第20話 とある友人想いの船長

私は帝国に所属する世直し艦隊のアルファ惑星担当船の船長ワードック。

周りには海賊だと言われて非難されているが、我々は義賊だ!


親友がリグーリアにてジャックを発見したが、

追跡中に行方不明になったという報告を数時間前に聞いた。


「絶対にとっ捕まえてやる!」


と心に誓ったわけだが、、、

今我々のいる付近のアルファ惑星で目撃情報があった。


リグーリアからアルファ惑星までは数週間、いや古い船だと数か月かかるかもしれない。


なぜここにジャックが!?


リグーリアにいたのは別人か?

アルファ惑星にいるのが偽物?

それとも我々の知らない技術力をすでに得ている?


とにかく親友を助ける!

そのためにジャックを捕まえて、何をしたのか吐かせる。



研究所の奴によると火山に向かったようだ。



そこならある程度時空も安定しているだろうし、

この船ごと追いかけていっても問題なかろう。


厄介なのは、地上の様子を何かがあるように錯覚してしまう所にある。

だが、センサーにジャックの生態データを入力したから、それを追っかければ問題ないだろう。


「キャプテン!もう少しでジャックらしき反応物に接触できます!」


「でかした!だがすでに火山に近いから操縦に気を付けろよ!」



親友はジャックの船に幽閉されているか、既に、、、



、、、


いかんいかん、悪い方向には考えないようにしないと。



あいつとは去年会ったきり、話してなかったなぁ。

去年の忘年会だっけ。


あいつはあいつなりに帝国の事を考えて行動してたいい奴だったんだ。


何かあったのなら許さない。

当たり前だ。



「キャプテン!後ろから何か急速接近してくる物体があります

!」



「え、時空の歪みとかじゃなくて?」




---EEERRRRRRRRRRRR!!!---


緊急警報、緊急警報!


自動緊急回避行動操舵中




「キャプテン!危ない!掴まってください!」



「お、おい!ジャックの船なら追うんだ!」



「え!?、は、はい!コックピットに次ぐ!宇宙船モントレーと確認できれば追跡しろ

!」




BAAAANNNNNG!!!!!!!

!!



「お、おい!当て逃げだろ!許せん!今すぐ追うんだ!ジャックとか関係ねぇ!」




「そ、それどころか、活火山に向かって吸い込まれて行ってます!」




「は!?、、な、なに?お、おい、モントレーに緊急通信を送れ!」



ジージージー、、、




「つながりました!キャプテンどうぞ」


「お、おい!ジャ」ジーーーーーー


「切れました!火山に突っ込みそうです!」



「わかってる!!!!」






BOOOOOOOOOOM!!!!!!!!

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