概要
絶望のまま、超えていけ
言獣と呼ばれる生物が地球に現れて約二十年。怪謬と呼ばれる暴走言獣により輪斗市は何度となく襲撃を受けていた。街を守るのは言獣を操る若者たち。救衆秋生(くすあきお)もその一人だったが、いまだに彼は自分の言獣を巨大化させる事が出来なかった。戦うための強い信念……それが何なのか彼はまだ見つける事が出来ないままだった。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!闘う理由は「絶望」
暴走した言獣である怪謬との闘いを描くヒロイックなSF小説。
言獣同士の戦いから物語は始まり、冒頭からいきなり「意味還流波」とか「意味インフレーション」「デカルト級思索飛行艦」といった仰々しい用語が並び、ハッタリ充分。これだけでグッと引き込まれる。
戦記物かと思いきや、本作の主人公は言獣を操り怪謬と戦う言獣接続者となった救衆秋生という中学生。
言獣接続者でありながらも己の言獣を巨大化させることができず、戦う意味や人生の在り方に悩む少年の物語であり、読んでみるとかなりエンタメ度の高い作品です。
弱気な主人公の秋生だけでなく、彼のパートナー言獣であるウェル、正義に燃える熱血漢の大岩戸、どこ…続きを読む