1月6日 色の日
「君の瞳の色が好きだ」
どうしてそう言ったのか分からない。彼女の瞳の色が何色かなんて良く分からない。
彼女は目を輝かせて僕の肩に手を置く。
「あなたのその青い目の方がもっと素敵よ」
僕は彼女を抱きしめながらショウウィンドウをちらりと見た。なにを言っているんだ? 僕の目は黒とも白とも言えない。色なんてない。
僕たちは色のない並木道を、うっすら白い空を見上げながら歩いた。いつになったら僕たちもカラーで放送されるんだろう。
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