最終章 登場人物評価と登場魔術に関する資料

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 今回現れた秘匿課員の評価に関する南極卿財団秘匿資料。


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 ・鳥羽或人

B評:≪一般評価→第一級評価→特異指定存在→特別指定級評価≫:元は世俗人であり魔力操作も覚束なかったが、特別指定級術師金剛破戒居士による修行の元、その強大な魔力量を制御し、第一級魔術師程度の戦闘力を得た。その後、四呪詛との戦いにて『覚醒』、南極卿の権能の一部を利用することで特異指定存在までその出力を高めた。その後、南極卿の権能を失う事で、その戦闘能力は元に戻ったが、直ぐに特別指定級術師へと返り咲いた。

I評:≪世俗評価→二級評価≫:全くの素人から金剛による教育により基礎を習得。現在は魔術学校への編入を検討している。

M評:≪特異指定評価≫:南極卿は地球と同質量の魔力最大量を持つが、鳥羽或人もそのポテンシャルを秘めている。その権能を失った後も人間の規模とは思えない量の魔力を持っている。

S評:≪一般評価→特異指定存在評価→特別指定級評価≫:感知能力は事故による最初の死から指数関数的に成長し、二度目の覚醒時に最大へと至った。全世界に及ぶ感知範囲を持ったが、現在ではその範囲は半径20km圏内に限定される。分子レベルの解析は現在でも集中すれば可能である。

P評:≪一般評価→特異指定存在評価→第一級評価≫:感知能力と同じく指数関数的に成長した予知能力は南極卿の権能を失った後も高度な予知夢の能力として残った。現在は宇美部家に残る予知夢に関する術式を学び危機観測の為に用立てようと考えているようだ。

T評:≪一般評価→三級評価→二級評価≫:魔力操作・術式精製能力は金剛の指導により堅実に伸びていった。現在では高効率な術式で複数の術を操ることを春沙クラビスより学習しており、今後の伸びにも期待できる。

総合評価:≪特異指定評価→第一級評価→特別指定級評価≫:4月1日の騒乱により、特異指定存在からは外れ第一級魔術師となったが、金剛破戒居士の生前の推薦状と国連秘匿保障委員会の認可により4月15日付けで鳥羽或人は特別指定級術師免許を取得した。


魔力最大量:5.9742*10^27g(≒地球)※死亡時最大観測量。通常時:5.9742*10^8g→5.9742*10^6g(2022年6月現在)


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今回使用された魔術について 南極卿財団資料・魔術事典より


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 ・A群/強度:メガトン級/魔術紋様媒体・魔術言語媒体・物理媒体・儀式媒体/霊魂操作術・力学操作術 作成者・使用者:賀茂瀬里奈

『陰陽術式薬師十二神将調伏式神術:因達羅大将神霊八卦式操作』【楽園パレード

薬師十二神将の一体『因達羅』のヴィジョンを操作する。金剛杵による『インドラの火』は周囲に雷を降り注がせる。槍には雷の力が宿っており、直線方向に雷を発する。この式神を操ったのは歴史上、安倍晴明のみ。その理由としては、招来したとしても自身の精神の弱みがあれば式神に精神を支配される可能性があるため。

 使用言語:古代漢語。古代サンスクリット語。現代チベット語。中古日本語。現代日本語

 魔力消費量:最大瞬間出力(調伏時)・1000g/常時出力(解放時)1.1g毎秒


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 ・A群/身体媒体/世界法則術 作成者・使用者:ヴィクトル(四呪詛・南極卿)

 『世界法則術式』【補正(メアリー・スー)】

 南極卿の力の根源。解析不能の魔術。世界自体に『ヴィクトル』という人間(と遺伝的にほぼ同一な生物)の「情報」が刻み込まれ、あらゆる時間、空間において偏在するようになる魔術である。事象地平の通過が可能であり、寿命もなく、ほとんど生物でもなくなる。更には、同じ時間別の場所に同じ人物が複数存在できる。本人はこのメカニズムを明らかにすべくXXXX時間(表記エラー、時間はマイナス換算できない)に及ぶ実験を行っている。実験の内容は魂から造り出したクローンと本人を事象地平に送り込むことや宇宙の端へと向かわせること、無限に加速を続けさせることなど多岐にわたる。

 最強無敵の能力かに思われるが魔力量が有限であることと、彼の世界法則への介入はこの術のみであることから、より強大な神格、生物、現象はこの宇宙に幾億と存在し、彼と似た権能も幾つか確認されている。

 消費魔力量も言語もない。どうしてそうなっているのか、再現し続けられるのか、その確証はどこにない。ある日突然この力がなくなっても不思議ではない。


 ・A群/身体媒体/身体操作術・神経操作術・精神操作術 作成者・使用者:ヴィクトル

 『神経操作術直結』【外部注入論(インセイン)】

 南極卿の持つ記憶の情報の一部を直接他者の神経から、精神に流し込む術。南極卿ヴィクトルは魂をクラウド機能として利用しており、人間の脳の限度をはるかに超越した記憶情報を持っている。それは必要な分のみを魂からつながりのある身体へと移動させ瞬時に認識することで『思い出し』利用しているが、これを身体接触した他の生物に行う事で相手の脳裏にヴィクトル自身が見聞きした物事を流し込む。

 多くの場合、脳の処理機能によってヴィクトルが見たままの情報は受領者は見ることはできない。また、攻撃に使われた場合は脳の処理機能がパンクし、情報の洪水の前に廃人となる。

 使用言語は不明。過去・現在・未来全ての言語が使用されているらしい。

 消費魔力量:最大瞬間消費量(発動時)・ 114106g


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