1月3日 瞳の日

 鎧に覆われた屈強な男たちが、順に人々の瞳をペンライトで照らす。

「次!」

 指示された通り前に出て目を見開いた。赤い瞳。係の男にはそう見えているはずだ。帝国側が我々のことを知ったらなにをするか分からない。

 だが、私たちはこんなところで諦めない。必ず革命を起こす日が来る。それまでは我々が開発した赤いカラーコンタクトで生活するしかない。

「いいぞ、これでまた我が帝国は拡大する! ぐはははは」

 大笑いする帝王の目から、なにかがポロッと落ちた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る