第12話 学校に行くんだが
「チリリリリリ」
けたたましくアラームの音が部屋中に鳴り響く。
「もう朝か」
寝不足だからか頭が痛い。昨日はとても中身が濃い1日だったからなかなか寝付けなかったのである。
「学校めんどくせぇ。しかも
俺は今からでも二度寝して学校をバックれたい気分だった。
「あと10分ぐらい寝ても大丈夫だろ」
ちなみに10分も寝たら遅刻することに俺は気づいていない。
世の中には二種類の学生がいる。一つは時間に余裕を持って学校に行く人。この人たちは大体頭が良い(俺調べ)。もう一つは時間ギリギリに学校に行く人だ。こちらの方が人口は多いだろう。ちなみに俺ももちろん後者の方だ。
すると、キッチンの方から朝ごはんのいい匂いがした。
「おかしいな、朝ごはんを作ってくれる人なんていたっけな」
俺はパジャマのまま部屋を出て、キッチンの方を見に行く。するとそこには悪戦苦闘しながら料理をする
「あ、おはようございます。
「ああ、おはようって
「悔しかったんです」
「え?」
「
「別にそこまでしてくれる必要ないのに...」
「これは自分との戦いなんです。それに
そう言い、
「ありがとう。喜んで食べさせてもらうよ」
俺は素直に受け取った。
とは言ったものの...なんだこれは。なぜ皿の上にダークマターが載っているんだ?果たしてこれは料理なのだろうか。でも怜がせっかく作ってくれたものだし...
「ちなみにこれはなんの料理なんだ?」
「エッグベネフィクトです。
エッグベネフィクトか...作り方自体は簡単だから味は美味しいのだろうか...でもこの見た目だぞ?美味しいとは見えないんだが。でもせっかく
「え、めっちゃうまい...」
「本当ですか!早起きして作った甲斐がありました!」
なんでこの見た目で美味しいのだろうか。焦げているが逆に焦げが美味しく感じるぞ。何回も言うが見た目は最悪だが。
「本当に美味しかったよ。ありがとう、
「
「そろそろ時間ですし、
「何から何までありがとう、
「いえいえ、これも恩返しですので」
そう言って
「それじゃあ学校へと向かいましょうか」
着替え終わった俺がリビングに戻ると、制服をきた
「ああ、時間も結構ギリギリだしな、行こう」
俺は忘れ物がないか確認し、家の外に出る。
「鍵、閉めちゃうぞー」
「ちょっと待ってくださいー」
その後、
俺の家から学校までは10分ほどで着く。今の時間は7時50分なので結構ギリギリだ。俺たちは少し早歩きで学校へと向かう。
「そういえば昨日スーパーマーケットで会った男の人、誰なんですか?」
「ああ、あいつか。あいつは
「友達なんですか?」
「まあそこそこの仲かな」
「
「まあいい人ではあるんだけどな、少し面倒くさいっていうか...」
すると俺は突然肩を叩かれた。
「突然肩を叩いてどうしたんだ?
俺は後ろを向く。そこには見覚えのある高身長の男がいた。
「よぉ
なんでこいつはいつもタイミングが悪いんだ。
——お願い——
この作品はカクヨムコンに応募しています。
もしよかったら★評価とフォローお願い致します。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます