アドレーネ・マリア・グラウ・ゲルゼリア

サイズ:Kcup(98/50/90)


概要:ツインテールの銀髪に海の如き青みをたたえた瞳、そしてはちきれんばかりの巨乳が特徴的な美少女。亡国のお姫様。


     ***


 フフフ。長らく休んでいたが、久しぶりに活動を再開することにした。


 突然だが、今。私は、飛行中の戦艦にいる。航空機じゃないぞ、戦艦だ。

 もはやちょっとした街とも言えるほどの広さを持つ戦艦に、私は潜入している真っただ中である。


 なぜかって? フッ、愚問だな。

 私はおっぱいマスター! 至高のおっぱいを求めて生きる男だ!


 そう。この“飛翔戦艦ゲルゼリア”には、まさに私が追い求めるおっぱいの持ち主がいると聞いた。

 噂には銀髪の小柄な乙女で、しかし胸は背丈に似合わずはちきれんばかりのものであると!


 是非一度、お目にかかりたいものである。

 ……などといいながらしばし艦内をさまよっていた、その時。ダクトの隙間から、見つけた。見つけてしまったのだ。


 お目当てのおっぱいを!!!!!

 見よ、あの銀髪碧眼の美少女が持つ豊満なものを! J……いやKcupカップはあるぞ!


 ドレスの上部から見えるだけであの大きさだ。もしも水着姿になったのなら、どれほどの主張をするのだろうか。見ているだけで妄想が搔き立てられる!


 ううむ、惜しむらくは見るだけといったものか……。

 小柄な体に似合わぬ魅力的、いやそれを通り越して暴力的なまでのアピール。あれは普段抑え込んでいる欲望をも、さらけ出してしまいそうだ――


「入ります、アドレーネ様」


 むっ、邪魔が入ったか。

 しかし今回は、見つかる前に――おわっ!


「誰だ!」


 イタタタ……見つかってしまった。

 さすがにこうなっては、逃げようもないな。


     ~~~


「なるほど、侵入者か」


 あれよあれよという間に、私は艦内の牢屋へと閉じ込められた。正確には懲罰房といった感じなのだが、牢屋は牢屋だ。

 それでもって今、私は謎の老人や軍人たちに冷ややかな目で見つめられながら、どういう処遇を下すかを決められている。


「武器は持っていなかったが……しかしこのゲルゼリアに忍び込むとはな。その才能、どこかで活かしてみたいのだが」

Mエム。確かに彼の才能は驚異的ではあります。しかし私を盗み見たこの者は、いささかデリカシーに欠けてはおりませんか?」

「処罰をということですね、アドレーネ様。M、俺からも頼む。お咎めなしにはしたくない」

「ふむう……。でしたら、Advancerアドヴァンサーで遊覧飛行をさせるというのはいかがでしょう?」


 Advancerアドヴァンサー? 時々見かけた、空を飛ぶアレか?


「名案だな。アドレーネ様、どうでしょう?」

「賛成ですわ。この者を」


 アドレーネと呼ばれた美少女の声に続き、私は手錠をかけられたまま連れ歩かれる。

 そして、滑走路らしき場所の近くで立たされた。ご丁寧にも狙撃銃を構えた見張り付きだ。


 立たされること60秒、轟音と足音が響き渡る。

 見上げると、30mメートルはあろう漆黒の鋼の巨人が、私を見下ろしていた。


「な、何を……」


 私が叫ぶよりも早く、巨人が私をわしづかむ。

 そしてそのまま足場に乗り――私の意識は、さんざんにかき乱された。


     ~~~


「おえっ……」


 途中まで失神していたが、何があったかはよーく覚えている。

 生身でさんざんに冷風を叩きつけられ、しかも目もまともに開けない速度で全身をシェイクされ……もう丸三日はのびていた。生きているのが奇跡なくらいだよ、もう。




 しばらく、強制労働かなぁ……。まったく、とんだ災難だ。

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