球】は対象を強く反発する。

・【大真球】自体に攻撃性能はこの術の時点では存在しない。

・【大真球】に触れる事でも人や物に数字を刻むことができる。

・【大真球】はカリオストロの意思で動かすこともできるし、自立して動くこともできる。

・同時に何人でも何体でも人や物に数字を刻むことができるが、刻むたびに魔力を消費する。

使用言語：ラテン語、ヘブライ語、古代ギリシャ語、古フランク語、中世フランス語、近世フランス語、フランス語

消費魔力量：最大瞬間出力（発動時）：１０ｇ／（【大真球】生成時）：１ｇ／常時出力：０．０１ｇ毎秒

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（章末資料３）今回登場した呪物・魔術物品・魔導機械についての南極卿財団秘匿資料

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・ルーデンス戦姫シリーズG型巡洋艦級戦姫『モンスター』

　全長１２メートル、二足歩行・キャタピラ走行両立型陸上巡洋艦。主兵装である砲は８０センチ列車砲と同威力の魔力弾を発射可能。クールダウンは約３０分。大型Σドライブによる魔力充填により驚異的な速さでの主砲の発射レートを実現。数キロメートル先の要塞を簡単に破壊する砲撃を無限に３０分ごとに発射できる。

　副兵装には１５センチりゅう弾砲二門、こちらもΣドライブによる魔力弾仕様となっておりクールダウンは１分と異常な発射レートを持つ。また、MG151機関銃二門も魔力弾とΣドライブ改装を施し搭載、クールダウンは３０秒にまで低下されている。

　最大装甲厚２５０ミリメートル。

　脚部にはキャタピラを搭載。直立二足歩行も可能。

　２００以上の駆動関節を有し、機敏な動きを可能にしているほか複雑な人体の動きも再現している、だが非常に煩雑な操作と操縦者の身体的耐久力・戦闘センスを必要とされるため、琉鳥栖玲央では性能を引き出すことは難しかった。

使用言語：ルーン文字・ケルト語・ラテン語・古代ギリシャ語・ヘブライ語・他紋様媒体（アメリカ原住諸部族意匠、西アフリカニジェール川流域諸部族意匠、南アフリカ方面諸部族意匠、アラベスクなど）

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・流体金属義手【AVALANCHE】

　魔導金属『黒鋼』による義手。使用者の術式により任意の形状へと変更する。魔導兵器を一部に搭載することで魔力弾を効率的に発射することも可能。トロネゲのハゲネはカリオストロのコネクションにより得たこの兵器に三種類の形状をもたらしている。

『俺の左腕はガトリング砲！！』はガトリング状の形状となっており魔導兵器回路により複数の魔力弾を高速で射出できる形態である。

『天地来球殺（ヘルヘブンスフィラキル）』は複数の浮遊する球体によるランダムな方向からの殴打を目的とした殴打を目的とした形態である。

『不思議の国（ジャバヲッキー）』は爪を生やすことのできる腕であり、平常時の形態も兼ねている。

使用言語：ラテン語、ヘブライ語、古代ギリシャ語、フランス語、古フランク語、中世フランス語、近世フランス語

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