マッドサイエンティストに捕まってしまった
剣士
「うーん、今朝から頭が痛いし、身体がだるいなあ」
???
「ケケケ……被験体を発見」
剣士
「誰だ!」
???
「私は科学者をしてイます。人々は私をマッドサイエンティスト……もしくは中年のおっさんと呼ブ」
剣士「後半ただの悪口じゃねえか」
ーーそのとき、辺りを白い霧が包み始めた!
剣士
「うっ! 何だこの匂いは!」
マッドサイエンティスト
「ケケケッ。これは眠気を増幅させるガスですよぉ。さあ、眠りなzzzzzz」
剣士
「お前が寝るのかよ!! ……って俺も……意識が……」
ーー剣士が目を覚ますと椅子に縛りつけられていた! 棚には怪しい薬品が並んでいる!
剣士
「何だここは!」
マッドサイエンティスト
「ここは私のラぁボです。これからじィっくり炒めてあげますよォ」
剣士
「炒めるって何だよ野菜炒めか。じゃなくて離せ! 離してくれ!」
マッドサイエンティスト
「出来ません出来ません出来ますヨ出来ません!」
剣士
「何で一回出来ます挟んだ!」
ーーマッドサイエンティトは透明な容器に入った赤い水溶液を持ってきた!
剣士
「そ、それは何だ」
マッドサイエンティスト
「ビーカーです」
剣士
「そっちじゃねえ!」
マッドサイエンティスト
「この液体はただの水に見えますガ、違います違いまス違いませン」
剣士
「どっちなんだよ!」
マッドサイエンティスト
「さあ飲ミなさィ!!」
剣士
「うわっぷ! やめろ! やめてくれえ!」
ーー剣士は謎の液体を飲まされた!
剣士
「苦い! 臭い! 何だこれは! 徐々に頭の痛みが! 和らいできたよ?」
マッドサイエンティスト
「無理やり頭痛薬を飲まさレた気分はどウですか!!!!」
剣士
「とても視界がクリアになりました。って何がしたいんだよお前は!」
マッドサイエンティスト
「おほッ! 今回のクランケはまだ楽しメそうデすね! では続いてこの注射を打たセてもらイますよ。ケケケケケケ!」
剣士
「くっ! やめろ!」
ーーその時、遠くで畑を耕していた女騎士
「はっ!? くっころの気配!!」
剣士
「やめろ! やめろお!!」
マッドサイエンティスト
「良い! 良い! 良いいイいいいい! 良いですね! その必死にもガく姿! 今にも写経してしまいそうですヨお!」
剣士
「射●だろ!! 何で実験の途中にお経を書き写したくなるんだよ!」
マッドサイエンティスト
「ケケケ! もがいても無駄でス」
剣士
「やめろおおおおお! うわあああああ!」
マッドサイエンティスト
「はいチクッとするよー」
剣士
「射し方がマイルド!!」
マッドサイエンティスト
「ケケケ……さあ、全部注入しまシたよぉ」
剣士
「くっ! 今俺に何を打ちやがった!」
マッドサイエンティスト
「ケケケ! ニンニクエキスでス!」
剣士
「え?」
マッドサイエンティスト
「さあ、元気になルけど息が臭くなりまスよぉ!」
剣士
「……」
マッドサイエンティスト
「どうですか今の気分ハ!」
剣士
「……あんた、普段何してんの?」
マッドサイエンティスト
「ケケケッ! 実験でスよ! 被験体を攫ってきて! 問診しテ! 心臓の音を聞いテ! 必要であれば採血をしテ!!」
剣士
「医者ァ!! お前ケケケって笑うだけのただの医者ァ!!」
ーー剣士は医者に顎を掴まれた!
剣士
「あっ! あがっ!(喋れねえ。すごい握力だ)」
マッドサイエンティスト
「さっきから私をバカにすルのはこの口ですカ?」
剣士
「アガっ!」
マッドサイエンティスト
「右の奥に虫歯を発見ン!」
剣士
「あがっ?」
マッドサイエンティスト
「近所の歯医者さんに紹介状書イときマすね」
剣士
「医者ァ!!! 専門外のことにも気を配る気の利いた医者ァ!!!」
マッドサイエンティスト
「ケケケ……あと他に身体の不調なドはありマすか?」
剣士
「医者ァ! 最後までヒアリングを欠かさない親切な医者ァ!! お陰様でもう何も無いぞ医者ァ!!」
マッドサイエンティスト
「ケケケ……じゃあ君はもう用済みですネ! 表の受付で会計を済ませてさっさと失せナさい!」
剣士
「ここは病院でお前は医者ァ!!」
ーー剣士は拘束を外された!
剣士
「ァ!」
マッドサイエンティスト
「保険証の提示ヲ忘れズにィ!」
剣士
「最後までお節介だな医者ァ!!!」
おわり
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