作り手が期待する事

第6話 LINEノベルが期待する事

 まずは、ここまで読んでくださってありがとうございます。


 これまでは現段階(2019/5/10)で公開されている情報を、正直まとめただけに過ぎません。

 調べれば誰にでも分かる事だと思います。

 少し冗長だったかもしれませんね、すみません。


 ただ、意図的かどうかは分かりませんが、情報の流布具合が異常に悪いだけです。


「LINE」なのに現状スマホからは受け付けていない。

 目玉のサービス(スタ誕的システム)に今一つ魅力を感じない。

 作者への収益システムがあるのに表立って発表されていない。


 どうにも勝手が悪く、今までの投稿サイトと代わり映えがない。

 そうユーザーの目に映っても仕方ないと思えます。


 あの「LINE」が出版業界に乗り出した。

 そういった”話題性”しか、今のところないのではないかと。


 しかし、調べてみたら「あれ?」です。


 本エッセイでこれまでに触れてきた事は、確かに今までにない「新しいカタチ」と言われれば、納得できるだけの要素があると思います。


 そう思える一番の要素は、



 ――『デビュー=書籍化』の構図が崩れる可能性がある。



 これに尽きます。


 けれども、これを出版社が黙って認めるとはとても思えません。ビジネスですから。

 個人事業化が増え業界が活性化しても、これでは出版企業が大損です。



 そのため、出版のカタチだけでなく、企業のカタチに関してもブレイクスルーが必要だと、私は考えます。



「新しい出版のカタチ」については触れました。


 これに対して、編集者はどう向き合っていくか。

 LINEノベル統括編集長、三木一馬氏が語っていました。


 note「LINEの新事業『LINEノベル』の編集部『クロスメディアルーム』新メンバー募集」(https://note.mu/straightedge/n/nb3aa1774adbf)より

 ――以下抜粋。


 現在、ストレートエッジは、この“新しい出版のカタチ”を生み出すプラットフォーム『LINEノベル』にて、クリエイティブ面での統括をしています。シンプルに説明するなら、LINEノベルの創作・出版部門を担う編集部だと思ってください。


 僕はその編集部を『クロスメディアルーム』と定義しました。


 理由は、既存の(紙ベースで小説や漫画を編集するという)業務内容を暗喩する『編集部』という言葉では、収まりきらないタスクを処理していくことになるからです。創出した作品IP(知的財産)のブランディング、タイトルの持つキャラクター力の活用法、複数のメディアミックス戦略プランの構築……『様々な媒体にまたがって、媒体をも編集する』ことから、僕はその業務をクロスメディアと表現します。


 ――以上。


 正しく、これが「LINEノベルが期待する事」であると考えられます。


 すなわち、IPです。


 作者、読者、そして企業が享受できる利益を最大化する事。

 出来れば誰もが嬉しいですね。そりゃそうだ。


 そのための施策がLINEノベルのシステム。


 ①投稿者が出版社を選べる

 ②話売り、読めば無料

 ③収益化モデル


 の3点に込められているのだと考えられます。


 そうだとすれば、LINEノベルは訳です。


 「小説」とは「テキストベースのコンテンツ」であり、決して「書籍」に限定される話ではない。そう受け取れます。


 三木氏が述べるように、LINEノベルが「クロスメディア」を標榜しているのであれば、むしろ「書籍」はメディアの一つと考えるべきでしょう。


 そして、「クロスメディアルーム」について見ていると、”編集者”というよりは””に近いのかなと感じました。


 芸能事務所「LINEノベル」のプロデューサーです。Pです。

 WEB小説家が所属しているタレントですね。

 よって、



 ”タレント”は自分の魅力をとにかく磨いて欲しい。

 プロデュースは私たちがやります!



 こういう事だと思います。


 今までは出版社がプロデューサーだったと考えて下さい。

 芸能事務所「KADOKAWA」だったりがあったんですね。


 この芸能事務所にタレントとして所属するのが新人賞やコンテストでの「受賞」であり、プロデュース方法は「書籍化」や「コミカライズ」、「アニメ化」、「グッズ化」などです。


 これがLINEノベルによって、一段階ユーザーの方へスライドしました。



 芸能事務所「LINEノベル」に所属するのは

 そこから、LINEノベル運営というプロデューサーを使、企業(出版社)にをかける。



 恐らくですが、LINEノベルが我々WEB小説家に期待しているムーブというのは、こういう事だと思います。


 そのための、「有料チケット制度」・「広告レベニューシェア制度」を用いた収益モデル。そして投稿者が出版社を選べるシステムであると推測できます。


 そして、だからこそ三木氏は『編集が変わらなければならない』と述べているのだと考えられます。



『作家さんは、面白い作品を作り続ける。これは変える必要はありません。

 読者さんも、変わる必要はありません。面白いものを面白い、つまらないものをつまらないと思う。それだけでいいのです。


 編集者が、変わらないといけないのです。


 既存の枠組みをぶっ飛ばす、新たな出版のカタチを生み出し、そしてそれを広く大きく展開していく。それが次代の編集者、クロスメディアプロデューサーの役割なのです。』

(note「LINEの新事業『LINEノベル』の編集部『クロスメディアルーム』新メンバー募集」より)



 私はこの考えにとても共感できます。


 編集者が不要と言われる中、あえて編集が必要であるポイントは、蓄積された経験と繋がり(コネ)です。


 小説投稿サイトにて収益化が確立されたとしても、一種のブランド力のようなものが「書籍化」にはあります。

 そのため、出版社を介さずにWEBだけで収益を上げられる中、それでも書籍化したいと考える人は出てくるはずです。

 実際、書籍化すれば収益はさらに増えますし、出す分にはメリットしかないでしょう。


 よって、編集者はより大きく羽ばたきたい作家を、作家が持っていない経験とコネでプロデュースする事に意義が出てくる。

 それが今後の役目だと。



 では、それに出版社側は、今後どのようにして自社の利益を追求していくか。


 ただ売り込まれてきた作品を漠然と売り出していくだけで良いのか。

 本当に出版社が担うべき役目はないのか。


 ここを考えていきましょう。

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