第15話 新たな旅路
数日バイク旅行で楽しんだ。
今、船のワープドライブを移植してもらっている。
もうすぐ完成すると連絡が来たので、そろそろ帰る時間だ。
付けてもらうドライブがとても小型なため、今までのドライブは載せたままにしてもらっている。(廃棄料金をケチったともいう。)
ここ最近休まずテキトーに仕事してきた。
疲れてたしストレスも溜まってたから、今回の取り付けはルキノとアイに全部任せた。
二人とも怒ってないと良いけど。
まぁ、チャーリーはロボットだし大丈夫だろう。
~[スペツィア造船所]~
「遅いですよアキナシ。それに何ですべて任せっきりで行っちゃうんですか~、、、絶対この船の労働はブラックですよ、、、雑用ロボじゃないんですよ~、、、」
チャーリーは怒っていた。
「おう、帰ってきたな!あたらし、失礼、古いドライブの装着は結構新鮮で面白かったよ!アイとも仲良くなったしな!これからこれを作るって考えたらワクワクするぜ!」
「おかえりなさい。私の知識が役に立ったようで何よりです。製造設備を整えたり、製造法をこちらでお世話になってもよろしいでしょうか?」
意外と二人とも怒ってはいないようだ。安心した。
俺らの危険な旅に同行するよりは人類の役に立つだろうし、地球に仲間を探しに行くのは後でも良いし、止める理由は無いな。
「ま、まぁ、旅に同行するよりは役に立ってもらった方が良いし、何より、取り付けてもらったんだから、それくらいのわがままは聞かないと男が廃るぜ。」
「ありがとうございます!私も役に立てて光栄です。人類への貢献にもなります。」
あそこのナビゲーションとは大違いだなぁ。いいヤツだ。
「あの~アキナシ?今失礼なこと思いませんでした?」
チッ、いちいち勘の鋭いヤツめ。
「では、搭乗員の情報入力と最適化を行わないといけませんので、こちらの搭乗最適化ゲートを通ってください。」
どうやら船の出入り口に新たなゲートを付けたようだ。
ここを通った有機体は自動的にワープドライブに登録されワープにかかる負荷計算などが行われ安全にワープできるようだ。
有機体はワープ時に粒子分解されるから、この最適化をしないと元に戻れず粒子として永久的に宇宙を彷徨うことになるそうだ。
それから、チャーリーにワーププログラムとCPUのアップグレードをしてもらったらしい。これはこれからのワープに必要な計算やマルチタスク化が必要だったからだ。
ここに関してはルキノがおまけでやってくれたようだ。本当に感謝している。
またお中元でも送るとするか。
一通りの使い方をも聞いたし、搭乗者登録は済ませた。
基本搭乗者に自分を登録した。
登録しておけば毎度登録する必要もなく、誤って最適化せずにワープすることもないから安全だ。この部分はルキノがオリジナルシステム作ってくれた。
ただ登録者は居場所確認のためのチップを埋め込まなければならない。
手に埋め込んだが少々痛かったかな。
「ルキノ、ありがとうな、助かったよ。じゃあアイも元気でな。また迎えにくるからな。ここだったら警備もしてくれるだろうし、安全だからな。でも、何かあったら連絡よこすんだぞ?」
「はい。やっぱりジャックさんはお優しいですね。」
「ジャック、達者でな!これからお前は狙われる立場になることも忘れんようにな。くれぐれも無茶するんじゃねぇぞ。アイも悲しむんだからな。」
「はぁ。キャラかぶりとは一時おさらばですね。ただアイさんもいないと寂しい気もしています。早く迎えに来れれば良いのですが。」
「ち、チャーリー、そんな寂しい挨拶ってないだろ、、、。
まあ、これで現代では一番速い船になったんだから、すぐにかっ飛んで来れるさ。
狙われてもすぐにワープできるから逃げ切れるよ。」
世界最速の船になったモントレーに少しは愛着が湧いてきたな。
誰も持ってない世界で一台の船だし、ポンコツながらもここまでたどり着いた船だしな。
じゃあ、まずはお金儲けにアルファ惑星まで向かうとしよう。
「チャーリー、アルファ惑星にセットしろ。出航だ!」
つづく
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