さいはての約束

日本最北端の地、宗谷岬で出会ったのは、生きる希望を失った男と、死に直面している女。偶然出会った二人が、北海道を旅して、人と触れ合い、生きる希望を見つけていく物語。
議員秘書の安田健一は信じていた者に裏切られ、自殺を決意して宗谷岬を訪れる。
そこに現れた美容師の高田渚は、命を落としかねない重い病を患っていて、人生最後という覚悟で旅に出ていた。
渚は、自殺しようとしていた健一に出会い、思い留まるよう説得し、旅のパートナーに誘う。
渚の旅は、予め決められた場所を訪れるのではなく、出会った人達の縁を辿って行く、『どこへ行くか』、ではなく、『誰と会うか』、が目的の人づての旅。
旅先で出会ったのは、廃屋を訪ねて記事を書く廃屋ライター、持ち家を売り払って購入したキャンピングカーで旅をする老夫婦、バイクで日…続きを読む