概要
農業学校の女教師が11世紀イタリアの辺境伯家に転生!
現代知識があれば、暗黒時代の中世ヨーロッパの統一なんて簡単! じゃなかった。
僕の知識を理解できる人がいないんだもん。
算数を教えようとしたら1、2、3の数字がないし、ABCの歌をうたったらアルファベットが違うと言われちゃう。
ささっと書いた世界地図は外交を左右する最重要機密文章になっちゃうし、算数の教科書を書いたら貴族の反乱を招いちゃう。
【僕の常識は、中世では非常識】
「なんでそうなるのっ!」の連続で、僕の人生はまるでドタバタコメディ。
静電気を帯びたおもちゃの短剣が、神授の聖剣セイデンキになっちゃうし、トリートメントで髪に天使の輪を浮かべたら、天使の祝福を与えたと異端審問されてし
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!知識無くば書けない転生歴史物語
現代知識を持って転生。
というと、それで他者を圧倒するお話が多いかと思います。
事実、この作品の主人公の知識『は』中世欧州において、
隔絶した圧倒的な知識であると言い切れます。
しかし、当時の世界を一瞬で変える事は出来ません。
また、当時には当時の価値観と常識があります。
余りにも圧倒的な知識は、当時の人は理解出来ない。
そもそも説明する土台の知識すら当時には存在しない。
当然の事でありながら、案外見過ごされがちな事です。
現代の常識と中世の常識の齟齬。
それしっかりと描き、でありながら硬くなり過ぎない。
一人称視点とそれらが良く噛み合っていると感じました。
そして、この齟齬は作…続きを読む - ★★★ Excellent!!!作者様の溢れる知識でわかりやすく描かれる中世ヨーロッパ。
鳳翼下の雛まで読了したレビューになります。
現世で農業高校の教師をしていた30代の女主人公は、教え子カップルを庇って馬に蹴られて中世ヨーロッパに転生してしまいます。始まりがシュール過ぎてもう面白いです。
そして肝心の転生先ですが、中世ヨーロッパ「風」ではなく、中世ヨーロッパ。魔法も便利な道具もご都合主義もない、不便極まりない中世ヨーロッパ。しかも男の子の赤ちゃん、ジャン=ステラに転性。きっと、第1話の一行目で吹き出すことでしょう。
ステータスオープンはできないし、ファイアーボールも出ない。だって異世界じゃなくて中世ヨーロッパだもん。
そんな世界で2歳になったジャン=ステラはピザが食べたく…続きを読む - ★★★ Excellent!!!歴史知識なしの過去転生での知識チートのお手本
魔法のある世界での知識チートはよく見かけます。
火魔法だったり、水魔法だったり。
燃焼の知識や物理法則をもっともらしく語って魔法でチートを達成する。
こんな小説は飽きるほどみてきました。
あるいは、歴史改変ものでは、歴史の授業で習ったような知識を使っての知識チートを行っています。
それは皆さまお馴染みの桶狭間だったり、本能寺の変だったり、黄巾の乱だったりするわけです。
ですが、そんな知識が役立たないような時代に放り込まれた主人公はどう知識を活用すればよいのでしょう?
この小説は魔法のない世界で現代知識がどのくらい利用できるかのお手本になるのではないかと思います。
知識チートとはなに…続きを読む - ★★★ Excellent!!!中世のイタリア貴族に転生した少年がアメリカ大陸目指します
現代から中世の北イタリアのトリノ辺境伯の四男ジャン=ステラに転生した主人公が、美味しいピザを食べるために新大陸を目指す歴史改変ストーリーです。
生まれた日に星が輝き、神の言葉を代弁する預言者の誕生として聖職者たちを騒がせたジャン=ステラですが、中身は普通の現代人。
まだ発見されていないアメリカ大陸を目指す理由が、トマトやトウモロコシ、ジャガイモが食べたいからという食い意地のはった理由なのが可笑しいです。
大型帆船を建造する資金を得るため、現代知識を活かして金儲けのアイデアを捻り出す息子に父のオッドーネと、母のアデライデは戸惑いつつも、トリノ辺境伯家の発展のために彼の知識に頼るよ…続きを読む