アリバイ
探偵と警部が事件捜査について話し合っていた。
警部「さあ、探偵くん。
この事件、まず何から始めよう?」
探偵「そうですね。
まず、容疑者のアリバイを調べましょう」
警部「アリバイ…
盗賊がお宝を隠した洞窟の扉を、
「開けゴマ!」って言って開ける…」
探偵「それは、アリババです」
警部「アメリカのグランドキャニオンがある州は…」
探偵「アリゾナです」
警部「子守歌を英語で?」
探偵「ララバイです」
警部「危ない!!」
そう言って、警部はその場に伏せる。
探偵「腹ばいです。真面目にやりましょう」
警部「はい」
『アリバイ』
容疑者が事件があった時間、その場にいなかった事が証明できるか。それを確認するため、探偵たちは容疑者の男に話を聞きに行った。
◆
男「昨日の20時から21時の間?
その時間なら、四丁目のバーで飲んでたよ!
マスターに確認してくれ!」
◆
マスター「確かに。
そのお客様なら、20時ちょうどに来られて、
21時ちょうどに帰っていかれました」
警部「間違いありませんか?」
マスター「ええ。
私は時間にルーズでしてね。普段は時計など見もしないんですが、昨日はよく覚えています。何せ、来店されるなり──」
【男「いやー、まいったまいった!
今、20時ちょうどだ!
まいった、こりゃ!」】
マスター「…と言って、しばらく飲んでいたかと思うと」
【男「おっ、もう21時かあ!
時間たつの、はえーな!
まいったこりゃ!!
マスター!お勘定置いとくよ!
今、21時ちょうどね!!】
マスター「そう言って、帰っていきましたから」
◆
話を聞き終え、探偵と警部は店を出た。
警部「……」
探偵「……」
警部「完璧なアリバイじゃないか!!!!」
探偵「ええ…!
ですが、犯人はあの男に間違いありません。
このアリバイトリック…
必ず僕が崩してみせます!!」
その後、無事アリバイが崩され、男は逮捕された。どんなトリックだったかは、読者のご想像にお任せする。
【終】
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