パトリツィア・アズレイア

サイズ:Kcup(100/55/95)


概要:“変わり身”と称される、守護神の分身である黒髪の乙女。明るく、性に対しては奔放な振る舞いをするが、身も心もある一人の男だけにしか許していない。怪力。


     ***


 今日も今日とてベルリール城に潜入……ではない。

 今私がいる場所は、ベルグリーズ王国が首都ベルグレイアの街並みである。なのでコソコソ動く必要も無い。


 往来を通り目ぼしいおっぱいを探している間に、習慣化しているバストサイズの予測を30回くらいこなした。

 まさか直接おっぱいの持ち主に聞く事も出来ないだろうが、おそらく的中率は95%以上あるだろう。以前拠点でシミュレーションしてみたら的中率98%だったからな。


 いまだ自身のおっぱい観察眼が鈍っていないことを確認し、ほくそ笑む。

 ……待て、あの露出度の高いセクシー美女。すごいおっぱいしてなかったか? 


 あれは極上のおっぱいだろう。

 決めた。私はいつものように、追跡を始めた。


 彼女は男と一緒にいる。品評するなら、一人になった瞬間だ。

 追跡すること15分。ようやくチャンスが訪れた。


「わーお……」


 思わず声が漏れ出るほどの、見事なおっぱい。

 以前見た第一王女殿下と同等の、推定ギリギリ3桁バストサイズ。カップはKで間違いないだろう。

 そして露出度マシマシの服装。冬場はさぞや寒いことだろうがそれはさておき、おへそやむっちりした太ももをさらし、そして例のおっぱいを押さえつける布地は面積が若干、いやかなり足りない気がする。あの服装は犯罪級だ。


 こほん、話を戻そう。肝心のおっぱいだ。

 一言でまとめれば、いつあの服からこぼれ落ちてもおかしくはない巨乳である。あれでは歩くだけで揺れること間違いなしだ。

 しかしあのおっぱい……何かしまえそうd


「もしもーし?」

「はい、おっぱい」


 話しかけられたので振り向けば、さっきまで私に気づいたそぶりすらない美女が私の後ろにいた。


「キミさー、ボクのおっぱいずっと見てたでしょ?」

「見事なもので」

「あっはは、そっかそっかー」


 意外とあっけらかんとしている。

 もしかしたら、逃げ切れるか――


「まーボクのカラダに魅力があるのは知ってるしー、見たくなる気持ちも分かるよー? けどさー、今デートの真っ最中なんだよねー」


 などという希望はすぐさま打ち砕かれた。

 みるみるうちに殺気が渦巻く。


「そういうワケだからー」


 美女にむんずと胸倉を持ち上げられる。

 ちょ、息、苦し――


「バイバイ♪」




 気づけば私は、空高くブッ飛ばされていた。轟音が聞こえたかと思えば、いつの間にかである。

 おっぱいに想いを馳せる間もなく、私の意識は途絶えた。

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