第8話 発覚
ステータスを開いた俺は上から順にステータスを見ていった。
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名前:ヤクモ
種族:人間
性別:男
年齢:21
レベル:23
ランク:C
スキル:
状態:なし
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すぐに俺は前のステータスとは違うことに気づいた。
「え…なんでこんなにレベル上がってんの?」
意味が分からなかった。レベルが10から23にまで上がっていたのだ。それに応じてランクもCになってるし。一体どういうことだ?
流石に信じられなかった俺は目を擦って再度確認してみた。
うん。何も変わっていない。いや変わってはいるんだけど…。
う~ん、いくら考えても駄目だ、分からん。なんでレベルが上がったんだ。
そのことは一旦置いといて(置いとけないけど!!)、俺はまたステータスを見た。
そしてまた異変に気が付いた。
「『
俺はその原因を探そうとあの時のことを思い出した。
――そしてふと思い当たる節を見つけた。それは俺の死に際に脳内で響き渡ったあの無機質な女性の声だった。
《進捗:死を垣間見る者 を達成しました。この進捗によりスキルの覚醒を行います。》
たしか、そんなことを言ってたような…。あれってもしかして幻聴じゃなかった?
信じ難いが俺はあれが原因にしか思えなくなっていた。
「そういえば覚醒?したらスキルの説明は変わるのか?」
そう思い俺はステータス上の『
―――――――――――――――――――――――――
『
・『
・以前よりも磁力が格段に強くなり、大きな物でも磁力で動かすことができる
―――――――――――――――――――――――――
「え…えぇ。」
詳細を見て俺は困惑した。磁力が強くなった?そんな馬鹿な。
そう思い半信半疑の俺は近くの岩で試してみた。
「『
岩をS極にし、壁をN極にしてみた。いつもだったら絶対に岩は動かずシーンとなるだけ。だが今回は違った。
ピクっと岩が動いたかと思うと素早く、かつ強く壁に打ち付けられた。
「ふぇ?」
俺は思わず変な声が出てしまった。何故なら今までだったら動くはずのない岩が壁にグンッと引き寄せられて粉砕されたからだ。
「えっ…これってもしかして本当に覚醒してるのか?」
覚醒したとなれば…一応辻褄は合う。
レッサーフェンリルを壁に叩き付けて倒したのはおそらく俺だ。この覚醒した能力を使って。
だが、仮にそうだとしても、いつスキルを発動したのかが分からない。
俺は再び思い出していた。
「あっ…もしかして」
「意識が遠退く前に、俺が呟いたことで発動したのか?」
多分そうだろう。覚醒したという知らせ?が届いた後に『
「そういうことか…」
俺は全てを理解した。レッサーフェンリルを倒したのは俺で、倒したことによりレベルが上昇。その後にアシスさんたちが到着。多分この流れだ。
全て謎が解けた俺は時間も良い頃だったので一度宿に帰ることにした。
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