概要
鬱蒼たるレビューの藪の中に真実はたぶん、ない。
『フーリダヤム』というネットに投稿された一篇の小説に寄せられたレビュー文とコメントだけで構成されたレビュー体小説。作品そのものは描かれないまま周辺を生い繁る言葉たちが何かを形作っていく。
この作品に出てくる投稿サイトはカクヨムをモデルにしました。謎の小説フーリダヤムを巡る作中と作外のドラマはどこへ向かうのか?
芥川の『藪の中』や近年では『桐島、部活やめたってよ』のように中心たるひとつの事件や人物を、複数の視点から描くのを内的多元焦点化(ジュネット)というらしい。
カクヨムで目にした多くのスタイルのレビューから着想しました。
この作品に出てくる投稿サイトはカクヨムをモデルにしました。謎の小説フーリダヤムを巡る作中と作外のドラマはどこへ向かうのか?
芥川の『藪の中』や近年では『桐島、部活やめたってよ』のように中心たるひとつの事件や人物を、複数の視点から描くのを内的多元焦点化(ジュネット)というらしい。
カクヨムで目にした多くのスタイルのレビューから着想しました。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!レビューによって象られる架空の世界
この小説を読み始めたとき、「ああ、レビューを読んでいくと、この架空の作品のことが分かってくる仕掛けか」と思った。のみならず、そのどこかにありそうな奇想に、いくらかの落胆さえ覚えたのである。それでも読み進めればなかなか面白く、私は作品にのめりこんでいった。
ところが、あるところからノイズが混じりこんでくる。レビューは『フーリダヤム』という作品の本質から離れ、謎めいた作者の正体について、さらには『フーリダヤム』を取り巻く作中世界を描き出していく。
この先に待つ展開についてはあなた自身が読んで確かめるべきであり、ここに詳らかにはしないでおく。しかし、困惑・驚愕・興奮があなたを待つであろう。