#404NF：銃大国日本探偵録

　2022年にロシアが東欧へ侵攻したことで勃発した「東欧戦争」。それと同時期に、日本国国防軍は樺太へ侵攻を開始。「樺太紛争」の果て、2024年に両戦闘は終結。樺太の南半分は日本の領土となった。
　それから一年後。東京都二十五区国守区で探偵業を営む主人公、羽柴理三郎はかつての相棒の最後の頼みを聞き、樺太の捕虜収容所から元少年兵の少女を引き取る。身元を引き取るだけのつもりだったが、ずるずると自分の仕事に引き込んでしまううち、ふたりの「取り残された者」たちは歪んだ日本の実態に触れていく。
　PMCでは非正規雇用社員が使い潰される。東京では人殺しが英雄と呼ばれる。国防軍を脱走した兵士は後悔を生き、正義のヒーロー気取りの銃殺魔が跋扈する。これは銃社会となった日本で起きた事件の記録である。