勇者と魔王のパワーストーン屋さん
勇者「俺、店を開こうと思うんだ」
魔王「店? 何の」
勇者「そんなのパワーストーン屋に決まってんだろうがあっ!」
魔王「何なんだそのテンションは……」
勇者「いらっしゃいませ勇者のパワーストーン屋へようこそ!」
魔王「急に始まった……」
勇者「おほっ! お客さん胸にたくさんパワーストーン溜め込んでますね」
魔王「ひき肉にするぞ貴様」
勇者「もうなってます」
魔王「なってる!?」
勇者「冗談はさておきどんなパワーストーンをお探しですか?」
魔王「何も要らないんだが、強いて言うなら可愛いのが欲しいかな」
勇者「ではこちらの大福そっくりのパワーストーンをどうぞ」
魔王「おお、すごい。石みたいに硬いのに大福にそっくりで可愛いな」
勇者「でしょ? ちゃんと中には本物のアンコが詰まってるんですよ」
魔王「いや腐るだろそれ。あとどうやって入れたんだ」
勇者「僕の舌を突き刺して注入しました」
魔王「怖っ!? エイリアンかお前は!」
勇者「次にこの金運アップする石なんてどうでしょう」
魔王「金ピカに光ってるな。あと表面にボタンのようなものがあるぞ」
勇者「押して見てください」
ーー魔王、押す
金玉「ゴールデンボール」
魔王「……」
勇者「もう一度押すと僕の金玉が爆発します」
魔王「何で!?」
勇者「さあどんどん行きましょう。次は恋愛成就のパワーストーンだ」
魔王「ん、何だこれ。ほんのり暖かいぞ」
勇者「さっきまで僕の口の中であっためてましたからね」
魔王「きたなっ!?」
ーー魔王は石を放り投げた!
ーー勇者は石に食いついた!
勇者「ゲヘヘッ、魔王の手汗おいちいぃ!」
魔王「ぎゃあああ! キモ過ぎぃ!!」
勇者「さあ次のパワーストーンはこれだ! 持ってるだけで魔の者を蹴散らしてくれるレアアイテム」
魔王「私魔王だぞ!?」
勇者「いいからいいから! さあ持って!」
ーー魔王は渋々石を持った!
勇者「ぎょわああああああああ!!」
ーー勇者は塵のように消えていく!
魔王「本当だ! というか何がしたかったんだお前は!」
ーーその時泉から勇者が現れた。
魔王「どこで店開いてたんだ貴様!」
勇者「あなたが落としたのは勇者との婚姻届ですか? それとも勇者の金玉ですか?」
魔王「どっちも落としとらんわ!」
金玉「ゴールデンボール」
魔王「うるさい!!」
おわり
【1話1分】サクッと読める異世界コント2 忍者の佐藤 @satotheninja
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