お祈りに行って来ても良いですか?

ーー剣士と見習い魔導士は近くの平原にモンスター討伐しに来ていた!




見習い魔導士「お待たせしました……お祈りが遅くなってすみません」








剣士「いいよ。じゃあ行こうか」








見習い魔導士「はい。あ、ところで剣士さん」








剣士「どうした?」








見習い魔導士「お祈りに行って来て良いですか?」








剣士「いやさっき行っただろ! 何回行くつもりだよ!」








見習い魔導士「違うんです! さっきは恋愛成就の神様で、これから祈るのは海の幸の神様です!」








剣士「ことごとく戦闘と関係ねえ……!」








見習い魔導士「すみません、私、心配性で……あ、そういえば剣士さん」








剣士「ん?」








見習い魔導士「お祈りに行って来ても良いですか?」








剣士「何がそういえばだよ! さっきから一貫してお祈りオンリーイベントじゃねえか!」








見習い魔導士「す、すみませんん! これからお祈りに行って来て良いですか!?」








剣士「何その攻防一体の頼み方! 合気道の達人かお前は!」








見習い魔導士「す、すみませんん! これからお祈りに行って来て良いですか!?」








剣士「んんっ!? もしかして俺がタイムリープしているのかな!?」








見習い魔導士「いえ、そんなのしてnす、すみませんん! これからお祈りに行ってきても良いですか!?」








剣士「何か途中で世界線変わってない!?」








見習い魔導士「世界線……!? つまりお祈りに行ってきても良いですか!?」








剣士「いや怖っ!? お前のその殺し屋みてえな執念は何なんだよ!!」










見習い魔導士「心配しないで下さい。これから祈るのはイワシの頭教会です」








剣士「最早何の神様だよ!」








ーー1時間後








イワシの頭「お待たせしました」








剣士「待ってねえよ!!!」








ーー1時間後








見習い魔導士「お待たせしました」








剣士「待ったよ、全く」








見習い魔導士「お詫びと言ってはなんですが、その、一緒に……」








剣士「(なんだ、急にモジモジし始めたぞ)」








見習い魔導士「一緒にお祈りしませんか?」








剣士「ふおおおおおおおおお!!!! 何でお祈りのお詫びが! お祈りなんだよ!!! 米をおかずに米を食うのかお前は!!!!」








見習い魔導士「米で思い出したんですが」








剣士「今度は何の祈りだよ!!」








見習い魔導士「お寿司食べに行きませんか?」








剣士「食べりゅ!!!」








ーー本日のモンスター討伐は中止になりました。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る