第2話 仲間
時を遡ること500年前。
小さなツバメ級宇宙船「モントレー」船内
[ コックピット ]
「あ゛~~~~、、一瞬で大儲けできる方法お・し・え・て・く・れ!!」
「そんなものはないですよアキナシ」
「ロボットのくせに呼び捨てにすんなよチャーリー、、、それにジャックって呼べって何度も言ってるだろ?」
「嫌です春夏冬」
「はぁ、頼むからジャックって呼んでくれよ、、、どいつもこいつもポンコツだなぁ、、、」
~~~ビービービー 警告 警告 警告 ~~~
ワープドライブ故障
吸気パイプ亀裂による圧縮低下
パワーダウン、排気逆流の恐れあり
緊急停止します。付近の安全バーにお掴まりください。
「言ってるそばから、、、」
ガダガダガダン、、、、
「チャーリー、今すぐ修理できるか?」
「やりたくありません。付近の修理工場に預けましょう。」
「あぁん?何でだよ。修理させるために売れ残ってたお前を買ってやったのに、恩は無いのかよ。」
「汚れ仕事は嫌いです。」
「はぁ、、、汚れ仕事の意味わかってないだろ、、、ロボットのくせに。」
「半日ほどで付近の修理工場に到着します。ご自由におくつろぎ下さい。」
「次オークション会場あったらお前を売っぱらってやるからな!」
シューン、、、シューン
[ ジャックの自室 ]
「はぁ、俺を癒してくれるのはお前だけだよコノハ」
「ホ~」
「フクロウはいいよなぁ。気楽だろ?」
「ホゥ」
「最初は生かしておいて非常食にしようって思ってたんだけどな。」
「キュウ、、、」
今日は暇になりそうだから、ゆっくり自分のおかれている現状の分析でもしよう。
俺はジャック。ジャック春夏冬だ。
本業は「なんでも屋」。
だが最近は仕事の話が来ないため、ガラクタあさりやギャンブルなんかで日々ぎりぎりの生活をしている。
この船は怪しいセラーからオークションで購入した物だ。
激安で買ったから何かあるとは思っていたが、ポンコツ過ぎる。
ポンコツ売ってるからここでは買うなよ?という意味を込めて、
オークション会場名を船名とした。
いつ爆発するかもわかったもんじゃないし、実はカタログにも載っていない船だ。
古すぎるのかもしれないし、こだわりの詰まったビスポークのモデルかもしれない。
よくわからないが、大金を稼いでいい船を見つけるまでの辛抱だ。
ここには自分の大切なものが詰まっている。
今は手に入らないガソリンを使うキャブ式のバイク
数百年前に消滅した技術で作られた機械式腕時計
古いパズルゲーム
それに、いつかは高くで売れるだろうと踏んで集めたガラクタたち。
だから簡単に壊れては困る。
なんとか金策を講じなければ、、、
つづく
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます