第11話 受付

剣武祭に出ることを決めた俺は再度ポスターに目を通していた。


「開催は今からちょうど1週間後。剣を使って相手と手合わせをする。戦いはトーナメント制でシードはなし…か。」


ポスターの内容を整理した俺はあることに気づいた。


「そういえば今、剣持ってなくね。」


そういえばそうだった。


剣はイレギュラーの時に折れてその後からは買ってない。


剣なしでも磁力ネオジムを使って敵を屠れたからだ。


「明日買いに行くか。」


そう思った俺は部屋の明かりを消してコトコトと石段を降りるように寝入って行った。


―――――――――――――――――――――――――

【次の日】


俺は早速とある近場の武器屋に足を運んでいた。


店頭には様々な武器や防具が並べられていた。


俺が欲しいものは刀と短剣だ。


刀は自分の得物に、短剣はまぁ祭りでぶっつけ本番でをやってみたかったのだ。


「これを。」


俺はごっつい店員さんの所へ行き短剣を2本、刀を1本買い店を後にした。


出費は刀が5万円、短剣が2本で2万円だ。


「前までだったら結構痛かったな。モンスター狩っててよかった。」


2年間俺はモンスターを狩り続けていたおかげで今の貯金額は以前と比べて4倍近くになっていた。


欲しいものが買えて満足した俺は宿に戻った。


――――――――――――――――――――――――――

その数日後。


俺は剣武祭に出場するため、馬車に揺られて王都のイルサリットに来ていた。


「えーっと……そろそろ着くはずだと思うんだけどな……。」


ポスターに描いてあった地図を片手に、王都を歩いていく。


「この店がこれだから……えっと、次の角を左で後は真っ直ぐかな。」


そうして一つ先の角を曲がった俺は、会場の空気に一瞬で飲まれた。


そこには大勢の剣士たちがたくさんいたからだ。


大きな両手剣を持った大男や腰に剣を差している細マッチョが無数にいるその光景は、何とも言えない迫力があった。


「す、凄い…」


俺はこの中で戦うんだ、という実感が沸々と湧いてきた。


「っと、そういえば、出場登録をしないと。」


その場から少し歩いて受付らしき場所を探していると、


「あれかな?」


 なんか長い列ができているところがあった。


 その後ろの方で『剣武祭受付』と書かれた看板を持っている男性がいた。


 あそこが受付だな。


 俺はひとまず3列くらいあった中の1列の1番後ろに並び、そのまま自分の番が来るのを待った。


 それから5分くらいたった。


「次の方、どうぞ。」


「はい」


 結構短い時間で俺の番が回ってきた。


 受付でテキパキと女性が登録作業を行っているからだろう。


「おはようございます。本日は剣武祭への参加を希望されているということでよろしいでしょうか?」


「はい、お願いします。」


「かしこまりました。それでは参加費用の3000円をお願い致します。」


俺は財布から1000円の紙幣を3枚取り出し、受付嬢に渡した。


「ありがとうございます。それではここに必要な署名をしていただけますか。」


俺は署名用の紙をもらい必要事項にいろいろと書いていった。


書き終わって俺は受付嬢に紙を渡した。


紙を受け取った女性は再度テキパキと事務作業を進めた。


「ご協力ありがとうございました。」


「こちらこそ。」


その後、無事に出場登録を終えた俺は祭りの開始まで適当にぶらぶらした。




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