第6話 マティルデお姉ちゃん
1056年8月中旬 イタリア北部 ピエモンテ州 トリノ マティルデ・ディ・カノッサ
今日も暑い。昨日も暑かった。行動派のマティルデは暑いのが苦手である。好奇心に任せてあっちこっちへと動き回り、スカートで木登りをして叱られた回数なんて数えられないアクティブな少女である。
「逃げだしちゃおうっと」
昨日到着したトリノ城では、教皇ヴィクトル2世、マティルデの母であるトスカーナ辺境伯ベアトリクス、そしてマティルデの歓迎会が催されていた。主賓の一人ではあるものの11歳の少女であるマティルデは、おじさま方やおばさま方の相手をするのに疲れてしまったので、パーティー会場から抜け出した。
「長くて暑苦しいこの髪をばさっと短く切れたら涼しくなるのになぁ」
パーティー会場から抜け出したマティルデは涼しい場所を求めて庭を歩いていた。熱気を帯びた夏の風にさらさらの黒髪がたなびく様は、渋めの赤を基調としたドレスと相まって一幅の絵画のように美しい。だが貴婦人方が聞いたら卒倒しそうな事をさらっと言ってしまうマティルデにとって長い髪は不満の種でしかない。
「あついーあついー」
暑いと声に出したからといって涼しくならないのは知っている。それでもつい口からでてしまう。なんども「あついーあついー」と言っているとマティルデはなんだか楽しい気分になってきた。すらっと細長い手足をきびきびと動かして庭をずんずん歩いていく。ずんずん歩くと余計に暑くなるのだが、体を動かす事が好きなマティルデにとって、行儀正しく清楚に歩くことなど苦行でしかない。だからいいのだ。
(居心地の良い日陰はこっちにあるかな)
少しでも涼しい場所を探して歩いていたマティルデが建物の角を曲がると子供の歌声が聞こえてきた。
「エー ビー シー ディー イー エフ ジー」
お日様のように輝く金髪のかわいい男の子が楽しそうに歌っている。その目線の先にある地面には、なにやら文字が書いてあるようだ。
(こんなちっちゃな子が字を書けるなんで信じられない)
聖職者でもなければ下位貴族でも読み書きが出来ないのが普通なのである。驚きとともに
(それに、聞いたことのない歌だわ)
マティルデが聞いたことがあるのは聖歌だけである。男の子に近づきながら、歌詞も耳を傾ける。
「エー ビー シー ディー イー エフ ジー」
アルファベットを読み上げるだけの、神を称える聖歌にあろうはずのない歌詞。それなのに、とても心地の良い旋律で歌われている。あの男の子はいったい何者だろう、とわくわくしながら声をかけた。
「何の歌を歌っているの?」
1056年8月中旬 イタリア北部 ピエモンテ州 トリノ ジャン=ステラ
調子よく歌っていたら、ベンチの後ろから声をかけられた。
「うひぃ」
夢中になって歌っていたら周りが全く見えていなかったから、変な声で小さく悲鳴をあげてしまった。驚いたのはその通りだが、ちょっと恥ずかしい。
顔が少し熱くなるのを感じながら振り返ると、赤いドレスがよく似合う黒髪の美少女が立っていた。
くりくりして好奇心に満ち溢れた少女の
(うっわー、すごい美少女)
町ですれ違ったらトップクラスのファッションモデルかと、振り返って二度見、三度見してしまいそう。よく手入れされて天使のわっかができてるし、小顔だし、顔のパーツが全部整っていてまつ毛長いし、手足が細くて長いし。ほんっと前世の私と大違いだよ。って思ってたらなんだか悲しくなってきた。
いやいや、いかんいかん。返事をせねば。って、この女の子はなんて言ってたかな。そもそもこの子はだれ? 僕しらないぞ。ここは城館の中庭で護衛もいるから不審者ではないはずだよね。ということでまずは名前を聞いてみよう。
「お姉ちゃん、だあれ?」
こどもっぽく見えるようにすこし首を傾けてから、ゆっくりめの口調で問いかけたら、 間髪を入れずに「だだだー」 っと機関銃のような勢いで返事がかえってきちゃったよ。
「マティルデよ。で、さっき歌っていたのはなんの曲? 聞いたことがない曲だったから気になってるの。教えてほしいな」
うひー。せっかちさんや、この子、美少女なのにせっかちさんや。って思考の語尾が関西弁になってるやん。それに、せっかちな美少女がいたっていいじゃない。それにしても僕の歌に興味を持ってくれるなんて嬉しいな。
「僕はジャン=ステラ。今、アルファベットの練習をしていたの。だからアルファベットの歌を歌っていたんだ。聞いたことないって本当? もしかして文字を習ったことないの?」
地面に書いたABC を指さしながら僕は答えた。アルファベットソングって子供が文字を覚える時の定番曲だよね。だけどこの世界は識字率が低くて、貴族でも文字を読み書きできる人はそれほど多くないらしい。だから、習っていないのかもしれないな、と思ったことをそのまま聞いてみた。
「ま、失礼ね。文字くらい読み書きできるわよ。それにラテン語にイタリア語にドイツ語だって話せるんだからね」
ちょっと気分を害しちゃったみたいで、マティルデ嬢がぷんぷん顔に変身しちゃった。それにしても子供なのに3か国語も話せるんだ。
「お姉ちゃん、3つも言葉を話せるなんてすごいね。僕は1つだけだよ。」
素直にすごいなーと感心したのでそのまま伝えたら、マティルデは胸をそらし、得意満面の笑みを浮かべた。
「そうよ、がんばったんだから!」
なにこの子、かわいすぎない? 表情がころころ変わるし、声もきれい。これが美少女なんだから破壊力高すぎでしょう! あかりお姉さん、お持ち帰りして部屋の棚にかざっておきたくなっちゃうぞ。って今は2歳の男の子だったね。自重、自重っと。
このあと、マティルデにせがまれてABCの歌を歌ったのが、これが間違いの元だった。歌の最初の最初であるAの読み方はエーではなかったのだ。
「エー ビー シー ディー イー エフ」
地面に書いたAからZの文字を指さしながら、僕はABCの歌を最後まで歌った。
美少女に熱心に見つめられながら歌うのは少なからず緊張したよ。音を外さなくってよかった。
だまって歌を聞いていたマティルデだったが、その表情は「あれ?」っと疑問を表すものから難しい表情へ、そして最後には険しいものへと次々と変わっていた。その目つきはまるで獲物を捕まえる鷹のように厳しい。
「もう一度歌ってくれる?」
詰問するような厳しい声でマティルデはジャン=ステラに再度歌うよう促した。有無を言わさぬ迫力を全身から放出しながら、ジャン=ステラの両肩を手で掴んでいる。
(お、お姉ちゃんが鬼になってるぅ。な、なにがだめだったの?)
がくがくぶるぶる。本気で怖いので辞めてほしい。もう、泣いてもいいですか?
僕の目に映るのは、2本の角を生やしたマティルデの恐ろしい顔。幻覚を見てしまうのもしかたないよね。だって僕の身長はマティルデの半分しかないんだもの。
想像してほしい。もし僕が160cmだったとしたら、3mくらいの巨人が怒った顔で迫ってくるのだ。北海道で歌っていたら、巨大ヒグマが急に出現したようなものなのだ。平然としていられるわけがない。
なんでー? どうしてー? 歌をうたっただけでしょ? 何が悪かったの?
頭の中を疑問符が駆け巡る。もうここから逃げ出したい。でも肩を掴まれて逃げられない。
「そ、それじゃあ、もう一度歌うね。 エー ビー シー ディー」
到底逃げられそうにないので、おどおどしながらも、僕は震える声でもう一度歌い始める。なのに歌い始めてすぐにマティルデに制止された。
「ストップ! なんで最初が 『エー』 なの? ドイツ語でもラテン語でイタリア語でも 『アー』 でしょ?」
マティルデから質問された、というよりもこの場合は詰問されたが正しそうだが、とにかく質問された僕は何を聞かれているのか分からず、きょとんとした表情を返した。何の意識もせず「エー」と歌い始めていたので、数瞬の間何を聞かれているのか理解できなかったのだ。
「ん? 何が問題なの ?
何を聞かれているのか分からなかった僕の返答は、『アー』と読むと決めつけて話を進めていたマティルデをちょっと
「あれ? そ、そうだったかしら。おほほほー」とマティルデは空々しい笑いを返してくる。
いかにマティルデが3か国語を操るとしても、言語はもっと沢山あるのだ。Aをエーと読む言語があっても不思議ではない事に思い至っただろう。「あちゃー、失敗したなー」という心の声がマティルデの表情に浮かんでいる。
これで追求が終わってくれたらよかったのだが、残念な事にマティルデの目から疑問の色は消えていない。
「じゃあ、この文字は何?」
地面に書かれた文字を示すマティルデの指の先には、J と V と W が書かれている。
「ジェー と ヴー と ダヴリュー だよ。今度も発音が違ったの?」
文字の読み方を聞かれたと思ったジャン=ステラは安堵の溜息を少しこぼしつつ、マティルデに教えてあげた。3か国語を話せるって言っていたけど、文字の読み方を知らないのかな。話せるけど読み書きは得意でないのかな? 僕の見た目が2歳だから、お姉さんぶりたかったのかもしれないね、と考えていたからかな。ほほが緩んで、ちょっと生暖かい目つきになったみたいで、マティルデが食ってかかってきた。
「何よ、その目つきは。なんか気に入らないわねぇ。でもいいわ。」
マティルデは僕の言葉で気分を害したわけではなかったらしい。口角が上がって 「やった 罠にかかった!」とでも言わんばかりの喜びを表し、キラーンと目が光っている。
でも、残念な事に、僕はその事に気づいていなかった。
「じゃあこの文字は何語で使うの?」
獲物を狙う猛禽類みたいな笑顔のマティルデが、ビシッと音がしそうな勢いで地面を指さして僕に問いかけてきた。
(なになにー。そんな簡単な質問? )
マティルデの笑顔の裏側に気づくことなく、にこにこ笑顔で気軽に僕は答えた。
「ラテン語だよ~。お姉ちゃん」
そして、その返答を予想し待ってたマティルデが、衝撃的な事を言い放つ。
「いいえ、ラテン語にこの文字はないわ。もちろん、イタリア語にもフランス語にもドイツ語にも。そして東方で使われているギリシア語の文字にも存在しないの。ジャン=ステラ。あなた、いったいどこでこのアルファベットを習ったの?」
一息で言い切ったマティルデの顔がちょっと誇らしげである。
「ええ?! それって本当?」
びっくりした僕が素っ頓狂な声で、マティルデに問い返した。
僕の歌うABCを、侍女のリータと護衛のロベルトは何度も聞いている。それに地面に書いたアルファベットを何度も見せている。それなのに一度も指摘されたことはない。その事を僕はマティルデに告げる。
「きっとその2人、読み書きが苦手なんだと思うわ。自分の知らない文字が目の前にあっても、その文字が存在しないって言えるほどの知識がなかったんでしょうね。それに、2歳とはいえ仕えている主人に間違いを指摘するのは難しいことよ。ジャン=ステラも人の上に立つことになるんだから、そういう事もしっかり学ばないといけないわ」
との事。ちょっと哀れみの表情を浮かべたあと、諭すように教えてくれた。
「教えてくれてありがとう。 お姉ちゃん、すごいね! 僕尊敬するよ!」
さっきの質問を忘れてくれないかなぁと期待して、よいしょよいしょ、とマティルデを持ち上げてみる。上目遣いでちょっと目を開き気味にして、明るい口調でマティルデに告げる。
「そうよ、私はすごいのよ。尊敬させてあげる」
上から目線ですごい事を言い放つマティルデであるが、相手が2歳だからそれほど違和感はない。それにジャン=ステラの方も「やった、ごまかせた」とご満悦である。マティルデお姉ちゃん、”ちょろい、ちょろいよ、ちょろすぎる” とちょろいの三段活用が頭の中で鳴り響き、僕は勝利?を確信した。はずだったが、甘かった。
「で、何語なの。誤魔化されないんだからね」
さきほどと比べると大分柔らかくなった表情で、もう一度マティルデはジャン=ステラに問いかけてきた。
残念、誤魔化されてくれなかったかぁ。どう答えたらいいだろう。真っ先に浮かぶ答えは、「従兄のアイモーネ兄ちゃん」。でも、アイモーネ兄ちゃんとはたくさん話をしても、文字を教わったことはない。それに、目の前で仁王立ちしているマティルデは、きっとアイモーネに確かめに飛んでいくだろう。前世の記憶をもっているだなんて、言えるわけがない。 いっその事、もっと突拍子もない答えで煙にまくしかない。そう決めたジャン=ステラはマティルデに屈んで耳を寄せるようお願いし、すこしもったいぶるようにしながら、小声で話始める。
「実はね、精霊に教えてもらったの」
前世である藤堂あかりだった頃、甥の周ちゃんは「おじいちゃんが手を振ってるよー」と言って、誰もいない壁に向かって手を振っていた事を思い出した。大人に見えないものが小さい子供には見えるという事はよくある事らしい。だから同じように目に見えない妖精とか聖霊が教えてくれたっていったら納得してくれないかな、その位の軽い気持ちから出た言葉だった。そして侍女のリータや護衛のロベルトに聞かれたら恥ずかしいから、マティルデだけに伝えたのだ。
「 え!聖霊!?」
マティルデは小さく驚きの声をあげたあと、僕の顔を真顔で見ている。
僕が期待していたのは、
「はぁ? 何寝言みたいな事をいってるの? でもちっちゃい子どもが言うことだから、真面目に追求しても仕方ないかぁ」
みたいな反応である。 JとUはそれぞれの隣にあるIとV に似ているし、WはVは2つ重なった形なので最終的には納得してもらえるだろう。だから、本気で驚いているマティルデを見て “あちゃ~失敗しちゃったか” と自分の失敗を悟った。それでも、返答はしなければ。
「本当だよ」
と言葉を続けた。
「それって、どういう意味か分かって言ってるの?」
キリスト教において聖霊の言葉は、神の言葉と同じ意味をもつ。つまり、聖霊の言葉イコール神の言葉である。神の言葉を聞いたという事は、目の前の2歳児は預言者であるという事を意味する。だからこそマティルデは厳しい顔で意味を問うてきたのだ。
でも、僕は軽い口調で答えた。
「うーん、わかんない」
にこにこと、頑張って愛想笑いを続ける僕だったが、どうやらマティルデの目に入っていないらしい。何やらぶつぶつとつぶやいている。
「… 陛下 … 婚約 … 教皇 … 預言者 … 」
「もしもーし。お姉ちゃん?」
声をかけても、マティルデは考え続けている。
しびれを切らしてわき腹をちょっと突っついてみたら、「ひゃいっっ」ってかわいい声があがった。
「何するのよっ!」
って怒るマティルデに向かって
「二人だけの秘密だよっ」
と軽い口調で伝えた。
それなのに、マティルデは深刻な顔のまま。小さな声でつぶやくように答えを返す。
「そんなわけには行かないわよ。だって重大な事ですもの」
どの辺りが重大なのかわからなかったけど、秘密にしておいてもらうことが最優先である。
こうなったら前世の知識を総動員だ。映画の殺し文句をつかって説得しよう。
「秘密は女を美しくするって言うでしょ? お姉ちゃん美しくなるのは嫌い?」
「そりゃ、美しくなりたいけど……」
どこでだれが言った言葉かが気になるマティルデだったが、話をそらすのはやめておく。
「あなたとは今日初めてあったところでしょ。 そんな他人同然の人の秘密を守っても私にメリットがないもの」
深刻だったマティルデの表情がすこし穏やかに、そしていたずらっ子みたいに変わっていった。
(もう少しで、説得できそう)
そう思ったジャン=ステラは最後の言葉へと続ける。
「他人じゃなければいいんでしょ。じゃあ、僕と結婚しよう! 今日会ったばかりだけど、マティルデの事大好きだよ」(にこっ)
幼児の純粋な笑顔って裏切れないよねーと裏で黒いことを思いながらプロポーズしてみた。前世において、幼稚園入る前だった甥の周君から何度もプロポーズされた藤堂あかり。より正確には周君からしかプロポーズされたことのないあかりさん。もちろんプロポーズした事もないから今回が初めて。だけど2歳児だと理解しているから恥ずかしげもなく言えた。
「え、ええ? 急にそんな事を言われても」
一方のマティルデは中世ヨーロッパの貴族である。少女であっても、結婚とは親が勝手に決めてくる政略結婚という意識が植え付けられている。だから2歳児からのプロポーズにも関わらず、ちょっとだけど心がくらっと揺らいでしまった。
(照れてるお姉ちゃんもかわいいね)
プロポーズが受け入れられるとはこれっぽっちも思っていない僕は、ほっこりしながらマティルデを観察している。このまま見ていてもいいのだが、そろそろ話をまとめようと、声をかける。
「そうだよね。今すぐに答えをだせるわけないよね。お互いが大人になったとき、結婚してなかったら結婚してね」
ま、将来はどうなるかわからないしね。まずは秘密を守ってもらうのが一番大事。
それに対し「うんわかった」と赤くなった頬のマティルデは答えた。
純粋培養で深窓のお嬢様かよっ、恋愛耐性なさすぎだろっと令和の記憶が心の奥底で叫び声をあげるジャン=ステラだったが、一方では、こんな可愛い少女がお嫁さんになってくれるなら、今世は勝ち組になれるんじゃない? などと暢気に考えていた。
「じゃあ、約束だよ。指切りしよう」
「指切りってなに?」
(あ、しまった)
また余計な事を言ってしまうジャン=ステラ君なのでした。
◇ ◆ ◇
マ: マティルデ・ディ・カノッサ
ジ: ジャン=ステラ
マ: プロポーズは嬉しいけど私、婚約者いるわよ
ジ: なんですとー
マ: 私の婚約者はお母様の再婚相手である義父様の息子。
だいっきらいな相手なの
近くにいると思っただけでも鳥肌たっちゃう
ジ: だから、僕のプロポーズ予約を受けてくれたの?
マ: それもあるわね。あなたの方が可愛いし、イケメンに育ちそうだもの
ちなみに、あなたにもいるわよ、婚約者
ジ: 初めて知った驚愕の事実!
マ: それはそうね。教皇様が今、とりまとめている所だから
ジ: 相手はだれなの?
マ: 予想はついてるけど、まだ秘密よ
ジ: 僕にも秘密なの?
マ: だって、秘密が女をきれいにするんでしょう?
二人の未来が明るいものでありますように。
◇ ◆ ◇
こんな二人のやりとりを教皇ウィクトル2世は鋭い目つきで見つめていた。
ーーーー
マティルデお姉ちゃんの絵を近況ノート(2022年8月27日)にアップしました。
本文中に挿絵が挿入できないのが残念です
よろしければご覧ください
解説1:
ジャン=ステラは精霊と聖霊の違いを理解していません。 そして、マティルデは精霊を聖霊だと解釈しています。
日本語だと読みは同じだけど、当時のラテン語ではどうなのかについては、すみませんが、よくわかってません。
現在の英語なら精霊は a spirit で、聖霊は The holy spirit あるいは The spirit となります。
このようにHoly がつかない場合もありますが、The は外すことができません。 The earth やThe sun のように、唯一を The によって聖霊を表しているのだと私は理解しています。
解説2:
当時 J という独立した文字はなく、丸い尻尾の飾りがついた I という文字でした。 そして、WやUの文字ができたのは、1166年に開始されたノルマンコンクエスト後のイギリスになります。
解説3:
マティルデ ・ ディ ・ カノッサ イタリア中部のトスカーナ辺境伯
1077年のカノッサの屈辱は彼女の居城で起きた事件である。
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