喜/怒/哀/楽/

私立青林高等学園、略して『アオコウ』に通う生徒は、全員が特色選抜によって選ばれたエリートである。

『人間、何か一つ日本トップクラスの実力があれば生きていけるものだ』

これが校長のモットーであるがゆえ、この学園には各ジャンルの実力者のみが集まっている。

受験の方法も『勉強』が特技なのであれば試験であること以外は、一般的な試験とは全く異なる。
『音楽』が得意なのであれば、実際に楽器を持ってきて教師の前で演奏し、『運動能力』に自信があるのであれば、1番得意なスポーツの生徒同士での試合や実践、『文才』があるのならば3時間の猶予と原稿用紙が与えられ、どんなジャンルでも構わないので文章を書く。
つまり、この学園に集まる者たちは、各ジャンルの普通の高校に通うだけではもったいないような実力……言うなれ…続きを読む