概要
一冊の本によって、自分に降りかかる災難・・・・
『ある本を処分してくれ』俺事、私立探偵の乾宗十郎は、ある日陰気な金持ちから、一冊の本を渡された。
何でもその本はこれまで持ち主に様々な災厄を起こして来たのだという。
俺は現実主義者だ。
呪いだの祟りだのなんて、一切信じない男なのだが、しかし実際に気味の悪い事件が度々起こってみると・・・・
何でもその本はこれまで持ち主に様々な災厄を起こして来たのだという。
俺は現実主義者だ。
呪いだの祟りだのなんて、一切信じない男なのだが、しかし実際に気味の悪い事件が度々起こってみると・・・・
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!要点をきちんと抑えている
要点をきちんと抑えていて、するするっと読めます。
作者の冷門さんが、チャンドラーの持ってる空気感を何かしらの形で受け継いでいるのは、読んでてわかります。
プロレタリア文学のことなど、きちんと学んだ上で書かれているのは、伝わってきて、それは志しのあることだと思います。
ただもうちょっと重厚感というか、描写の厚みみたいなものが欲しい気もします。
黒い本の作者は、獄死したということなので、そこには生爪を剥がされるとか、そういうレベルを超えた拷問があったはずで、そういう凄惨さが伝わるようなものが垣間見えるといいかなという気がします。
タイトルの、「災厄」と「黒い本」という単語のチョイスが好きです。…続きを読む