第17話 妙な噂

昨日は夜も遅かったのであの屋敷に泊めてもらった。


あそこにつかえていた人たちはほとんどがおもてなし専用のスキルを持っていたらしく、丁寧に歓迎された。


次の日の朝、俺とツルギは冒険の身支度をしていた。


「次はどこに行くのか決めているのか?」


「いや、道ながら決めるって感じかな……」


身支度が終わったので俺たちは屋敷の入り口までゆったりと歩いて行った。


「御2人方、ご武運を」


棟門を出ようとしたところでつかびとの人達が横一列に並んで一斉にそう言った。


「お気遣い、感謝します。昨夜は泊めていただきありがとうございました」

 

すると仕え人の女性たちは微笑んだ。


「僕がいない間はまたよろしく頼む。何か急用があったら魔力ばとを飛ばしてくれ」


「かしこまりました」


そして俺たちは屋敷を出た。

―――――――――――――――

屋敷を出た俺たちは次の行き先を決めるために冒険者案内所に足を運ばせていた。


「オススメのダンジョンがある街ってありますか?」


俺は受付の女性に尋ねた。


「そうですね……ここから近いダンジョンは王都のダンジョンで、ワンランク上ほどの強さですが……」


「ですが…?」


「実は最近妙な噂がありまして、何でもそのダンジョンに行った者たちが何ヶ月も戻ってこないそうで……数名、救護隊の方も入っているようですがその方々も帰ってこないらしく……」


俺はその話を聞いてツルギの方を向き、頷いた。


「ではそこに行きます」


「えっ、ですがお二人の命の危険も……」


「心配していただきありがとうございます。ですが同じ冒険者の人たちが帰ってこないというダンジョンも気になりますし」


ツルギの言葉を聞いた女性はうつむきながら考える。


「……分かりました…では、この近くの馬車に乗って1時間ほどで王都”ラサーテル”に着きますので、ご無理なさらぬように……お2人の無事を祈ってます」


「お気遣いありがとうございます」


そう言って俺たちは冒険者案内所を後にした。


「王都での行方不明事件か…何があったんだろうか……」


「分からない……だけどヤバそうな事態ってことだけは分かったよ、急いだほうがよさそうだな」


そして俺達は王都に向かうのだった……


♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦


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リメイク日(2024 12/16)

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