概要
黒き鏡、黒き鏡、人は其(そ)に何を見るのか――
【あらすじ】
文政三年。歌舞伎役者、三代目・坂東三津五郎(ばんどうみつごろう)は悩んでいた。演目「玉兎(たまうさぎ)」にて、兎、爺、婆、狸の四役の演じ分けをしなければならないからだ。二代目・坂東三津五郎に相談すると「――黒き鏡だ」という答えが返って来た。
思い余って「根岸のご隠居」こと絵師・酒井抱一(さかいほういつ)のいる根岸・雨華庵(うかあん)へと赴く。
幕府名門・酒井家出身の抱一との洒脱で含蓄のある会話から、三津五郎は「黒き鏡」の意味に思い当たり、「玉兎」の舞台へ向かう。
酒井抱一が観るその舞台にて、三代目・坂東三津五郎は「玉兎」を演じられるのか――。
【登場人物】
三代目・坂東三津五郎:歌舞伎役者。父の初代・坂東三津五郎の死の際に幼かったため、父の弟子が二代目・坂東三津五郎となるが、成
文政三年。歌舞伎役者、三代目・坂東三津五郎(ばんどうみつごろう)は悩んでいた。演目「玉兎(たまうさぎ)」にて、兎、爺、婆、狸の四役の演じ分けをしなければならないからだ。二代目・坂東三津五郎に相談すると「――黒き鏡だ」という答えが返って来た。
思い余って「根岸のご隠居」こと絵師・酒井抱一(さかいほういつ)のいる根岸・雨華庵(うかあん)へと赴く。
幕府名門・酒井家出身の抱一との洒脱で含蓄のある会話から、三津五郎は「黒き鏡」の意味に思い当たり、「玉兎」の舞台へ向かう。
酒井抱一が観るその舞台にて、三代目・坂東三津五郎は「玉兎」を演じられるのか――。
【登場人物】
三代目・坂東三津五郎:歌舞伎役者。父の初代・坂東三津五郎の死の際に幼かったため、父の弟子が二代目・坂東三津五郎となるが、成
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!最終話、お着物を着て歌舞伎を観に行った気分で読み進めラスト心が奪われた
何年か前にお着物を着て出かけた歌舞伎。
その世界観を最終話で物凄く感じました。
「見えないものをどう見せるか」
黒き鏡——とは、何か。
芸術においてとても大切なメッセージが物語からすんなりと心に届き、ライストシーンはグッと心に響きました。誰が主役だったっけ?と思うほどに、最終話は本当に素晴らしかったです。もちろん第一話も、第二話もです!
個人的に、本日お着物を着てお茶の御稽古に行き、ちょうど秋の景色が取り合わされたお道具に囲まれていたので、武蔵野の情景も心に浮かびました。
大変素晴らしい作品を拝読させていただきありがとうございました!
文化に触れる秋。
是非ご一読を!
きっと歌舞…続きを読む