概要
毎朝その環境で1人、勉強するのが日課の五十嵐悠真。
そんな冷たい教室に、不登校の少女・小鳥遊月花がやってくる。
きつねのなにかさん主催の令和二年六月青春企画に参加しました。(https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054897576306)
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!これも、青春。駆け抜けた思い。燃えてやまない情熱。これから来る未来。
これも、青春の一つなんですよ。
甘い青い甘酸っぱい。インターハイで汗を流す。勉学に打ち込んだあのころ
それだけが青春? それのみが青春? いーえ、違いますね。
これも立派な青春です。これが青春じゃなくて何が青春なんですか。
最後のほう男の子が連問します。どうして、どうして、どうして。
彼女の青春が、今だからじゃないかな。
そして、とある言葉でこの作品は終わりを告げていきます。
少年よ、青春はいつだって君を迎えてくれるよ。
ぱっと見どうにもならない話かもしれません。ひっでー話かもしれない。しかし「深読み」すると行動原理が見えてくるお話です。行動するための何かが見えて…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「つまらない」って言いながら、君はいつも僕を笑うんだ。
主人公の男子高校生は、早朝の学校で勉強をしていた。そこに、不登校のクラスメイトが入ってくる。主人公は彼女を鮮明に覚えていた。
何故なら主人公は、彼女の「世界」に足を踏み入れ、「神」のような彼女を見たからだ。彼女の家に書類を届けに行って、彼女の部屋に入った。薄暗い部屋で、彼女はパソコンに向かって、ひたすら文字を打っていた。小説を書いているという。即ち彼女は、本当に「世界」を作っていた。そんな彼女を主人公は神々しいとさえ思った。そして彼女は主人公の受け答えに、「つまらない」と言いながら、いつも笑っていた。
この日も、彼女は主人公を笑った。そして彼女は主人公に問う。
「どうして学校に来たと…続きを読む - ★★★ Excellent!!!薄暗くあてのない道を、僕は歩く。そして遭遇した。世界を創る神と。
序盤は、主人公がクラスメイトと話しているだけのシーン。
ところが、あるセリフにドキッとさせられる。
引き込まれるように読み進めていくと、ひとつひとつのセリフが、語句が、描写が、とても示唆的であるということに気付く。
「この言葉はこれを意味していたのか」
「このシーンはこの比喩だったのか」
と発見するたびに、何度も読み返した。
闇と光。
閉じた世界と、その中に広がる広大な宇宙。
戸惑いと希望。
持つ者と持たざる者。
主人公とヒロインが互いに「どうして」と問い合うシーンが熱い。
迷うことなく真っすぐ答えるヒロイン。
考えて、悩んで、迷ったあげく、結局答えられない主人公。
……ああ。ここか…続きを読む