補足
第20話 「学術書」と「教養」に関する釈明、補足
幻ヶ峰様からレビューを頂きました。
誠にありがとうございます。
しかし、「学術書」が安全圏であり、読者には「教養」を求められる、という言説に疑問を抱いていると語られました。
恐らくですが、これは私の文章力の問題で、上手くお伝え出来ていなかったせいではないかと思います。
この場を借りて謝罪致します、申し訳ありませんでした。
と、言いますのも、レビュー文にて幻ヶ峰様が述べられていた内容に私も頷きしか返せないためです。
仰る通りです、と。
そのため、改めて私の言及を分解させて頂ければと思います。
ます、幻ヶ峰様が指摘されていた点は、
①そもそも「活字離れ」とはカタい本が読まれなくなっていくことを指していたはず。
②学術書は一般文芸と比べてそもそも部数の規模が少なく、近年では以前にもまして専門書や純文学は読まれなくなってきているのではないか。
③学術書に求められているのが「知識の公共化・普及」であるなら、紙媒体にこだわる必要は無いのではないか。(本の売上だけではペイできないから助成金が出ている。「公共化」が目的なら、採算が取れない紙媒体ではなく、Webでのオープンアクセス化を進めればよい。アーカイブズ的論点はあるかもしれないが)
の三つです。
そして、ご指摘の通りです。
カタい本は敬遠され、学術書は部数も少なく、そもそも紙媒体に拘る必要はありません。
でも、生き残ります。
何故か。
売り上げはどうでも良いですし、正直、一般の人に読まれなくとも良いからです。
学術書は読まれるための努力をする必要がありません。
必要な人が、必要な時に、必要な要素を、参照するため、存在しています。
学術出版社の人に言ったら怒られるかもですが、学術書とは知識の公共化をできれば良いので、別に読まれなくとも良いのです。
そして、「普及」の対象は全国民ではなく、専門家です。
専門家へ「公共化、普及」されなければ国益が損なわれますが、一般の方が読まなくとも問題はありません。
ただ利益が出ないだけです。
そのため、資金が足りなくなったら助成金が配られます。
また、ご年配の方がまだ多いので、紙の方が便利と思われています。そのうち電子化は進みます。
つまり、出版する事そのものに意義があり、ビジネスという考え方が必要ないのです、学術書は。
出版で利益を出すのではなく、共有された「知識」を用いて専門家が還元する「研究成果」で利益が生じますから。
だから、『安全圏』という言葉を使いました。
つまり、私としては、
『学術書だけになったら読まれる努力をしなくなるため、出版業界は本当のオワコン』
と伝えたかったつもりです。
上手く伝えられず、申し訳ありませんでした。
「教養」に関しても、
①読むためには「頭を使う」から苦手な人もいる。
②読みやすい本が出てきた。
②じゃあ、読みやすく売れる本だけが今後も幅を効かせるのか。
③それとも、頭を使って読む楽しさを伝える努力をするのか。
④今後の未来は企業の方針に掛かっている。
っていうお話のつもりでした。
別に「読むのに頭を使う人、増えろー!」と願っている訳ではないのです。
無駄に文章が長くてややこしい展開となっておりました。
重ねてお詫び申し上げます。
反省し、近々改稿致します。
”LINEノベル”の発表から紐解く、「小説」に期待されている事。 橘 ミコト @mikoto_tachibana
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