サスペンス物あるある。

犯人を知っている人物が現れるが、もったいぶってすぐに言ってくれない。

◆

殺人事件の捜査に行き詰る探偵の元に、一通の電話が。

探偵「はい」

男「…もしもし、私です」

探偵「あなたは、事件関係者の…」

男「探偵さんに、お知らせしたい事が…

実は私…犯人の正体を知っているんです」

探偵「本当ですか！！誰なんです！？」

男「それは、電話ではちょっと…」

探偵「……」

男「明日、例の喫茶店に来てください。

直接会って、お話ししましょう」

探偵「いや、今すぐ言った方がいいですよ」

男「話せば長いんで」

探偵「名前だけでも、とりあえず」

ピンポーン。

男「あっ、何かお客さん来ました」

探偵「出ない方がいいですよ。

それより、早く犯人の名前を」

ピンポーン、ピンポーン。

男「めっちゃ、ピンポン鳴ってます」

探偵「いいから、犯人の名前教えてください」

ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン。

男「はいはーい、今出まーす！

ちょ、切りますねー」

ガチャン、ツーツー。

探偵「あーあ」

【終】

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