神眷族の旦那さまはいつも不機嫌

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山間の小さな郷 『瓊岐 (にぎ) 』の地を治める水杜一族はその昔、高天原(天界)から地上に降りた水女神が祖であり、一族には水を操る異能力があった。

郷長の娘、瑚春(こはる)は十七歳になったばかりだが、父神様と呼ばれる龍神の託宣により、結婚相手と祝言の日取りまで突然決められてしまう。

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結婚なんて無理！

私まだ恋もしたことないのに！


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虚弱体質なこともあり、性格も内向的。
水を操るという異能力も低い瑚春は自分に自信が持てずにいた。


まさか縁談が神託されるとは夢にも思っていなかったのだ。


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こんな私が結婚？

花嫁 !?

人妻 !?

………そんなの考えられないよぉ！


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不安でいっぱいな瑚春の結婚相手は、尊い神の血統を濃く受…続きを読む