霧島沙紀(きりしま さき。雨宮佑理 様 in Hazardous Sleipnir -悪しき女の終焉-)
サイズ:85/61/83(BWHの順番)
概要:悪徳ジャーナリスト。手段を問わぬ強引な取材方法と、サディスティックな性格をしている。ルールの抜け道を探すのが上手い。
***
とある裏社会の組織から依頼を受けた。
私に依頼する側の組織は、過半数がこういったアウトローな面々である。
しかし報酬は景気の良いものであった。おまけに提示された報酬の半額を前金で受け取ってしまったのだ。もはや後には引けない。
それに私も、おっぱいを品定めするついでに金銭を得るのは、正直なかなか
とまあ前置きはこのくらいにしておこう。
事前に渡された情報で、おおよその住居や職場は把握している。
私は目的地の近くにあるビジネスホテルで一夜を明かしてから、改めて依頼に向けた心構えを済ませた。
さて。今回のターゲットだが、少々あくどい事をしている以外はただの一般人と見た。尾行に気づかれた様子は無く、あっさり職場を、そして住居を特定する。
こうなった以上、残るは品評だけだ。とはいえ……流石に昼間に堂々と行うのは、人目に付きすぎる。なので深夜に決行した。
首都という立地に反してなかなか
蜘蛛よろしく壁をよじ登り、あらかじめ特定しておいた部屋に潜入する。窓の鍵もなんのこれしき、楽にピッキングで開けられた。
ここからは品評の時間だ。まずターゲットの胸を見ないことには、話にならない。
抜き足差し足、忍び足。床材のきしむ音すら立てず、それらしい部屋を片っ端から開けていく。
暗視ゴーグルを調達・装備していた私に死角はない。
さあ、いよいよ品評開始だ。不鮮明ではあるが、おっぱいが見える。必要な情報は揃っている。始めよう。
まず肝心のバストは、80cm台半ば……といったところか。寝相の影響でまる見えだ。
ウエストはこれまで見た中ではやや大きな数字だろうが、このくらいは許容範囲内。良くも悪くもなく……という事か。むしろこのくらいが一般的な数値だろう。
ヒップはまあまあ。これまで見てきた中では、平々凡々。しかし逆に、「このくらいが当たり前」と安心できるサイズでもある。バスト、ウエストと同様に。
これまで見てきた女性たちは、誰も彼もがブッ飛んだものだった。実に素晴らしいものであるが、女性の平均的な容姿を忘れるほどのモノだった。その点、彼女は良い意味で現実的な基準を思い出させてくれる。なるほど、良いものであった。
参考までに揉んでみたいが、直接触れるのは信条に反するのでやめておく。
さて、ともかくこれで品評は済ませた。後は撤収――
「ねえ」
ギクッ。あれ、いつ音立てたっけ私? そうだ、ピッキング――
「何を不法侵入してるんです? あなた」
「おっぱいを見るためです」
別に隠す必要も無い。正直に話す。
だが、女性はまだ満足していないようだ。
「へえ……いい度胸ですね。けど、これからの対応次第では、不法侵入の罪を見逃してもいいですよ」
「どういう意味です?」
私は言葉の意味を掴みかねていた。
そんな私によく言い聞かせるように、女性は伝えた。
「さっきあなたが部屋に入った時から、こっそりスマホを動画モードにして撮影していたんです。バッチリ、あなたの姿が映っていますよ? これがどういう意味か、分かりますか?」
ふむふむ。つまりあれか、証拠は掴まれたか。
これからの反応を見るため、敢えて私はすっとぼける。
「いえ、さっぱり」
「そうですか。では単刀直入に言いましょう。このスマホを、100万円で買いませんか?」
なるほど、金銭のゆすり取りか。
緊張が見えないことからして、これ以前にも同じ事をしでかした経験があるらしい。
そして、顔には余裕の笑み。うーん、ちょっとイラッと来たぞ。別に恨みも何も無いけど、いっぺん屈服させてみたいぞ。
「どうしますか? 買いますか、買いませんか?」
彼女が急かすのを見て、私は今まで鍛えてきた技を実践することにした。
「おっぱい」
「は?」
彼女が呆れる言葉を言い終えるよりも早く。
私は左手で彼女のスマホを奪い取り、右手でおっぱいを揉んでいた。
「……へ」
「おっと、しまった。おっぱいは見るだけを信条としていましたが、つい頭に血が昇ってしまって」
信条に反した事には罪悪感があるが、正直なかなかの揉みごたえである。
理性での抑え込みもむなしく、右手はもみもみと感触を楽しんでいた。
と、だんだん彼女の顔に羞恥が見えてくる。
「キャーーー!」
彼女は私を突き飛ばして、部屋から出る。スマホには目もくれていない。
……そしてこの30分後、私は住居侵入罪などの現行犯で逮捕されてしまった。
*
あれから3か月後。
あれよあれよという間に、私は刑務所に収監されていた。
「うーん、ちょうど良いおっぱいだったな……」
「私語は慎め、囚人番号11081番!」
「はい、おっぱい!」
「『おっぱい』は要らん!」
名前も知らぬ彼女の胸の感触を思い出しながら、私は刑務官に引かれていった……。
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