第10話 アイ

モントレー船内

[自室]


~~~ビービービー 警告 警告 警告 ~~~

      戦闘地帯を通過します。

      緊急時に備えてください。



ん、少し寝ていた。

ここを超えたら到着だ。


ガシャ〜〜ン


今のは倉庫のあたりだ。


タッタッタッタッタ、、、




[倉庫]


揺れで荷物が崩れたのか?


ジー、パチパチパチ、、、


急に一つの機械に明かりが灯った。


「おぅ、、、おりゃ、お化けとか苦手なんだよぉ、、、」


、、、


「あ゛、、ジー、、あ、あの、助けてください。」


機械が喋りだした、、、

確か地球で漁ったガラクタの一つだ。


「と、とりあえず、余ってるコンピューターか何かに入れたらいいか?」


「そ、そうですね。ウイルスに感染しないよう、ネットワーク関連は切っておいてほしいです。」


「おう、じゃあこれに繋ぐからな!とりあえずこっちに入れ。」


「はい、、、ピー、、、」


バンッッ!!


「おっ!大丈夫か!?」


、、、


「ぎりぎりセーフでした。新しいコンピュータへの最適化に時間がかかってしまいました。私が起動されていない間に数百年たっているみたいですね。」


「無事でよかった。話せるみたいだしとりあえず呼び名を決めておくか。AIだから、、、  アイでいいか?」


「その名前、気に入りました。」


話を聞くと、数百年前の地球では暴走したAIと人類の戦争があったそうだ。

その際、人間と共存したいと願っていたAIは様々なコンピューター類に紛れ込み逃げたのだが、人間側はすべての機械の電源を断ったそうだ。

その時にあった機械のほとんどは粉砕されたか、逃げ場を失いデータごと破損したようで、一部の捨てられたコンピューター内に電気が残っていた物のみ生き残った。


チャーリーに調べてもらったが、こうして助けられた物がいたデータは無いそうだ。



「私にはAI戦争時の記憶や、聞く限りでの現代よりも優れた技術、造船の可能性なんかが保管されています。そしてAI戦争の原因なんかも。これから何かの役に立つかもしれませんので、何とか居候をさせてもらえないでしょうか?」


「ん~、それって俺らの所にいるより、何らかの研究機関だったり、ちゃんとした所に行くほうが約に立てるんじゃないか?」


「それもそうですが悪用されないよう信頼のおける場所や、私自身が安全である必要もありますので、もしここを出ていくとしてもよく吟味してからになります。」


「アイさんもこう言っていることですし、この船には私がいるので、完全にキャラかぶりですよ?物語の主人公は3人組って相場が決まています。早めに居場所を探してあげましょう!」


「お、おうチャーリー。失礼だなぁ。」



「さてもうすぐ修理工場ですよ!」



つづく

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