概要
「記憶」が形作るのは、果たして。
交通事故により、家族と、自らの記憶の大部分を失った柏木恵一。失われたものを探しもがく毎日の中で、担当の医師、さくらとの間にほのかな恋心が芽生え始める。満ち足りていく日々のその一方で、柏木は自分が無意識下で綴っている断片的な走り書きが、ことごとく未来を予測していることに気づく。記憶と引き換えに得たもの、それは未来予知の能力なのか? 逡巡する柏木の前に、その能力に感づき利用しようと目論む不穏な影と、さくらを狙う恋敵の姿がちらつく。「記憶」とは、「自分」とは何か。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!記憶喪失と未来予知。ちりばめられた伏線……
#21時点のレビューです。星が一個少ないのは完結してから。
現時点、序盤の段階から、既に多くの伏線がちりばめられています。おそらく、になってしまうくらい巧妙に隠されているものまで。
予知能力を手にし、それがどんなモノか詳細に、それこそ推理小説のように可能性を潰していきながら調べる、記憶喪失の青年。
この先何かがひっくり返る、そんな予感がひしひしします。別作品の名前を上げるのはあれかも知れませんが、それこそ、映画のバタフライ・エフェクトのような。
そんな気分でゆっくり謎を追いながら見ていくと、何倍も楽しめる、そんな作品だと思います。